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認知症の診断、治療の流れ

【概略】(2020/8/31更新)

基本的に認知症の根本治療はなく、進行の速度を遅らせたり、不安や不眠、暴力などの周辺症状の治療などが治療の対象となります。
認知症以外でも、物忘れなどが起きることがあり、医師による診察が重要となります。病気の種類によっては治療によって改善することがあります。
一般的な認知症では、薬物治療によって、物忘れが進みにくくなったり、不安やうつなどの症状が改善することもあります。
薬物治療よりも重要なことは福祉の導入です。
ケアマネさんと連携し、認知症の進行を予防するような介護プランをたてましょう。

【認知症の種類】

アルツハイマー型認知症

一般的にみられる認知症。認知症の6~7割を占める。発症、進行はゆるやか。
症状の進行をおさえるため、薬物治療が有効

レビー小体型認知症(DLB)

幻視、日内変動、パーキンソン症状(軽度なことが多い)が特徴。認知症の1~2割を占める。
問題行動に発展することも多いため、専門医による薬物治療が有効

その他

血管性認知症:脳卒中後の人から、多発梗塞性のものまでさまざまある

特発性制常圧水頭症:約1%はこのタイプで、CTやMRIなどで診断可能。シャント手術を受けると症状がかなり改善するケースも多い。

前頭側頭型認知症:問題行動が多いタイプ。指定難病にもなっています。
・社会的に不適切な行動、マナー欠如など→例)万引きして、その場で食べてしまう
・無関心、無気力
・同じ行動を繰り返す。スケジュールを変えられることを極端に嫌う
・甘いものが異常に好きになるなど、食習慣の変化

慢性硬膜下血腫:出血があり、それが脳を圧迫して認知機能を低下させている。1~2週間で悪化した場合は疑い、CTなどをとる。血種をとりのぞくと、症状が改善されることも多い

【認知症ではないが、認知症とよく間違えられる病気】

老年期うつ病

鬱の症状として、物忘れが出現します。抗うつ薬などの治療によって、症状が改善する可能性があります。(しかし、のちに認知症になりやすいことにも注意しましょう)

せん妄

肺炎や長引く腰痛など、身体の病気が原因で物忘れが出現することもあります。身体の治療をすることで、症状が改善する可能性があります。

【検査】

時計描画テスト

時計を実際に書いてもらう、というようなもの。「数字がすべて入った、丸い時計で、11時10分を書いてください」
他の似たような心理検査として、立方体を書いてもらうなどがある。

改定長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)

有名な検査。
20点以下から認知症を疑う。それ以上の点数でも、MCI(軽度認知症)を疑い、早期に認知症治療開始することもある

頭部CT、MRI、脳血流SPECT

頭の画像検査のこと。認知症の鑑別に使われる。

治療方法

薬物治療も行いつつ、介護ケアを導入していきます

ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン

アセチルコリン分解阻害薬。進行を抑えるだけでなく、認知症のうつ症状などに効くこともある
リバスチグミンはパッチ剤

副作用として、消化器症状や怒りっぽくなるなどある

メマンチン

NMDA受容体拮抗薬。進行を抑えるだけでなく、認知症の攻撃性や妄想に効くこともある

抑肝散

文字通り、「肝(イライラの原因)」を抑える。漢方なので、副作用が少ない。不眠にも効果あり

その他

抗うつ薬や抗精神病薬、睡眠薬などを症状に合わせて使います。

介護導入について

認知症を疑った場合、まずは医師もしくは、保健所や地域包括支援センターに相談してみてください。

認知症の可能性が濃厚だと判断されたら、市区町村の相談窓口に行き、介護認定を申請します。相談窓口は地域によって異なるため、まずは電話やWebなどで問い合わせてから行く方が確実です。
家族が遠方で窓口に行けない場合、地域包括センターもしくは居住者支援事業者に申請を代行してもらうことができます。

印鑑、介護保険介護認定申請書、介護保険被保険者証を提出してください。

訪問調査の日程調整を行います。
市区町村の担当者、もしくはケアマネさんによる聞き取り調査があります。お客さんがいると、普段よりもしっかりされることが多いですが、それらも加味して判断してくれますので、ご安心ください。
調査の際には、普段の様子をメモなどで書いておくとスムーズです

市町村から主治医に対し、意見書の作成依頼があります。画像検査が必須なわけではなく、あくまで重要なのは日常の様子です。

申請から30日以内に、認定結果と介護保険被保険者証が届きます

地域包括支援センターもしくはケアマネージャーさんと相談し(どこと相談すればよいかは、役所の人が候補を教えてくれます)、ケアプランを作成します

その他

生活支援、介護予防のために「老人クラブ」「自治会」「ボランティア、NPO」などもうまく活用しましょう

精神的に不安定な場合、訪問看護などの導入も検討します

参考・リンク

厚生労働省HP 地域包括ケアシステム
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/ (2020/8/29)

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