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適応障害とは?

症状や原因は?仕事が原因で気分の落ち込みがある時どうするの?抑うつ症状とは?

【目次】(2020/9/9更新)

適応障害とは

定義

適応障害とは、明確なストレスが原因となって、このストレスに適切に対処できない事で心身に多様な症状が生じる病気です。

過重労働(残業時間が月80~100時間を超える)や、人間関係のトラブル(パワハラやいじめ、離婚不倫など)、その他、様々なストレスによって「抑うつ状態」になるものを「適応障害」と呼びます。

落ち込みの原因がはっきりとしている場合には、適応障害であるケースが多いです。

具体例

例えば、新しい職場での人間関係がうまくいかず、不眠や落ち込みといった精神症状、頭痛や吐き気といった身体症状などが認められたとします。この場合、患者さんは新しい職場でのストレスに対して、それに適応するように努力をしようとしています。ですがいくら頑張って努力してもうまく適応できないと、そのストレスが心身の症状としてあらわれてしまいます。こうなってくると適応障害と診断されます。

このように、適応障害という病気の本質は、頑張って努力しても埋められないような「環境」と「本人」のギャップがあることにあります。適応障害になる前提として、本人が頑張って適応しようと努力していることがあります。

職場での人間関係が上手くいかないというときに、
・本人の問題
・環境の問題
ざっくりとこの2つに分けることができると思います。周りの人から見て、「本人の問題だろう…」と思われるようなときに、適応障害は甘えのように誤解されてしまうことが多いです。

確かに本人が適応しようと努力をせず、新しい職場で自分が楽することばかりを考えていて、思うようにいかなくなると症状を訴えてくるような場合は、甘えと思われても仕方がないかと思います。本人の問題が大きく、そのような場合はパーソナリティ障害などが背景にあることが多いでしょう。

しかしほとんどの場合、本人の中では適応しようという努力をしています。例えばコミュニケーションをとるのが苦手な人であれば、本人は新しい職場に馴染もうと努力しています。ですが周りから見れば、「おとなしい」とか「付き合いづらい」といった印象になってしまうでしょう。たとえ本人が変わるべき問題があったとしても、本人の考え方や特性の中で努力して適応しようとし、そのストレスが原因で症状が生じれば適応障害になります。

このように適応障害は本来、努力しても埋められない本人と環境のギャップがあるときに診断されます。

しかしながら適応障害の診断基準はあいまいで、何かのきっかけで心身の症状が生じたものをひっくるめて適応障害と診断されているのが実情です。その中には正常範囲の方もいれば、うつ病などのほかの病気であることもあるのです。

適応障害の特徴・症状

患者により症状は様々ですが、多くの場合気分の落ち込みが現れます。落ち込んだ状態のことを「抑うつ状態」と呼び、具体的には、眠れない、食べられない、頭がぼーっとする、何をしても楽しくない、興味がわかない、虚無感がつのる、死にたい、焦りや不安感がひどい、何をするにも億劫、などの状態です。

適応障害とうつ病やその他の病気との違い

■うつ病との違い

うつ病、躁うつ病とは、脳の遺伝子が原因で「抑うつ状態」になってしまい、それを何度も繰り返してしまう場合や、社会的調整を終えても症状は改善せず、薬物治療が必要な場合のことを指します。これは「脳の病気である」とか「遺伝子の病気である」などと言われることが多いですが、原因は今一つよくわかっていません。

一般的に、うつ病は40~50代で発症することが多く、また躁うつ病は10~20代で発症することが多いといわれています。70代など高齢者でもうつを発症することが多いですが、これは老年期うつ病と別の呼び方をしたりすることもあります。うつ病や躁うつ病の人は、落ち込みを3~6か月ほど過ごし、その後改善しますが、しばらくするとまた、落ち込みを経験するといわれています。

以上のように、うつ病は脳の遺伝子が原因となり、環境調整をしても治りません。他方、適応障害は個人と環境との間に生じる不和(ストレス)が原因となるため、環境調整(ストレスから離れること)をすることで改善します。

「抑うつ状態」になる病気は様々あります。

過労(残業時間が月80~100時間を超える)や人間関係のトラブル(パワハラやいじめ、離婚不倫など)、その他、様々なストレスによって、「抑うつ状態」になるものを「適応障害」と呼びます。この場合、ストレスの原因から遠ざかったり、療養によって症状は改善します。薬物治療よりも、そのような社会的調整が優先されます。

■類似する病気との違い

「抑うつ状態」になる病気としては適応障害以外にも存在します。

具体的には、
・月経前気分不快症候群(ホルモン療法で著効する可能性も高く、婦人科と併診が望ましい)
・発達障害の二次障害:ADHD症状に対し、ストラテラ・コンサータ・インチュニブが有効
・不安障害:BZDと抗うつ薬を使用する
・甲状腺機能低下症:過去の発汗エピソード、甲状腺の腫れを確認。疑ったら、内科受診
・統合失調症の陰性症状:薬物治療必須、再発予防のためにも飲み続けること
などが挙げられます。

これらの病気との違いは一見判断がしにくく、かつ、症状が重複するケースが多いです。そのため、自己判断ではなく、通院することをお勧めします。

適応障害の原因

適応障害の原因は、何らかの環境の変化が本人にとって非常に大きなストレスとなることです。
ストレスは大きく分けて3種類あります。
・身体が受ける影響(疲労、睡眠不足)
・心の中で受ける影響(恐怖、不安、悩み)
・社会生活による影響(人間関係、仕事が忙しい)
こうした生活の中で起こるさまざまな変化が原因となり、非常に大きなストレスとなります。

適応障害と診断するためには、上記のようなストレスを受けた結果、
・想定以上の症状があること
・社会生活・日常生活に大きな支障をきたしていること
のどちらかが生じていることが必要になります。

また、以下のような出来事の場合、適応障害とは診断されないことがあります。
・愛する人の死(死別反応)
・死にかける出来事、性的暴力(急性ストレス障害・PTSD) など
しかし、死別反応や急性ストレス障害、PTSDであっても、症状によっては適応障害と診断される場合もあります。

適応障害の診断・検査

適応障害では、ストレスで自律神経が乱れることにより、様々な身体症状が現れることがあります。例えば、動悸や、息苦しさ、頭痛、耳鳴り、全身の倦怠感や食欲不振などです。こうした症状があるときは、まず、症状に合わせて内科や耳鼻科、整形外科などの一般科を受診すると良いでしょう。

それでも症状が改善しないときは、適応障害やうつ病などの精神疾患の可能性があります。その場合は、心療内科や精神科を受診してみましょう。

適応障害の診断基準では、
・きっかけとなるストレスから3か月以内に症状が生じていること
・ストレスに対する症状として、抑うつ気分や不安、自律神経の乱れによる症状が生じていること
・仕事や学業など、生活に支障が出ていること
などがあります。また、ストレスが解消されれば、症状が6カ月以上継続することはないとされています。

適応障害の治療

適応障害は、ストレスの原因を取り除くことで改善されます。例えば、職場の環境調整や休職などの手立てがこれにあたります。まずは上司に相談して職場環境の調整をしてもらったり、有給などをとってみてはいかがでしょうか。

すぐに環境調整や休養ができない場合、「睡眠薬などを用いて、薬の力を借りながら、仕事をつづける」か、「病気休暇の申請を行い、病休中に環境調整を行う」ことを勧めます。

また、以下のように、本人が環境に合わせて行動や意識を変え、適応する力を高める方法もあります。
・認知行動療法(出来事への考え方を修正したり行動の仕方を変えたりして気分のコントロールを図る)
・森田療法(気分はあるがままにして建設的な行動に打ち込むよう導く)
・問題解決療法(抱えている問題やそれによって引き起こされる症状について解決方法を見出していく)
主治医にご相談の上、検討してみても良いかもしれません。

適応障害になり休職した場合の過ごし方。自宅療養から復職までの流れ

まずはゆっくり休みましょう。初めのうちは、寝てばかりになってしまう人も多いです。それでもかまいません、焦らずゆっくり休みましょう。復職するタイミングが近づいたら、できるだけ規則正しく生活してください。

復職するまで凡そ2か月以上はかかるケースが多いです。というのは、1か月程度の休暇ですと職場のひきつぎ、復帰前の調整などに追われ、ほとんど休めないからです。

職場の担当の方(原則的には人事や上司が対応)とは定期的に連絡をとりましょう。症状の程度によって、頻度や連絡内容は変わります。業務量や人間関係が問題であった場合、休み始めからそのことを伝え、復帰後に調整できるか、打診をしましょう。連絡するコツなど、わからないことも多いと思うので、外来診察時に主治医とよく相談してください。休職代行サービスも存在するので。そうしたサービスに相談してみるのも良いかもしれません。

症状が回復したら復職に向けて動きましょう。回復までの間、リワークプログラムを受けることも症状回復の手助けになることもあります。担当の方に連絡し、復職時期および産業医面談時期を決めましょう。所属部署の業務量や人間関係に問題があった場合、職場調整も検討し担当者に相談してください。

復職2週間前ごろから活動記録表(下記参照)をつけてください。産業医面談で活動表が必要な場合があります。
活動記録表(1週間)【PDF】
活動記録表(1日)【PDF】
復帰時期が決まったら、主治医に復帰可能の診断書を作成してもらいましょう。

自宅療養中、社会保険加入者は給料の代わりに傷病手当金が支給されることもあります。1か月ごとに申請し、支給額の約6割が支給されます。会社から書類をもらい主治医に記載をお願いしてください。

以下は、休職直前~復職までの流れのイメージです。前述の内容と重複する記載もありますがイメージしやすいようにナンバリングして記載いたします。

  1. 主治医から自宅療養の診断書をもらい職場へ提出し休職。
  2. まずはゆっくり休みましょう。
  3. 担当の方(通常は上司が対応)と定期的に連絡をとってください。
  4. 症状の程度によって、頻度や連絡内容は異なります。業務量や人間関係が問題であった場合、休み始めからそのことを伝え、復帰後に調整できるか、打診を開始してください。連絡するコツなど、わからないことも多いと思うので、外来診察時に主治医とよく相談してください。
  5. 症状が回復したら、復職に向けて動きましょう。(回復までの間、リワークプログラムを受けることも症状回復の手助けになります)
  6. 担当の方(通常は上司が対応)に連絡し、復職時期および産業医面談時期を決めてください。
  7. 所属部署の業務量や人間関係に問題があった場合、職場調整も検討し、担当者に相談してください。
  8. 復職2週間前ごろから活動記録表(下記参照)をつけてください。産業医面談で活動表が必要な場合があります。
    活動記録表(1週間)【PDF】
    活動記録表(1日)【PDF】
  9. 復帰時期が決まったら、主治医に復帰可能の診断書を作成してもらってください。
  10. 自宅療養中、社会保険加入者は給料の代わりに傷病手当金が支給されることもあります。1か月ごとに申請し、支給額の約6割が支給されます。会社から書類をもらい、主治医に記載をお願いしてください。

参考:復職訓練のお願い(復職訓練に関する概略を説明しています)PDF】【Word

復帰前の生活について

生活リズムを整え、復帰後の生活に近い生活をするようにしましょう。例えば、出勤時と同じ時間に起床し、通勤ラッシュなどを体験したりします。以下のように活動記録表をつけましょう。

(例)
07:00 起床。スーツに着替える、朝食をとる。
08:00 模擬出勤
09:00 ウォーキング
10:00 喫茶店や図書館などで資格などの勉強
12:00 昼食
13:00 パソコンなどで資料の作成、またはまとめ
16:00 ウォーキング
17:00 模擬退社
18:00 帰宅
19:00 夕食、リラックス
21:00 家族と談話、電話
22:00 就寝

適応障害に関するよくある質問

Q:病気休暇をとる基準はありますか?

1.自分が休みたいかどうか
2.家族の意見はどうか(休んでも良い、というアドバイスがあるか)
3.上司の意見はどうか
4.食事はとれているか
5.睡眠はとれているか
6.死にたい気持ちは強いか
7.出勤時に動悸や涙が出るなどあるか
8.現在の残業時間はどうか(100時間は超えていないか?)
※特に4~8 にひとつでも当てはまる場合、休むことを積極的に勧めます。

Q:仕事を休んでいる間、お金が心配な場合はどうすればいいですか?

社会保険に入られている方は、傷病手当金という制度があります。支給額の約2/3が支給されます。

勤務が1年以上の時には、退職後も傷病手当金がもらえることがあります。詳しくは会社の人事の方にご相談いただくか、協会けんぽに直接お問い合わせてください。

Q:仕事を休むのは私だけですか?

情報が表にでないだけで意外と多くの方がお休みをされています。また、若年労働者の6割以上が3年未満で退職(厚生労働種御調査H25 )と言われています。

Q:休職したら社会復帰できないのではないですか

大丈夫です、安心してください。仕事を復帰され、元通りに生活されている方ばかりです。

Q:休職したら、必ず職場復帰しなくてはいけませんか?

そんなこともありません。休職中に職場や家族と話し合い、退職になることもあります。
会社が定める就業規則と国が定める労働基準法、労務規定はまた違うものです。詳しい話は弁護士、社労士さんにしかできませんが、当院ドクターもある程度、ご相談にのれることはあるかと思います。

Q:休む期間はどれぐらいですか?

3か月までに復職する人が35%、6か月だと58%、12カ月だと71%、18カ月だと75%ぐらいだと言われています。焦らずに、治療をしていきましょう。

Q:うつ病とは違いますか?

落ち込んだ状態のことを「抑うつ状態」と呼びます。具体的には、眠れない、食べられない、頭がぼーっとする、何をしても楽しくない、死にたい…などの状態です。

「抑うつ状態」になる病気は様々あります。過労(残業時間が月80~100時間を超える)や人間関係のトラブル(パワハラやいじめ、離婚不倫など)、その他、様々なストレスによって、「抑うつ状態」になるものを「適応障害」と呼びます。この場合、ストレスの原因から遠ざかったり、療養によって症状は改善します。薬物治療よりも、そのような社会的調整が優先されます。

脳の遺伝子が原因で「抑うつ状態」になってしまい、それを何度も繰り返してしまう人がいます。社会的調整を終えても症状は改善せず、薬物治療が必要な人たちがいます。それらをうつ病とか、躁うつ病などと呼びます。これは「脳の病気である」とか「遺伝子の病気である」などと言われることが多いですが、原因は今一つよくわかっていません。

一般的に、うつ病は40~50代で発症することが多く、また躁うつ病は10~20代で発症することが多いといわれています。70代など高齢者でもうつを発症することが多いですが、これは老年期うつ病と別の呼び方をしたりすることもあります。うつ病や躁うつ病の人は、落ち込みを3~6か月ほど過ごし、その後改善しますが、しばらくするとまた、落ち込みを経験するといわれています。

うつ

 

うつ病と適応障害の見分けかた
こちらでより詳細に解説しています。

Q:休職中にリワークプログラムを受けられませんか?

様々な施設をご案内しています。

リヴァトレ
・リワークプログラム実施、1日1000円程度。何回通っても上限月1万円まで、という補助制度が適用される方多数(2019/10/31)高田馬場駅、お茶の水駅が最寄りになります。
・リハビリ訓練をしてくれる、リヴァさんと一緒に動画撮影しました。

東京障害者職業センター
・リワークプログラム実施、無料(公務員の方は使用できない可能性あり)稲荷町駅(東京メトロ銀座線)より徒歩8分。

東京都立中部総合精神保健福祉センター
・リワークプログラム、発達障害プログラムなどあります。場所は世田谷区上北沢で、最寄が八幡山駅(京王線)です

退職された方には以下の施設も紹介しています。
東京しごとセンター
・東西線メトロ飯田橋駅から徒歩3分。様々な年代に対応、無料のキャリアカウンセリングもあります。(2019/10/31)

Q:会社でパワハラを受け心身に不調が出ています。こちらで相談できますか?

はい。当院ではパワハラを受け、抑うつ状態(眠れない、食べられない、動悸がするなど)を苦に来院される方が多数います。眠れない→睡眠薬、動悸がする→抗不安薬によって、ある程度症状は改善しますが、根本的な原因である「パワハラのストレス」への対処が必要です。

パワハラに対しては
①証拠作成:音声データ、実際に送られてきたメール、日記などの毎日の記録
②医師による診断書
をもとに、内容証明書を弁護士もしくは行政書士の方の指導の下で作成し、パワハラをしてきた上司ないし会社に対して郵送します。そこで謝罪文もしくは慰謝料などを請求します。相手が否認した場合は、弁護士さんを通じて裁判になることもあります。

しかし、ここまで発展するケースはほとんどありません。適応障害の診断のもと、自宅療養を指示する診断書を作成。休んでいる間に職場の環境調整を行い、パワハラ上司との物理的な距離がとれるようにする。その後、職場復帰をするというケースがほとんどです。このようなパターンですと、弁護士とのやり取りの必要はありません。

病休をとり、このまま仕事を辞める人もいます。その際、残業代の未払い請求などもできますがこれも弁護士に相談する必要があります。

弁護士さんについては、無料の初回相談で複数相談することを勧めています。
初回からお金がかかるところもありますが、それも利用するのが良いです。
労働関係については、日本労働弁護団に所属している弁護士さんが、労働問題を扱っていることが多いようです。

 Q:会社に関する相談をして医師に分かってもらえるんですか?

当院は土地柄、若い会社員の方や経営者がよく来られます。そのため、仕事に関するお悩みを毎日何十件も受けています。僕自身も医師であると同時に、小さいクリニックではありますが経営者であり、人事採用にも日々苦慮しています。また、防衛医大での寮生活から陸上自衛隊での勤務歴もあり、組織というものの長所/短所をよく分かっているつもりです。

人手不足、働き方改革、AI時代におけるコミニケーション能力の比重増、と時代は大きく変わろうとしています。新しい価値観、働き方についても伝えられると思います。

 Q:抗うつ薬を処方されないこともありますか?

※参考
1、日本うつ病リワーク協会、リワークプログラムについて(2019/11/8)
http://utsu-rework.org/rework

2、西浦千尋ほか「民間企業における長期疾病休業の発生率」(2020/8/7)https://www.zsisz.or.jp/investigation/179178c10a7c0fac551cc788f9745d921520b636.pdf

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