本日は「精神科医に聞くべき質問ベスト3」というテーマでお話します。
精神科医に何を聞けば良いか気になりますよね。
僕が重要だと思う質問ベスト3を説明します。
最後に1番を言いますので、ドキドキしながら見てください。
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第3位:福祉制度
まず第3位は、自立支援、手帳、年金などの福祉制度についてキチンと説明をしてもらう、ということです。
自立支援を取った方が良いですか、手帳は取れますか、年金は取れますか、などは聞いてください。
福祉制度は複雑で地域によって細かく異なっているので、主治医に聞いてみると良いと思います。
私が使える福祉制度はありませんか、と聞いてください。
「何で言ってくれないのかな」と受け身だと結構困ります。
僕も言うようにしていますが、言ったつもりになっていたり、言ったら失礼になるのではないか、というパターンもあります。
自立支援を取ったらどうですか、手帳や年金もありますよ、お金がなかったら場合によっては生活保護もありますよ、という話をして患者さんに怒られたことが何度もあります。
「お前、バカにしているのか」と怒られたことが何度もあるのでなかなか言い出しにくいです。
タイミングを見たり、患者さんのことを考えながら一人一人に合わせて「どういう風に言えば良いんだろう」と考えたりしていますが、これを会話の中で切り出すのは難しいです。
可能なら自分から言ってくれた方が、福祉制度を有効に使えたりすると思います。
医者側からも言い出しにくい話題だったりします。
第2位:休職
第2位は休職のことです。
休職もなかなか医者側から言いにくいです。
患者さんは、これだけ苦しいんです、眠れないんです、会社へ行くと本当に辛くて辛くて、と言うのですが、「休職したらどうですか」ということは医者側からは言いにくいです。
診察室での様子はわかるのですが、職場での様子はわかりませんし、お金の事情もあります。
また、第3位と同じで失礼になるということもあり、これも言い出しにくいです。
よほど酷いとこちら側からも言い出しやすいのですが、患者さんによっては早めに休職したい人もいると思います。
病気で休むというのは権利なので、自分から言ってもらうと良いと思います。
休んでのんびりしながら転職について考えたいという方もいると思うので、言ってもらえると良いかなと思います。
第1位:治療方針
第1位は、治療方針についてです。
診断は何ですか、この薬の副作用はどのようなものですか、本当にこの薬は必要なんですか、ということを聞くということです。
どういう診断で、私はどういう治療を受けるべきなんですか、先生はどういう見立てでどういう治療をしていこうと考えているのですか、ということを聞いてください。
主治医は言っているのですが、何度も聞かないとわからないことが多いです。
普通の会話の中にこうした内容がサラッと入っていたりもするので、患者さんも聞き逃すことが多いです。
何度聞いても頭に入ってこないのも精神医学の難しさや複雑さだったり、治療方針というものだったりします。
何回か通っているうちに、患者さんはあるときこの治療方針がどういうものかということに気づくみたいです。
こういうことだったのかとわかり、わかると治療がグッと進むようです。
これは最初からわかるということはあまりなく、聞いても言葉だけが上滑りするような感じでなかなか理解し難いようです。
でも、こういう方針でやっていけば良くなっていくんだ、こういう風にやっていけば不安が減って幸せになれるんだ、ということが掴めると、治療はグッと進み、掴んだ瞬間に治療が終わるということもあったりします。
よく患者さんから聞くのは「益田先生の言っていることは最初は意味がわからなかった。こいつはアホだと思っていたんだけれど、最近先生の言っていたのはこういうことだったんだなとわかりました」ということです。
治療の終わりぐらいに患者さんはそう言います。
患者さんは親しみを込めて、最初はこうだったんですよ、不信だったんですよと言うのですが、聞かされる側は、胸がギュッとしてドキッとして「オレのこと、アホだと思ってたの?」と思ってしまいます。
でも「良かったね」と平静を装います。
結構言われます。
大学生くらいの患者さんに言われることもあれば、40、50、60のちゃんとした大人の患者さんからも言われることもあったりして、そんな風に思ってたんだと思います。
別に嫌だとか傷つくというわけではありません。
なかなかわかりにくいだろうな、と思ったりします。
今回は、精神科医に聞くべき質問ベスト3、というテーマで3位から1位まで述べました。
福祉制度のこと、休職のこと、診断や治療方針のことなど聞いてください。
診察を受ける前に知っておくこと
2022.4.8