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ビジネスでも役立つ傾聴力と問題整理

00:00 OP
00;26 会話は7:3
02:50 コーチング
06:48 ピラミッド構造

本日は「ビジネスでも役立つ傾聴力、問題整理術」というテーマでお話ししようと思います。
いわゆるコーチングですね。コーチングの手法を解説しようと思います。

会話は7:3

会話をする時のコツですが、コーチングでは「7:3」が重要だと言われています。
話を聞く側が3の割合にする。
会話はできるだけ相手によく喋ってもらった方がいいんですね。
これはビジネスでもそうなのかなという気がします。

7:3でやるのですが、そのうちの3は承認と質問に当てるのがいいです。
「ああ、なるほどね」「すごいね」「頑張ってるね」「よく考えてますね」「立派だね」「さすがだね」とほめる。とにかく褒める。

そして質問する。
「それはどういうことなんですか?」「どういうことを思ったんですか?」「どういうことを感じたんですか?」「どういうことが不安ですか?」など質問してあげるのが重要です。

あまりにもそうやって会話の中でこちら側の情報を出さずに、相手から話だけ聞こうとすると、相手は「何なんだお前、自分のこと言えよ」となる。
カウンセラーの初心者がやりがちなんですけれど、まるで鏡のような人になれと言われているのですが、相手は人間味がない人と喋っている、空に向かってボールを投げているような感じになって手応えを感じないんですよね。

そうならないように、自分なりのアドバイスとか、自分の意見というのも時々入れてあげなきゃいけない。
これは相手が会話をしやすくなるために「呼び水」のようなイメージで入れてあげるのが重要ですね。

行き詰まっている時には自分の意見を言ったり、会話の流れやリズムを変えたい時に自分のアドバイスだったり、意見を言ってみるっていうのがとても重要です。

とにかく7:3ですね。これはなかなか難しいですが7:3を意識する。
そして承認と質問をする。

あとはいろいろありますけどね。
会話のリズムが大事とか、呼吸を合わせていくとか。
ミラーリングといって相手と同じようなジェスチャーを取るように意識する、「平等に漂う集中力」みたいなね、色々あります。まんべんなく集中力をはらうとかね。

説明が増えていくと混乱してしまうと思うので、7:3くらいでいいかなと思います。

コーチング

コーチングのやり方なんですけれども、会話をGROWでやりなさいと言ったりするんですね。

G:ゴールを聞き出す Goal
R:今の困りごとや課題 Reality
O:ゴールに到達しない障害 Object
W:やるべきこと Will

ちょっと試しにやってみます。

Q 今悩んでいることは何ですか?
・ストレスを減らしたい
・他人の目を気にしたくない
・痩せたい
など、いろいろ言ったりすると思います。

一つ話題を選ぶとすれば、例えば今回は「他人の目を気にしたくない」について考えてみましょうとします。

他人の目を気にしなくなった状態というのはどういう状態ですか、ということを次は話し合うんですね。
そうすると、ゴールはいろいろな言い方をすると思うんですよ。
「他人の目を気にしないことです」とか、いろいろあるんですけれども、わりとスッキリさせてあげた方が良いです。

ゴール設定も色々話し合う。
「他人の評価を気にしなくなりたいです」「他人を無視できるようになりたいです」とかいろいろなことを言うと思うのですが、ゴール設定がずれると上手くいかないので、話し合って落としどころを見つける。
気にしなくなるということは不可能です。人間じゃなくなっちゃいますから。
本当に気にしなくなったらトラブルが増えちゃうので、それはお酒に酔っている状態と一緒です。

まあ良いところとしては「他人の評価に支配されない」。
感じるけれども、それに支配されないというところを目指しましょうか、と言ったりします。
それでゴールを作る。

では、どうして他人の評価に支配されてしまうのでしょうか、ということを聞くと、これは自分で聞きながら本当はやらなきゃいけないんですけども、ChatGPTを使いながらうまくまとめました。
ChatGPTに聞くと教えてくれますよ。

評価に支配されないためにはどうしたらいいかと言うと、大きく分けると2つがあります。
一つは共同体の価値観をよく知り、その中で適応する。
もう一つは、自分独自の価値観を身につけて、自分の軸を保つこと。

じゃあ共同体の価値観に適応しうまく過ごすにはどうしたらいいんですかというと、共同体の価値観には地位、名誉、お金がありますとかね。
それぞれを伸ばすことをオススメしますよ、と。
じゃあお金を増やすにはどうしたらいいんですか?と聞くと、得意を伸ばすのが良いでしょうか。得意なことを見つけてください、その中で仕事に反映させたりお金にしてくださいとか、いろいろ言いますね。

独自の価値観はどうやったら身につきますかというと、まず生い立ちを振り返りましょう。
次に生き甲斐について考えましょうとか、いろいろ言ったりします。

生い立ちを振り返るにはどうしたらいいですかというと、子ども時代を考えましょう。次は中高時代を考えましょう、大学時代を考えましょう、社会人になってからのことを考えましょう、整理しましょうと言ったりします。

こういうことを書いていくのが傾聴力であり問題整理なんですよね。

これをChatGPTで聞くとバーッと出てくるのですが、実際は会話の中でこれをやろうとしたら行ったり来たりします。
コーチ側がピラミッド構造を意識しながらやるというのが大事です。

ピラミッド構造

新しい言葉を言いましたね、「ピラミッド構造」。
つまりピラミッド構造とは何かと言うと、ロジックツリーと呼ばれる上位概念と下位概念を作ることです。

わかりやすいもので言うとラーメンですね。
ラーメンを要素分解すると麺とスープと具に分けられるんですね。
スープは何で作られているかというと、骨髄、ダブルスープの場合は骨系のとんこつだったり、鶏ガラだったり、魚介系のスープに分けられる。
魚介だったら煮干とか鰹節とかサバ節とかありますけど、これが次の下位項目ですよね。

具だったらチャーシュー、メンマ、ネギとか分かれる。
チャーシューだったらバラとモモに分けてますよね。
この形をピラミッド構造と言います。ラーメンを頂点として下の方にいけば、具体的になっていく。横から見ると三角形になるので、これをピラミッド構造と言ったりします。

ラーメンを構成するものを、麺、スープ、具と3つに分けてますよね。
この「分け切る」ことを「MECE」と言ったりしますね。漏れなく重なりなくする。
例えば、麺とスープだと具を忘れているので、MECEじゃない。
漏れなく全部の例を挙げていくことをMECEと言います。

例えば「おいしいラーメンを作りたいんです。良いとんこつのガラを買いたいと思います」と言ったとする。
「とんこつのガラスープを作るんだね、じゃあスープはとんこつ以外には何があるの?」と、スープの話題をするのはチャンクアップです。

「良いスープってどういうことなの?」「骨以外に他にもスープのダシをとれるものはあるの?」と聞いたりして、「鶏ガラとかあります」と言うと、スライドと言う。

「スープのだしはどんなものがありますか? もっと具体的に教えてください」と聞いて「魚介スープとかあります」と言うとチャンクダウンですね。
具体的になってくるでチャンクダウン。

ピラミッド構造があって、より抽象度を上げることを「チャンクアップ」、具体的な話を質問することを「チャンクダウン」、並列条件を聞くのを「スライド」と言ったりしますね。
これは話の聞き方としてやっていくと良いかなと思います。

こうやってピラミッド構造を作るのが問題の整理術です。
臨床もこういうことをやっているんですよね。問題を整理して「ここが弱いな」とか考えながらやっています。

今回は、ビジネスでも役立つ傾聴力、コーチングのエッセンスを解説しました。


2023.5.16

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