本日は雑談をしようかなと思います。
脳科学に関して、今どんなことが起きているのかということをちょっと語ってみようかなと思います。
この前勉強会で話を聞いたのですが、その時の話が面白かったので、自分なりに解釈をして皆さんと共有できたらなと思います。
コンテンツ
遺伝子・神経・行動
脳や心を考えていくときに重要な要素は何かというと、「遺伝子」「神経」「行動」です。
・遺伝子は脳の設計図
・神経細胞は実際のモノ
・行動は結果
この3つの側面から研究が進んでいます。
これは単独で見ることもあれば、遺伝子と行動の掛け合わせで考えることもあるし、行動と神経の掛け合わせで何が起きているかを見ることもあるし、遺伝子と神経の流れで判断することもあります。
とにかくこの3つの要素が中心となっているよという話でした。
どこが今熱いかという話だったのですが、「神経」に関することが結構伸びているみたいです。
それはなぜかというと、オプトジェネティクスという技術が開発されたからです。
オプトジェネティクスとは、光刺激によって脳の神経細胞を活性化させるという発明です。
この神経を動かしたいというときに、今までだったら電気をあてたり、電流の流れから磁場を読み取ったりしていました。
ですが、この発明後、光を当てることによって動かせるようになり、逆に光が出ているときにその神経が動いているというのもわかるようにしました。
これの何がすごいかというと、今までは神経細胞が動いているか動いてないかというのは電気の流れでした。
電気の流れをどうやって測定してたかというと、磁場です。
電気が流れると磁気が発生します。その「磁場」を読んで脳波を計測していたものが「光」でわかるので、そして神経細胞一個一個の動きが光でわかるので、よりわかりやすくなったというか、より何が今動いているのかというのがわかったということです。
加えて、光でわかるということは、画像解析ができるということです。
画像解析とは、今で言うAI、ディープラーニング、機械学習との組み合わせでうまくいくようになったということです。
機械学習もオプトジェネティクス単独ではなく、行動解析(ラットがその時どういう行動をしていたのかとか)も機械学習に取り込める。脳神経の動きはどうだったのかという光の動きの画像ももちろん取り込める。それをAIにぶち込んで、何が起きているのかをAIに考えてもらっているというのが今の脳脳科学であり、科学の進歩です。
本当に面白いですね。これがすごく面白いのは、仮説ドリブン(仮説主導で仕事を進めるスタイル)からの脱却なんじゃないかみたいなことを言ったりしていて。
今までは、これが起きているのはこうかもしれない、この要素があるからこういう問題が起きているのかもしれない、という仮説ありきで実験を組んだりしていたのが、もうとにかくデータを大量に取れるので、一回とりあえずぶち込んでみようという形で解析ができるようになったというのがすごいのです。
今までだったらとりあえずAを試して次はBを試そうと言っていたのが、高速で試せるのです。
実際、脳科学以外でも薬品の分野やいろいろな分野で機械学習を応用させているのですごい進んでいるという話ですね。
ウィルス
この話をしていく中で、多くの人は「何の話?」と思うかもしれないし、もしかしたらこの話は繋がっているのかもと思ったと思います。
なので皆さんがよく聞く話題も付け加えて、脳科学はどうなっているのか、精神医学との絡みはどうなっているのかをちょっとお話ししようかなと思います。
例えば、遺伝子に関することは「ウィルス」とも関係しています。
うつ病の原因はウィルスのせいではないかとか、ヘルペスウィルスのせいではないかというニュースがありました。
それは何かというと、ウィルスを介して遺伝子に影響を与えているからです。ざっくり言うと人間の体はウィルスと遺伝子を交換し合うことで、影響し合うからなんです。
人間だけの遺伝子だけを見ていたらダメで、人間の周りにいるウィルスも含めて遺伝子ネットワークを見なければなりません。
というのが面白い分野ですね。
だから単純な遺伝子だけではなく、ウィルスはたくさんいますから、ここでの遺伝子交換も含めてシステムとして見ることが重要です。
記憶
あとは神経系というのも、AIや機械学習が使えるのは、神経系の中でも海馬や海馬に関係するところだったり、報酬系に関係するところは神経の動きが光で見えるので、記憶とか報酬系に関係するところは結構よくわかるよと言うことです。
ここは個人差が結構あります。
どこに記憶されてるかというのは人間みんな共通ではなく、面白いですよね、みんなバラバラのところに記憶されています。
だから、まっさらなノートみたいなもので、ある人は2ページ目に楽しい思い出、4ページ目に何か辛い過去を書いたりするし、他の人は1ページ目に楽しいことを書いたりするんですね。海馬の記憶されている場所が結構違うというのも面白いです。
化学物質
あとは神経系ということなので、セロトニンやドパミンなどの化学物質の話です。
セロトニンを増やした方が良いというのは、ここの連携の話だったりします。
化学物質を介して神経系に影響を与えているということかなと思います。
その神経というのは、化学物質、ドパミンとかセロトニンを神経同士で渡したり返したりすることで動いているので、そこの受け口である受容体も研究されています。
あとは腸と関係があると聞いたことありませんか?
これは脳腸相関と言ったりして、腸と脳はつながっているんだよということです。
腸で起きている化学物質、細菌がいて、細菌が化学物質を出します。セロトニンやドパミンを出すのですが、それを腸管を通じて脳に影響を与えているということですね。
腸ではどんなことが起きているよ、ということを腸内の細菌が教えてくれているという感じです。
だからおなかの調子悪いということは、あなたはちょっと今体調悪いんじゃないのとか。
それが発展していくと、おなかの調子が悪いということはうつなんじゃないの、と教えてくれるとかそういう感じですね。
結構面白いですよね。
心理学・精神医学
行動だけ見ると我らが心理学です。
心理学の分野で個人を対象にした心理学もあれば、対人関係に注目した心理学もあるし、社会全体や集団心理を追いかける心理学もあるということです。
精神医学はどこかというと、これらを全部ひっくるめた、今困っている人たちのための実学として学問です。
精神医学というのは、大きく分けると薬理学みたいなものや精神療法ですね。
患者さんとどう会話をすれば良いのか、どうやって癒していけば良いのか、ということ。
それから福祉です。
こういう特徴がある人がいるから社会制度をこう変えた方が良いよとか、発達障害の人がいるから合理的な配慮は必要なんだよ、アルコール依存、覚醒剤、大麻などは依存症になりやすいので、自由にやるのではなくて販売には制限をかけた方が良いとかそういう話です。
あとは幻覚妄想状態とか、統合失調症になるとそういうことが起きるので、家族が見きれないから入院施設を作りましょうとか、そういうのも精神医学の分野というか社会福祉の分野だったりします。
脳にAIをくっつける
いろいろな学問があり、いろいろな分野で研究しています。
あとは面白い話としては、AIと脳をくっつけてやるということです。
ただ、神経は先ほど言った通り、海馬もノートがいくつかあるという形です。
何ページのノートがあって、そこは最初から決まっていないよということなので、言ってしまえば、例えば神経と同じような動きをする機械があった場合、脳を拡張できるのではということです。
さすがに海馬につなぐということはできていませんが、例えばファミコンとかを動かしているときに、キャラクターが動くところを指先で動かしているのですが、指先を動かす感覚なしで動かせているじゃないですか。
ああいう感じで、うまくやるとできるのです。
全然うまく言えてないですけど、何かを念じたときに何かが反応すると、再現性があれば念じ方を覚えます。
そうすると、AIとつなげたり、脳の動きからロボットを直接的に動かすことは結構できます。
そのような技術が研究されています。
それから、ウェアラブル端末ですね。
僕も今着けていますが、歩数、心拍数、あとは頭につけて脳波を取ることで、今どういうことが起きているのかを測定して、それを社会全体のビッグデータとしてやるといったことも研究されていたりします。
個人療法としては、マインドフルネスがよく研究されています。
心理学の中の対人部門においては会社の人事部門で応用されていたり、心理学における社会的な部分ではマーケティングに応用されていることはよくやられているかなと思います。
うまく説明できていないですが、今日は雑談会なので許してください。
動画を見ながらちらちらインターネット検索してもらえばいいかなと思います。
脳のマップ
あと面白かったのは、脳のマップです。
神経細胞全部をどこに何があるのかマッピングしようとか、3Dで作ってみようというのをビッグニューロン計画と言って、マイクロソフトの共同設立者のアレンさんという人が脳科学研究所を作って今やっているみたいです。
この話を聞いて、確かに面白いなと思いました。
VR空間で脳を再現してみたら、色々な実験ができるんだなということを思いました。
機械学習をして脳が実際動くようなものをですね、理由はよくわからないけど、同じように動くよねみたいなものをVR空間で再現すると色々な実験ができます。
ただ、これは計算量が膨大に必要で、今のコンピューターでは無理です。
量子コンピューターがないときついんだろうなと思います。
VR空間で現実に起きているものを仮想現実で作ろうと思うと、もっと膨大な計算量が必要だったりします。
ただ、薬品などの単純なタンパク質、小さいタンパク質の集まりだけだと、もう少し簡単に再現できるみたいですが、それでも膨大な計算量が必要です。
脳をもう一回再現しようと思うと、結構大変なのかなと思いました。僕が生きている間にはできないんじゃないかなと思います。
研究の話を聞くのはすごく面白いし、憧れるし、いいなと思います。
では益田は何しているのかというのは、精神医学の先っぽの方で言うと、新しいこと、今までなかったことをやっています。YouTubeをやったり、オンライン自助団体ですね。
オンラインサロンみたいな形でやっているという感じです。
YouTubeみたいな形で、医者から患者さんに対して無限に話しかける時間を与えられるということはなかったわけです。
動画を通してメッセージを送るのはほぼ無限です。だからそういうことをやっているということです。
あとはZoomとかSlackなどオンラインで繋がって、精神療法的な抱えとは何なんだろうとか、今までリアルでやってた自助会をオンラインに置き換えたときにどういうことが起きるのだろう、それがインフルエンサーが中心になったときにどういうことが起きるのだろう、ということを考えながらやっています。
これが研究かと言われると「うーん」と思いますが、ビジネスも含めて研究だと言えばそうなのかな。そうなんでしょうと言いたくなります。
こういうのは面白いですね。自分でもちょっと喋ったことで知識の定着になりました。
何かわからないことだったら、また聞いてください。
今回は雑談ですね。
脳のことをいろいろ雑談してみました。
その他
2022.4.22