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「説明と理解」について考える。雑談的ミニレクチャー

00:00 OP
00:19 誰に伝えるのか
01:52 ストレートに話せば傷つく
03:23 年相応のことは上手く行かない
04:16 ストレートに話すなら
04:44 患者さんは変化を拒む

今日は「説明と理解」というテーマでお話しします。

誰に伝えるのか

最近、説明について考えることがあったんです。
説明は子どもに伝えるのか、中高生なのか、大人なのか、専門家なのかで難易度や切り口が変わります。

マイルドに伝えるのか、それともストレートに伝えていくのか、という二項対立もあると思います。

どういう風に伝えたらいいかというのは、子どもだとストレートに伝えにくいのでオブラートに包むというか、物事をはっきりと言えないです。
中高生だとだんだんストレートな言い方もできるし、大人に向けてもやはり。
専門家に対してはあまりマイルドな言い方はできなくて、かえってややこしくなるので、ストレートに伝えていくしかない。
こういうイメージ図ができるかなと思います。

ストレートに話せば傷つく

これが臨床において何が難しいかというと、ストレート側に行けば傷つくんです。
難しい話や複雑な話、より病気の本質を話すようなこと、よりトラウマのもの、よりシビアなものを扱おうとすれば、ストレート側に行かざるを得ないんです。

簡単には話せない。トラウマとか難しい。
よりトラウマのものを話そうとしたら、下に潜るしかないんです。
でもマイルドには話せないので必然的にストレートにならざるを得ない。

そうするとどこかの過程で、患者さんのラインがわからないですけど、あるラインを越えると傷つきます。変化を拒むとか。
年齢のラインもあるかもしれない。

本人が持っている目安をじりじりと広げていく作業というのが、やはり臨床じゃないかなと思います。
見極めのポイントは最初は難しかったりします。
意外といけるかなと思ったら全然行けないとかあります。

年相応のことは上手く行かない

だいたい年相応のことをやると上手く行かないんです。
大学生に大学生っぽく、もしくは社会人らしく振る舞わせようとしてそういう説明をすると、だいたい上手く行かないんです。

しかも今の人はだいたい昔の人よりちょっと若いから、想定しているよりも、マイルド側で喋らないといけないというのはよくありますけど、でも行かなかったりします。

だいたい益田は外してます。
見立てが甘いというか、シビアなことを言いがちというか、そんな気がします。
こういうイメージでやっています。

ストレートに話すなら

ストレートに話すなら、よりシビアな話をしなきゃいけないと思うし、ストレートにするだけの意味があるもの、ストレートじゃなければ話しにくいものをしなきゃいけないと思います。

ただストレートに喋っていたら意地悪なだけですから、単純な話を。
マイルドに話せるものをただ嫌な感じで伝えるだけなので、そういうのは良い治療とは言い難いかなとは思います。
そんなことを考えます。

患者さんは変化を拒む

でも患者さんというのはやはり変化を拒むなと思います。
別の視点を好まないというか、苦手というか。
苦手だから拒否のような感じになってしまうのだと思います。
気持ちはよくわかります。

僕も昨日、親から電話がたまたまあって喋ってましたけど、ろくでもないやつだったみたいなこと、ろくでもないとは言わないけど、ずいぶん今は立派になって…みたいな文脈で言ってくれますけど、やはり自衛隊のときは上手く行かなかったなと思います。
皆ができることができないというのはあります。
こういうことは僕が得意なことなので、ついつい患者さんにやってしまうけど、それは苦手な人からしてみたら嫌だと思います。

今回は、説明と理解というテーマでざっくり話しました。
YouTubeとしては僕はできるだけマイルドなことをやりつつ、時々ストレートなことを喋ったりしてよい塩梅を狙っている感じです。

でも臨床だともうちょっとシビアなことを扱わなければいけないときがあるので、ストレート側のことも喋ったりします。


2023.3.5

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