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人間関係や不安を克服した人から学ぶ、人生をよりよく生きる秘訣

00:00 OP
01:49 回避してしまう
03:13 相手を観察する
06:08 合理的に行動する

本日は「精神医学を日常に活かす」というテーマで動画を撮ります。

こういうことを言うと、真面目な人に怒られそうですけれど、カジュアルに色々な人に精神医学の面白さ、精神医学を知ることで日常がよりハッピーになる、ということを知ってもらいたいので、今回もそういう動画を撮ります。

僕ら精神科医は、心理士さんもそうだけれど、人のために役に立ちたいと思ってやっているだけじゃないんです。
やっぱり自分の人生、自分の友達、自分の仲間、そして自分の家族を幸せにしたいから知識が欲しいという、よこしまではないかもしれないけれど、そういう側面もあるわけです。

色々自分たちが臨床で学んだことというのは、実は自分の生活に取り入れたりしています。
それを独占していてもいいのですが、独占しているともったいないので、みなさんとも共有してより豊かな人生を送ってもらいたいなと思っています。

今回は人間関係不安に関する話題です。
人間関係や不安で悩んでる人は多いと思います。
それは精神疾患の方に限らず多いと思います。

じゃあどうやって人間関係の悩みや日常の不安から解放されるのか、それってどういうこと?精神科医はどういう風に答えているのか気になりますよね。
それをお伝えします。

回避してしまう

不安障害、回避性パーソナリティ障害、社交不安障害、そういうものが病名として該当するんですけれども、彼らの特徴、彼らの本質は何かと考えたときに、問題理解や解決よりも避けちゃう、回避だけを選んじゃうんです。

例えば、りんごのなる木があります。
「おいしいな、食べに行きたいな」というときに、動物がいたら避けちゃう、行かなくなっちゃうという感じなんです。

行かなければ安全かもしれないけど、行かないと手に入らないよね。
動物はどんな動物かを見極めて、動物に襲われないように。自分のテリトリーを広めに取るのではなく、動物のテリトリーを大きく取りすぎているんです、不安障害の人は。
それは身動き取れないよね、という感じで。

だけど射程距離があるわけです。
ここからここは安全だな、こう通れば安全だな、という道があるので、しっかり動物を見極めて、こっち側から取りに行く、こいつのテリトリーは実際はこれぐらいなのでここまでだったら安全に行けるな、こいつがこっちを向いているときにこうやって取りに行こうなど、色々なやり方があるわけです。

相手を観察する

危険だから近寄らない、それだけだと安全かもしれないけど余りものには福はないですよね。
それで最終的には損をしてしまうということがあるので、やはりリスクを取れというよりは、相手をしっかり観察してその上で動く、ということはとても重要です。

案外相手を観察していないんです。
相手はどんなやつなのか、この問題の本質は何なのか、今何が起きているのか、これを冷静に見ることは結構重要で、なかなかできていないんです。

僕も研修医のときに患者さんが来たら、ワッとなって救急の時とか焦るんです。
救急の患者さんが来たら、ああやんないと、血が出てるから早く押さえないとという感じで、思考停止になって問題を把握する時間を取れなくなってしまうんです。

でも経験を積めば、この出血はとりあえず押さえておこう、看護師さん押さえてくださいと他の人に振るんです。
採血の準備若いやつしておいて、CTの準備を頼んでと言って冷静に患者さんの容態を診るんです。

漏れがないように、僕は臨床がヘタなので、臨床がヘタなやつは上からやっていくんです、頭から全部漏れがないように確認していく。
狙い撃ちをしていく、頻度で考えていくというよりは、網羅的に考えていくことをしていきます。

でもそれは大事で、僕はそんなに勘がいい人間ではないので、できるだけ漏れがないように全体を見るようにすることをいつも心がけています。
どちらかというと発想や頭の回転じゃなくて技術なので、AIやアルゴリズムでできることをやっているという感じです。
相手を観察する。

観察している際に、自分の感情に惑わされないことが大事です。
心臓はバクバクいっていたりして「逃げろ、逃げろ」と言ってるかもしれないけれども、その本能に「いやいや、待てよ」と言うことが大事なんです。

例えばスポーツをやっているとき、マラソンや長距離を走るとき、試合でも疲れるじゃないですか。
足が動かなくなるときもありますよね。
疲れたときにそれに惑わされちゃダメだよね。

本能が「休め、休め」と言ってるかもしれないけれども、「練習したくない」と言ってるかもしれないけれども「いやいや、ちょっと落ち着け。今から行くぞ。相手だって疲れてるんだから大丈夫だ」と言い聞かせて自分を押していく、コントロールしていくということはとても重要です。
スポーツと一緒です、メンタルのことも。

合理的に行動する

そして合理的に行動する。

何か特別なことをしろとか、自分にしかできないことをやれとか、奇跡的なことをやれ、そういうことじゃないんです。
走るスピードを他の人より2倍速く走れ、そういうことじゃなくて、相手の問題を観察して、自分の感情に惑わされずに、できることを合理的に適切にやればいいんです。
そうしたら不安は減ります。

じゃあ益田は全部の人間関係が解決できるんですか、全部の人に嫌われないんですか、全部の人に好かれるんですかと言ったら、そんなことない。
歴史上そんな人はいないです。全ての人に好かれたり、全ての人に嫌われたという人は。

人類史上初めてのことを僕ができるわけがないので、これを見ているみなさんもできるわけがないので、そこは求めずにやれることをやっていく感じです。
そうすれば不安も少なくなるし、人間関係の悩みも小さくなります。
それ以上でもそれ以下でもないということです。

精神科医だから何か特別なことを知っているわけではなくて、しっかり観察して、その上で自分の感情がかき立てられるけど、そこに惑わされないように合理的な行動をする、と。
当たり前と言えば当たり前なんですけど、これが臨床ということです。

救急の現場であろうが外科のオペの最中だろうが、どんな仕事でも一緒で、精神科医であってもやっていることは一緒ということです。
他のドクターとやってることは基本は一緒です。

今回は「精神医学を活かす」というテーマで、人間関係の不安をどう解決するのか、精神科医の知恵をお話ししました。


2023.2.21

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