本日は「主観2.0」を解説します。
セルフケアの一つです。
僕らは世界をあるがままに見てるわけではなく、主観的に見ているんです。
白黒思考だったり、被害的に捉えたり、あとはもう見たくないなと言って、世界や社会の問題、自分の問題に対して回避的に捉えたり、見ないようにしているということがあったりします。
こういう状況だと疲れやすかったり、ストレスが溜まりやすかったり、問題を解決させにくかったりするんです。
こういう世界の捉え方をしていると、やはり疲れやすいので、こういう世界の捉え方を変えていく、疲れにくい世界観に変えていく、疲れにくい主観に変えていくということを「主観2.0」と言っています。
日々の生活の中で少しでも疲れにくいように、少しでも誤解がないように努力していく、そういう日々の訓練が大事で、そうすると自然と疲れにくくなってセルフケアになっていきます。
そういうことをやっていこうというのが「主観2.0」ということです。
主観というのは1.1、1.2、1.3…と少しずつ変わっていくんですよ。
でもある瞬間1.3から1.4になるかと思ったら、急にポーンと2.0に切り替わっていくんです。
そういう変化もわかりつつ2.0という言葉にしました。
あるがままを見る
これはネガティブをポジティブに考えましょうということではないんですよ。
そういうものの考え方ではなくて、まず一回あるがままを見るということに努めるんですね。
客観的に物を見てあげる。
コップの水があったときに、「これしかないんだ」じゃなくて「こんなにあるんだ」と思うようにしましょうとよく言うじゃないですか。
ネガティブに考えると「これしかないんだ」、ポジティブに考えて「こんなにいっぱいの水がある」、そのどちらがいいではなくて、「水は正確に200ccあるんだな」と思わなければいけないんです。
ネガティブなものをポジティブに見ようとするのは、一瞬それで解決したような感じはしますが、問題の解決には至ってないので、そうじゃなくて、水は200ccあるんだというあるがままを見る。
じゃあ200ccあるんだったらこんな使い方したいよね、ちょこちょこ飲めばいいね、そういう理解なんです。
抵抗する
でもこのあるがまま見るというのは結構難しいんです。
抵抗するんですね、見たくないから。
あるがままの真実を人間は知りたくないんで抵抗をします。
抵抗とは何かというと、客観的に正しいことを医師が伝えると、怒ったり、そんなことないと否認したり、逆に悲しくなったり、「そんなことないでしょ、助ける手段を教えてください」と言って現実を改ざんしようとして、取引に入ったりします。
でもそれは良くないんですよ。
上手く行かないので、治療の抵抗を取り除きながら客観的に見ていくということがとても重要です。
あるがままの姿を見るのは葛藤があって苦しいんですよ。
例えば、がんの告知を受けるときも受け取れないじゃないですか。
でも受け入れて初めて次の治療に進めるし、最善のやり方もできるわけです。
こういう流れというのがありますから、ぜひ理解してもらいたいなと思っております。
今回は、セルフケアのやり方としての主観2.0を解説しました。
メンタルヘルス大全
2023.10.23