本日は、精神科臨床で行われている話ですね。
臨床で僕が使っている図をお話ししようかなと思います。
この図を最近よく使っていて、ホワイトボードに書き残しているんですけど、なかなか便利なので消さずに置いているんですよね。
どこから話せばいいかあれですけど、この動画を見ることで、どうやって心を癒していけばいいのか、YouTubeを使いながらどうやって治療を進めていけばいいのかという話をできたらなと思います。
コンテンツ
精神科医が解決できること
まず、精神科医が解決できることは何かと言うと、この5つなんじゃないかなと思っているんですね。
5つは何かというと、いろいろな人が僕にお手紙をくれるんですよ。
手紙の内容を読んで、こういうところで助かりました、こういうことで良くなったんですみたいなことをいろいろYouTubeを見てくれる人からお手紙をもらっていく中、読んでいくとですね、この5つの点が解決したことを感謝しているのかなと思ったわけですね。
一つは、自分は何者かがわからなかっただけれど、精神医学を中心としたいろんなことを知ることで、自分がどういう存在なのかがわかったとか。
ついつい不安とか嫉妬とか苦しみに支配されてしまう。そういう感情に支配されていたんだけれども、そこからどう距離を取り、どういう風に自分をコントロールすればいいか、何となく感覚をつかめましたとか。
あとどう生きたらいいんだろうとか、日々の仕事や生活対人関係の困り事をどう解決していけばいいのかということがわかりましたよ、と。
あと周囲から誤解をされているけど、どうやって誤解を解いていけばいいのか、もしくは誤解されているけど、どうやって付き合っていけばいいのかってことがわかりましたよ、と。
孤独で苦しんだけれども、動画を通じて自分と同じような人がたくさんいるんだとわかったとか、そういうことをいただいてます。
これらは解決できるのかなと思うんですよね。
私は何者か?
例えば、私は何者かということについては、私とは何かというと脳なんですよね。
僕らは脳です。僕らは体よりもやっぱり脳だと思うんですよ。特に脳における前頭前野ですね。いわゆる理性的なものを自分だと捉えているんじゃないのかなと思うんです。
決して感情とかではなくて、やはり理性的な部分を特に自分らしさとして捉えているんじゃないかなと思います。
結局遺伝子ですね。
遺伝子×今までの経験、いわゆる記憶ですね。経験や知識のことと、今の環境や立場。
そしてその時の体調の掛け合わせで私というものは出来上がるんですよね。
それが複雑に絡み合うことで唯一無二の存在にはなるんですけども、分解していくと意外と共通点が多かったりするという感じです。
私は何者かと知るにはそれを分解した上で理解していけばいいんですよ。
例えば、精神疾患を理解することで、自分はどの病気に当てはまるのか、そしてこの病気の特徴は自分にもあるなと理解するとか。
あと、心理学的なアプローチですね。白黒思考、自閉的、境界が取れないとかいろいろありますけれども、心理学的なアプローチから自分を捉えるとか、あと社会問題から捉えるアプローチですね。
男尊女卑の問題、フェミニズム問題、宗教2世の問題、そういうものから自分も同じような特徴があるなと。
家族に自殺された人がいる時にも、家族の心境はこうなんだ、私もこうだな、あてはまってるなとかね。社会問題からくるアプローチとか。
あと世代とか年齢ですね。この世代、年齢特有の問題ってあるので、そこから理解していくとかいろいろあります。
あと、生い立ちを理解していくというのもありますけど、そういういろんなアプローチの仕方から自分を理解していくというのがあって、これ1個だけで十分というわけではなくて、複数のアプローチからいろんな角度から自分を見ていって、多方面から見ていって理解をしていくということが重要です。
そういう動画を今まで扱ってきているので、もしよかったら動画を見てもらったら自己理解が深まるんじゃないかなと思います。
そして、自分がわかってくると自分を許せるし、うまく自分を使うことができるので、生きやすくなるということですね。
感情に支配されやすい
感情に支配されやすいので苦しいよということですね。
この場合は心は脳なので、疲れているとそもそも感情的になりやすいので、やっぱり前頭葉のコントロールがきかないんですよ。
なのでしっかり休んだほうがいいよとか。
睡眠をどうするかとか、生活習慣をどうするか、そもそもセルフモニタリングがしっかりできているのか。
自分がどれぐらい疲れているのかをちゃんと把握できているのか、直接的に把握できないのであれば、最近過食が多いなとか、最近衝動買いが多いなとか、そういう間接的な自己理解から自分の体調を把握する必要があるので、そういうことができているか。
あとは考え方ですね。考え方の歪みがあったら、やっぱり感情に支配されやすかったりするので、そういう考え方を直していくとかですね。
あとはそもそも病気がないかですよね。
精神疾患がある場合、うつ病だったら、うつとか弱い気持ちに支配されやすいし、いろいろな病気があるので。
依存症だったらお酒を飲みたくなくても飲んでしまうとかありますから。そういう病気の可能性はないのか。
そして病気であったら薬がある程度効きますから、そういうことも理解につながるのかなと思います。
あとはマインドフルネスをマスターすることで、感情と自分を分ける訓練をしてみるとか、いろいろあります。
どう生きるか?
どう生きるとか、日々の仕事生活の困りごとをどういう風に把握していけばいいのか。
これに対する対抗策としてはここですよね。整理をしていくとか、明確化していく。
明確化していって、それに対して優先順位をつけたりして一個一個戦略を立ててやっていくということですが、なかなかやれないんですよね。
やれないのはなぜかというと、心理的抵抗があったりするんですよ。やりたくないなとか。
いや、そうじゃないなと。借金があるなとか思いたくないんですよね。ギャンブルで負けているなと思いたくないわけですよ。
いや、勝つかもしれないっていって、自分の感情で今ある困りごとを直視できないわけで。
だから困りごとに関して言うと、感情的に考えるのではなく、理性的に考えなきゃいけないんですよね。
何でもかんでも理性的になれとは僕は思わないんですよ。楽しいこととか良いこととかハッピーなことは別に感情的に振る舞ってもいいんだけれども、やはり複雑な問題とかやりたくないことに関しては、理性的に捉えなきゃいけないので、心理的抵抗を抑えて整理していくことが重要です。
淡々とやっていくことが大事です。
周囲からの誤解・孤独
周囲から誤解がある場合は、コミュニケーションスキルとかリーダーシップについてしっかり学ぶことが大事ですね。
こういう動画も撮ってます。
正しくコミュニケーションを取る時には、相手としっかり距離を取ることも大事だし、話をする時にはこちらが感情的だと相手はこちらを信用してくれないので、しっかり感情を抑えて理性的にコミュニケーションする必要があります。
よく誤解を受けている時は、自分の病気のせいということもありますけど、病気のせいとか珍しいから誤解されるというケースもありますけど、あとは転移とか投影ですね。
つまり、相手の無意識、感情、欲望によってこちらが歪められている場合があるんですね。
相手が自分のことを正しく理解してくれず、歪んで理解していることもあるんですね。それは僕らもそうですよね。
僕らも感情に支配されて、歪んで相手を捉えることがあるわけで、相手も同じことが起きているわけで、そういう時にどういう風に振る舞うのか、どういう風に心をコントロールするのかも学べることかなと思います。
こういうのも動画で撮ってますね。
あと孤独についてはコメント欄や自助会で癒す方法を説明したりしている感じですね。
うん、何かうまく言えなかったですね。コメント欄を通じてそういうのが癒えていくというのがあったようです。
精神医学が対応できるのは、この5つの問題であって、この5つに対して分解して問題を解決していくということなのかなと思いましたね。
割と今までの僕が説明してきたものの集大成みたいな形だと思うので、一回動画に撮って皆さんに紹介してみました。
メンタルヘルス大全
2023.11.8