本日は「男性差別」をテーマにお話ししようと思います。
コメント欄でリクエストが多かったので、女性差別だけではなく男性差別も取り上げてほしいということでだったので、男性差別をテーマに動画を撮るということです。
僕は女性の生きにくさを動画にすることが多いんですよ。
女性は差別されているとか、社会進出を押さえつけられている、パワハラ、セクハラに遭いやすいとか、社会に出ろと強制されている、親の世代はこう言っていたのにそうじゃないと言われるとか、モテていないと「仕事頑張ってたらお前はモテないだろ」と言われるとか、逆にモテていると「お前仕事できないくせに偉そうにするな」とか言われるとか。
女性は女性が敵だったり、色々悩んだりして苦しい思いをしているので、それを代弁することが多いんですけれども。男性の性欲は怖いとかそういう動画を撮ったりして、女性の支持を集めようとしいてたわけですよ。
まあ、支持を集めようとしてたわけじゃないですけどね。
女性の苦しみを代弁したわけです。
そういう中で「いや、益田ちょっと男性のことも語ってよ」「お前、男性の味方しないのか」みたいなことを言われていたので、今回は男性目線でお話しようかなと思います。
弱者男性、強者女性
これはライオンの社会ですけど、ライオンというのは1匹のオスが多数のメスを支配する。
だから一夫多妻制なんですね。
結婚できなかったオスは、はぐれたところでボケーッとしていたりするんですよ。
ちょっと差別されたりするんですよね。
子どもに意地悪なことをしないかとか、強いオスからも吠えられて他のメスライオンからも集団で警戒されたりして、結構寂しそうな感じなんですよね。
動物園でも、群れの中心にいるオスと端っこの方にいるオスがいて、見ていると弱者ライオンだなとわかるんですけど、そういうのがあります。
人間社会も同じようなことがあるんですかと言われたら、まあなくはないという感じです。
もちろん、ライオンの社会ほど単純ではないにしても、やはりこれも一つの群れである哺乳類の群れの特徴なので、人間もこの要素を全てではないですけど持っていることは事実だと思いますね。
特に弱者男性ですね。弱い男性。
つまりモテない、非モテであって、経済苦を抱えている人。
そしてお前たちは甘えているんじゃないかと言われがちな人たちというのは、女性からキモいと言われたり、社会からもお前は負け犬なんだという形で、男の社会からも抑圧されたりしている。
彼らは怒りと悲しみを抱えたりします。
この怒りが時に犯罪につながったりすることもあるということです。
社会的弱者が犯罪者になることはよく知られているんですよ。なる割合が多い。全員じゃないですよ、もちろん。
男性は特に攻撃が自分に向かうよりも外側に向かうことがあるので、犯罪になりやすい。
逆に女性の場合は、外に行くよりも内側に行くことが多くて、精神科の患者さんになることが多かったりします。
結構近いんですけどね。
逆に、強い女性というのがいるわけですね。強者女性。
強者男性もいれば、強者の女性というのもいて、彼女らは能力主義であり、自己責任論であり、仕事も家庭も恋愛も美しさも若さもすべてパーフェクトでありたいとなって、そしてパーフェクトを維持しようとしている感じです。
この女性にならなきゃいけないんじゃないかというのが新しいフェミニズムであり、この女性像を押しつけられているんじゃないか、みたいな形もフェミニズム論であるみたいです。
だから弱者女性というのは、この強者女性をできてないからということで、抑圧されたり、こうなれないのは自分たちの努力が足りないからだと思う人もいれば、私たちは与えられてないんだ、与えてくれない男性はダメなんだと、攻撃が移る、男性差別になるということになる。単純に言ってしまえば、ということになります。
能力主義、自己責任論
この能力主義や自己責任論というのは、資本主義とよく絡む。相性がいいんでね。
企業が競争したり、国際的に競争するには都合がいい理論なんですけれども、そうすると生きづらいよね。なかなかね。
だから全ての人がパーフェクトじゃないし、そうすると幸せになれないよね。
幸せじゃないから勝負できるわけですよ。競争できるわけですよね。
満足していたら競争しなくなりますからそうなんだけど。
でも人間の魂のあり方とか、何て言うのかな、否定している考え方だなとはどこか思ってしまうというか。悪い面を見ると思います。
後はメディアや広告と結び付いているんですね。
広告は依存効果があるんですよ。
だから広告を見ることによって、それに無意識に支配されちゃう。
コーラのCMを見ていればなんとなくコーラが飲みたくなるように、これをやればモテるぞというのを見せられていると、モテていないとダメなんじゃないかとか、これが買えたらモテるんじゃないかと思ったり。
他の人も買うんですよね。
私は騙されないぞと思っても、他の人が買っていると、だんだん自分も欲しくなってしまうわけで、それをデモンストレーション効果っていうんですけども、そういう形で支配されてしまう。
モテるとかモテたいとか、これをやったらモテるよ、キレイになれるよ、カッコよくなれるよ、こういうモテビジネスというのはいいですね。
同じYouTubeでもモテるための動画、キレイになるための動画は伸びやすいです。
こればっかり見ているとキツイんですよ。
だから逆の非モテビジネスもあるんですね。
モテなくてもいいじゃないか、生きているだけでいいんだよ、幸せなんだよ、みたいな動画もあるんですけど、これも結構伸びます。
甘いものとしょっぱいものみたいな感じで。
甘いものを食べさせられたら次はしょっぱいものを食べてとかやるとですね、俺たちモテなくてもいいんだと肯定感を得て、ますますモテないような自分のアイデンティティを作りつつ、でもやっぱり次の瞬間、モテなきゃいけないんだと駆り立てられて、甘いのとしょっぱいのを食べさせられてると、甘いのしょっぱいの、甘いのしょっぱいの、とかやらされてるとなんかもう幅が広くなってぐちゃぐちゃになって、混乱して自分達のことをすごく傷つけてしまう。
自己肯定が下がっちゃうという形ですね。
まあ、ありますよね。
精神科の中でも生きているだけでいいんだよとかね。
そうなんだけどね。
今のままでいいんだよ、頑張らなくていいんだよ、益田が言うように勉強しろとかそういうのじゃなくて、優しさ包まれたら自然と良くなるんだよみたいな話とか。
逆に治るためにはこういう努力が必要なんだ。こういうものを食べたらいいんだとかそういうものがあって、この行き来して混乱してる患者さんはいますよね。
だからまあ、弱者男性や男性差別があることは事実で。
自己肯定感を下げるのではなく、その背景にはこういうものがあったりとか、これらに支配されているから、自分のことを否定し過ぎるようになっていたりもするので、もっとこういう効果に気づいて騙されないぞということで、でもまあ自分もいいじゃないか、こんな感じでいいじゃないかと思ってやることは大事ですね。
こういうものに支配されて、与えられるものなんだと思っている女性たちとか、他の人から差別されてても何なんだと思って気にしなければいいんですよね、と僕は思います。
ということで、今回は男性差別というテーマでお話ししました。
社会問題・現代精神医学
2023.9.26