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精神科の闇。洗脳と自費診療の関係?

00:00 今日のテーマ
01:53 保険がきかないもの
03:15 治療者が特定の治療法にとらわれていることも
05:01 自費だったらOK?
05:50 洗脳の条件
11:27 お金を取るのはダメなんですか?

今日は「精神科診療の闇。高額で不要な人まで勧める治療?」をテーマにお話しようと思います。

サプリ、カウンセリング、サロン、TMS(電気けいれん療法)、光トポグラフィなど、保険で認められていない診療や治療はたくさんあります。
それらを洗脳、詐欺なのではないか?と思いませんか?
確かに、高額で不要な人まで勧めるのは良くないと思います。
しかし、医師らが認めるエビデンスがありながら、保険診療ではできない治療があるのも事実です。
今回、それが詐欺かどうかを見極めるためのポイントを解説しようと思います。

保険診療だけではできないことはたくさんあります。
保険診療の点数は取れても、その点数では経営が成り立たないよ、みたいな治療もあります。
そのようなことについても触れてみようと思います。

保険がきかないもの

サプリ、カウンセリング、サロン、TMS、光トポグラフィなどは自費でやられることも多く、物議を醸す分野です。
確かに高額で不要な人にまで勧めるのは問題があると思います。そういう治療をしているところもあります。

ただ、最大限譲歩して、彼らを代弁すると、その治療法に囚われてしまっているのも仕方がないかもしれません。悪意はないのですが、ハンマーを持つとすべて釘に見えるという言葉のように、その治療法を勉強しているがあまり、他の治療法が見えなくなる(何でも釘に見える)ということもあります。

例えば、サプリを使わなくても保険の効く漢方でも良いのではないか? 普通の薬物治療はやっているのか?
自費のカウセリングよりも就労支援やデイケア、訪問看護で代用できないのか?
サロンよりも、患者会といって病院では無料でやっているところを紹介できないのか? 同じような活動をデイケアの枠組みでやっているところもあります。

益田のところでも自費のカウンセリングや自費の座談会をやっているので、それはどうなんだと思われるかもしれませんが、、

TMSや光トポグラフィの料金も自費であるが故に青天井なところもあり、では適正価格はいくらなのか?という疑問もあるでしょう。
詳しくは言えませんが、相場というのもあるので、複数のクリニックを調べて相場感を知ってもらえればと思います。

自費だったらOK?

よくある反論として「自費だったら良いでしょ?」「個人の自由意志なんだから良いでしょ?」「エビデンスがなくてもプラセボでも善でしょ?」というものが挙げられます。
そうといえばそうなのかもしれません?が、まず洗脳される条件について、議論しないといけません。

洗脳はどのような時に起こるのか?を考える。
弱っている人からお金を巻き上げる時にどのようなことが後ろで起きているのかを考える。
そういったことを「自費だったら良い」と言う前に議論すべきです。

洗脳の条件

洗脳の条件はいくつかあります。

・弱者x信じたいx「自分はだまされていない」
まずその人が弱い人であるということです。
知識ない、若くて未熟、病気など、弱い立場の人は余裕がないので洗脳されやすい。
そういう条件下で「信じたい」という気持ちにつけ込まれます。

「自分はだまされていない(自分の意志で選んでいる)」と思っていることも多いです。
だまされない人というのは常に「自分はだまされているのではないか?」と疑うものです。
だまされていないと思っている時はだまされている時です、だいたい。

僕も「これはすごい良い!」と思っていた時、後になってから「だまされていたな」とか「情報に踊らされていたな」と気づくこともあります。

疑うことは健康的です。

・専門家?x希少性x高級x広告

専門家が「海外から来た! 海外では当たり前! 最新の情報!」などと希少性をアピールします。そして高級感を出した広告で「うまくいっていますよ」アピールをします。

例えば、高級ブランド品を身につけているだけで信じてしまう人もいます。
落ち着いている時は信じないのですが、本当に苦しい時は藁をもすがる思いで、信じてしまうこともあります。

相手が悪い人であればあるほど、人によっては「この人は悪い人なのだろうけど、自分はその悪さにだまされないから、その悪さを逆に利用してやろう」とか思ったりするのですが、そこにつけ込まれてだまされたりします。

・ストーリーを重視(使用者の声)→データを重視しない

人間という生き物は「この人はこう言っています」などストーリー(使用者の声)を重視してしまいがちで、データを重視するのが苦手です。
またデータはあったとしても、きちんとした専門家から見たら「何なのそのデータ?」というものもあります。

僕はよく行列のできるラーメン屋にたとえます。
「行列ができているから良いのだ」と思うかもしれませんが、
・実はラーメンが出てくるのが無茶苦茶遅いだけだった
・席数が少なく、行列ができるように演出している
こともあります。
行列に並んだ人は記事に「めちゃくちゃうまかった! これはもはやラーメンではなく芸術品」と書いたりしますが、実際食べてみると確かに美味しいけれど「普通のラーメンより少しうまいだけ」だったりすることはよくあります。
弱っている時はそこに踊らされたり洗脳されたりしてしまうのです。

そもそもTMSは「中等度のうつ病で、1剤以上の薬が効かなかった人」が適応で、他にも「強迫性障害」や「薬が飲めない妊婦さんに使っても良いのでは?」ということもエビデンスで出てきていますが、発達障害にTMSが効くというデータは基本的にものすごく弱いものです。

「エビデンスがないのはわかっているけれど、他に打つ手がないからだまされるのも覚悟で行かせてください」ということもあります。
でもそういうことをするとますます洗脳する人たちが儲かったりしますし、彼らが儲かれば儲かるほど次の被害者を産む、撒き餌になってしまいます。
その後の被害というか、通院先がウチで皆がグチを言ったりするのを聞くと、心が苦しいです。

効かないのはわかっているけどやりたい、適応でないかもしれないけれどもしかしたら効くかもしれない、というところで騙されてしまう。
信じてしまいたいということろを突かれてしまうというのはあるかなと思います。

お金を取るのはダメなんですか?

自由診療ではなく保険診療の中だけでやりましょうというのも1つの正解だとは思いますが、やはり他の可能性も考えるべきでしょう。

カウセリングは保険適用でないため、自費になってしまいます。
じゃあ相場はいくらなのか? 3万円だと高すぎて、1万円だと良いのか?
ここら辺は結構難しいです。
カウンセリングだったら月に何度か受けて欲しいので、そうなると1回3万円だと高すぎるのかな、と思ったりします。

TMSも2019年に保険適法にはなりましたが、なかなか難しい条件となっています。
まずクリニックではダメで、病院であり、かつ認知行動療法や救急医療をやっているなどの条件を満たしたところでないとできません。保険点数も低く抑えられてしまっています。
ですからやると病院側が赤字になってしまう可能性もあります。いわゆる骨抜き法案みたいな形になってしまっています。

でもTMSを研究している先生はたくさんいますし、経営努力をした上での価格設定をしているクリニックもあります。一概にTMSがダメとは思いませんが、適応はすごく狭いことを知ってもらえると、詐欺まがいなところもいっぱいあることが分かるでしょう。

これら全部がダメだとは思いませんが、洗脳の構造をどこまで意識しているのはあるかなと思います。
そもそも精神医学は、治療者側も患者さん側も洗脳と近い世界で、倫理観が常に問われる業界です。
心には正解がないのですが、正解かのように振る舞っている人もいます。権威を盲信してしまい、昔の先生が言っているからと、それが正しいと思い込み、新しい治療法を試していかないのも問題があると思います。

結論。
ややこしいことを言いましたが、個別のケースを見たら「これやばいよね」「これは普通だよね」「これは良くやっているよね」「経営努力だね」というのはわかるものです。
高額で不要な人にまで勧めるのは良くないと思います。
自費ならOK、自由意志だからOK、プラセボでもOKという単純な議論ではなく、精神科は特殊な世界ので患者さんの背景や治療者側の欲望を吟味した上でないと議論は成立しないと思います。

今回は自費診療について所感を述べてみました。


2021.5.17

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