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自助会やオンライン運営にまつわる、ルールや限界など 運営や治療者側の限界や現実設定

00:00 OP
00:47 自助会内で扱えるもの
02:47 自助会内で扱えないもの
04:35 できること、できなこと
06:44 Slack、Zoom、discordでやれること/やれないこと
07:47 「死にたい」と言いたくなったら

本日は「自助会内で扱えること・扱えないこと」というテーマで動画を撮ります。

オンライン自助会に入っていない方にはあまり関係ないよ、という話題かもしれないですが、ウチの自助会に限らず一般的にオンラインの会では扱えないことがあるんです。
診察じゃないとできないことと、診察だからこそできることというのはあるので、そういう話を中心にしようかなと思います。

今日はスライドでお話しさせてください。

自助会内で扱えるもの

まず専門的な知識が過度に必要なもの、より個人的な情報を扱うことというのはできないんです。

あまり専門的ではなく、かつ、個人情報も扱わないものについては自助会で扱える。
より個人的なもの、より専門的なもの、知識が必要なものに関しては扱えないというのが、ウチの自助会のルールでもあるし、一般的にはどこもそうかなと思います。

・体験談のシェア
オンラインで相談する方もいると思いますが、どういう話はできるかというと、まず体験談のシェアです。

・保険や福祉制度の情報のシェア
保険というのは生命保険や民間の保険じゃなくて国の保険です。国の保険や福祉制度の情報のシェアなどがあります。保険制度も結構難しいので、そこら辺や福祉制度を色々聞くと良いのかな、と思います。
障害者の保険や福祉はちょっとややこしいので、ここら辺は自助会内で共有するとやり易いかなと思います。

・エビデンスのある医療知識のシェア
不確かなものを扱わないということはルールにしています。
栄養療法や磁気療法もそうですが、エビデンスが弱いんです。あったとしてもほとんどないに等しいです。
磁気療法の方がまだマシですが、栄養療法に関してほとんどないのでそれを知ってもらう必要があるということです。

・心理学、哲学、文学など
あとは心に関係する学問、心理学、哲学、文学などの学びの会などです。

・雑談、ゲームなど
折角みんなで集まってるので、雑談やゲームやレクリエーションなどはやれるかなと思います。

自助会内で扱えないもの

・希死念慮
自助会内で扱えないものとしては、希死念慮、恨みや暴言、犯罪予告や自殺予告や脅し、というものはダメです。
ウェルテル効果と言いまして、自殺などネガティブな情報は他の人に悪影響を与えるので、これは当会では扱わないことにしていますし、規約でもそう記載しています。

・診断、心理療法
あとは診断をすることです。
個人情報を伴う精神療法、心理療法を受けること、カウンセリング的なことはやらないようにしてくださいと言っています。

僕も診断をその場でやることはダメです、医療相談の範疇を超えてしまうので。
診断は医療行為なので、オンライン上でやってはいけないんです。
あくまで一般論としてはこうだよ、うつ病というのはこういう薬を使うよ、そういう説明はできるんですけれども、個別の相談、医療相談はNGということになっています。

・金銭の貸し借り、売買
当たり前ですが金銭の貸し借り、商品の売買(情報商材を含む)。
「私、実はこういうことをやってるから、あなた来ない?」とか「ウチの家業はこういうのだけれど、あなた買ってくれない?」とかそういうのはダメです。

オフラインでの交流は禁止してます。
個人情報を交換して、リアルで会える友達や結婚相手を見つけるなどはNGとさせてもらってます。
そうしないと安心安全が確保できないですから。
上手く行ったら良いですが、上手く行かなかったときのダメージが大きいので、これもNGとさせてもらっています。

できること、できなこと

これも自助会メンバーに限らずみなさんに知ってもらいたいのですが、治療者ができることとできないことってあるんです。
学校の先生ができることできないこと、福祉の人ができることできないことがあります。
児童相談所の人ができること、できないこと。

ある程度、治療者側であっても限界というのものがあります。
これは助けを求める側も知っておかなければいけないです。

ウチの場合は何ができるかというと、操作説明、自助会のシステムの説明、誹謗中傷などの報告を受ける、その場合に強制退会の指導をする等です。
何かイベントがあったときの告知などはできます。
それで結構手一杯なんです。

個別のDMは受け付けてないんです。
個人的な悩みの相談、パソコンを使えないけどどうなんでしょうか、不安を傾聴してもらいたい、自助会メンバーの愚痴、悪口、そういうのは聞きません。

他の自助会メンバーの人も同じだと思ってください。
部長らサポートメンバー。自助会というと自分たち自身で動かしていくということでもあるんですが、そういう人たちについても個別のDMを受けると潰れちゃいますから、そういうのはやめてください。

優しい部長がいると思うんですが、受けちゃうと互いに潰れちゃうんです。
向こうもプロじゃないので線引きが難しかったりするので、それは皆さんで共有しましょう。
Slack等の掲示板を使って悩みや不安があったら話してみる、ワークショップに出る、Zoomで相談をしてください。

Slack、Zoom、Discordでやれること/やれないこと

基本的には重めの話題や悲しい話はSlackでやってもらう、Zoomでやってもらうということになります。

Discordでは日常的な会話、こういう風に運営したら面白いよね、こういう風に運営したらもっとみんなでスムーズにコミュニケーションをとれるよね、など主に軽い話題をテキストやビデオ会話でやってください。

テキストもビデオ会話も、話がどんどん盛り上がって夜通しやってしまう人がいるんです。なので夜の1時までとさせてください。
discordはずっとできるのでちょっと問題があり、こういう形にしてほしいなと思います。

「死にたい」と言いたくなったら

死にたい、そういう気持ちがあったときには、別の言葉で言い換えてください。
「死にたい」じゃなくて、「自分や他人に絶望しました」とかです。
「もう取り返しがつかない気がします」「もう詰んでる気がします」「誰からも愛されないような気がします」など色々な言葉で表現してください。つらい気持ちは吐き出していいので。
ただ「死にたい」などNGワードには気をつけてください。

とりあえずウチの自助会のルールを説明しましたが、これは他の団体でも同じようなことだと思いますし、一般的なオンラインでの交流での共通ルールだと思います。
もしオンラインで誰かと交流したいと興味がある方は、こういう常識を覚えてもらえたらなと思います。


2022.12.5

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