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月経前気分不快症(PMDD)って知ってますか? 性ホルモンとメンタルの関係

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00:33 月経前気分不快症とケース紹介(創作)
05:47 性ホルモンとメンタル
07:29 妊活うつ、産後うつ

本日は「月経前気分不快症」、臨床的にはPMDDと呼んだりしますが、生理前にうつっぽくなって落ち込んでしまう、そういう人のことを月経前気分不快症というんですけれど、その創作のケーススタディをやってみます。

月経前気分不快症とケース紹介(創作)

月経前気分不快症はどういう病気かということですが、排卵日があって黄体ホルモンが増えるんです。
ホルモンが増えて、その後、黄体ホルモンが落ちるんです。
そうすると生理が始まるのですが、その排卵日から生理が始まるまでの黄体ホルモンの上昇の間、気分が落ち込んでしまう、うつっぽくなってしまう人のことを月経前気分不快症といったりします。

治療としては、黄体ホルモンの上昇に合わせてSSRIという抗うつ薬を飲むと、気分の落ち込みが防げるという病気なんですね。

ただ現実的には生理が始まってすぐ良くなるかというと、そういうわけでもなかったりするし、実際排卵日が一定じゃない人たちもいるので、抗うつ薬を飲む期間は人それぞれ違ったりしますが、そういう病気が精神科にはあって、うつ病の仲間としてよく知られています。
そういうものをPMDDと言ったりします。

この病気のことを知らない人は結構多いんじゃないかなと思います。
何か調子悪くて、子供の時からその時は調子悪くて、私だけなのかな、それとも私が甘えてるのかな、体力がないからかな、食事が悪いのかな、ストレス溜まっているのかな、と思ってずっと悩んでいる人というのは結構いるみたいですね。

これが病気とわからずに、薬を飲めば良くなるということがわからずに、周りの女の子というか同級生だったりお母さんも、「そんなもんよ。我慢してなさい」と言われたりするものだから、何かよくわからないみたいな感じで鬱々としたり、QOLが低かったり、生きづらいと思っている人が多いようです。

ネットで調べてみると、「PMDD、月経前気分不快症」ということを知るんです。
生理前に調子悪くなるんだ、漢方がいい、と載ってるんですよ。
なので「あ、この漢方だったら薬局で売ってるかも」と思って、薬局で買ったりするんですよね。
薬局で買うと保険が効かないので3倍くらいの値段で買うんですけど、あとは何なんですかね『命の母』を買ったりしてやるんだけど、やはり上手く行かないなって感じで、婦人科に行くんですね。

婦人科に行くと、まず婦人科でも最初は漢方を勧められるわけですよ。
自分からこれを飲みたいとか言い出しにくい人は、漢方をもらいながら飲んでいって、やっぱり上手く行かないのかな、これって病気じゃなくて自分の気分、甘えなのかなって思ったりする。

逆にすぐピルを勧められてピルを飲むんだけれど、ピルは飲み始めは結構きついんですよ。
1~2ヶ月、合わない人は半年ぐらい飲み続けないと身体に馴染んでいかなかったりもして、やはりキツいなということでやめてしまうとかあったりします。
ピルを飲んだからこれが解決するわけでもなかったりしますから。
ある程度ホルモンの量を調整できるということだけなので、まあ困っちゃうということですよね。

婦人科の先生も、この人の場合だと、何か信用できないなみたいなドクターだったみたいですね。
色々な先生がいるんですよ、婦人科の先生も。
色々な先生がいて、産科をしっかりやっている、癌をやっている先生もいれば、不妊治療が中心の先生もいたり、あとは不妊治療は儲かるのでチャライ先生もいればそうじゃない先生もいるということですね。

何も下調べせずに行くと、チャライ先生とかバイトの先生に会って「う~ん…」と思ったりするということも結構あるという感じです。
邪険に扱われるというか「あ、メンタルの病気ね。じゃウチじゃないね」みたいな感じで扱われて不信感を募らせるみたいなこともあるあるですね。

精神科に行くと「じゃあ、SSRI飲みましょうか」と言われて、本当にいいのかな、精神科の薬って怖いんじゃないですか、本当に精神科の薬なんか飲んでいいんですか、ということになるんですけれど「こういう病気があって飲むと楽になりますよ」と言って薬を出すんですね。

セルトラリン(ジェイゾロフト)を少量飲むと合う人は合って、症状はかなり軽くなるみたいです。
上手く行けば2~3ヶ月分処方して、年に6回ないし4回来てもらうということになるという感じです。
そんな感じで治療していくということです。
それがPMDDのよくあるケーススタディかなという感じです。

性ホルモンとメンタル

性ホルモンとメンタルは結構影響し合うとよく知られてますよね。

例えばLGBTQの人で性ホルモンを身体に入れる場合、やはりアップダウンが激しくなって不調感が強くなる人もいます。うつっぽくなってしまう人もいるし。
その結果、自死に至るパターンもあったりします。

あとはボディービルダーでホルモン剤を使ったり、男性ホルモンを使ったりすると、やはりメンタルの方に影響が来て怒りっぽくなるとかあります。
個人差が大きいんですけど、影響がある人はすごくありますね。

男性はよくわからなくて、おじさんとかが、女の人が調子が悪くて休んだりすると、甘えているんじゃないかと言ったりして、めっちゃムカつくみたいなことはよくありますね。
全然知らないんですよね。
女性の身体のことを全然知らなくて心無いことを言うオヤジはたくさんいるという感じです。
ここもセットです。臨床であるあるですね。

ボディービルダーの人は全ての人がステロイドをやっているわけじゃないですからね。
今、訂正しておきますけど。
LGBTQの人も全ての人がホルモンを使うわけでないですから。
もちろんそういうものを使わない人もたくさんいますよね。

妊活うつ、産後うつ

月経前気分不快症と関係ある問題としては、妊活うつや産後うつです。

妊活中にうつっぽくなってしまう、妊活中の薬物の影響でうつっぽくなる人もいれば、妊活中の人間関係、夫が非協力的とか、そういうことでうつっぽくなってしまうということもある。
あと産後のホルモン変化、心身のダメージによるうつ状態というのもよく知られていて、産後うつで調子を崩す人も結構多かったりします。

こうなりやすい人は月経前気分不快症が背景にある人も珍しくないという感じです。
やはりホルモンの影響を受けやすい体質はあるんだろうなと臨床家目線では思ったりします。

妊活うつとか産後うつでよくある話と言えば、一人で頑張っている人と夫婦で頑張っている人がいて、協力者の有無でこの時の症状や心の負担は全然違うよという話です。
一人だと心細くて苦しい思いをする人がいたりします。

男性側もこういうことを知識として知って、奥さんやパートナーを上手く支えることも大事だし、親御さんも支えてあげる、義理のご両親も支えてあげる必要があります。
産後うつは甘えではなくて、普通に病気だったりするので。

本人も言い出せなかったり、婦人科の先生が見逃したりすることも結構多いんですよ。
産科婦人科の先生は見逃したりすることも多いし、本人が言わないと気付けないことも多かったりするんですよ、専門家じゃなかったりするので。

なのでこの病名を知っているか知らないかで全然違いますから、知っていれば今この状態なんだと言って、すぐ精神科に繋がって薬物治療をしっかりすることになるんですけれど、知らないとなかなか繋がったりしにくいし、相談しにくかったりするので、今回をきっかけに月経前気分不快症、妊活うつ、産後うつという言葉を知ってもらえたらなと思います。


2023.9.11

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