本日は「ひきこもりの家族が知るべきこと」というテーマで動画を撮ってみようかと思います。
僕は2019年の12月ぐらいからYouTubeを撮り始めて毎日動画を更新していて、今まで1700本以上の動画を撮っています。
今までの内容をまとめたものを作ろうと思っていまして、それを「メンタルヘルス大全」という形で、今フリーの編集者を雇って制作しているんですよ。
メンタルヘルス大全は、第Ⅰ章、第Ⅱ章、第Ⅲ章、第Ⅳ章、第Ⅴ章と章立てて作っています。
第Ⅰ章がセルフケアに関することなんですね。
あと治癒に関すること。どうやって心が癒えていくのかという治癒、セルフケアに関する総論を述べています。
第Ⅱ章が各論です。
1つ目が精神疾患、どんな疾患があるのか、2つ目が社会問題。どんな問題がその背景にあるのか。
3つ目が世代論です。その世代はどんな価値観なのかを話しているという感じです。
第Ⅲ章がコミュニケーション、リーダーシップ。
そして集団でいることの病理です。
一人一人は問題ないんだけど、二人が集まることで問題が起きてしまうとか、一人では善良な市民なんだけど集団になることで恐ろしいことをしてしまうとか。
歴史上いろいろあるじゃないですか。そういう集団病理の問題です。
第Ⅳ章は、精神医学の背景にある脳科学や哲学、人文知などの背景、学問の話。
第Ⅴ章がその他です。
主に今までの動画を集めるとこの5個に分類できます。
家族が学ぶべきこと
ひきこもりの家族の場合は何を学ぶべきかというと、このメンタルヘルス大全におけるまず「セルフケア」のことです。
つまり自分が感情的になってしまったり、サポートする側の家族が潰れてしまうとうまくいかないんですよ。
なので家族自身、自分自身を守る。知識を得る、成長することを学ぶ。
自分が成長していくものを見せていけば子供にも影響を与えてくるんですよ。これを「同化」と言うんですけど、知らないうちになんか染みてくるんですよね。
よくあるじゃないですか。芸能人やスポーツ選手が引退したあと、料理人とかやって実家を継ぐんだけれど、たいして修行をしていないと言うとちょっと語弊があるけれども、結構すぐできちゃうんだよね。
それはなぜかというと、もうずっとそこで育っているから体に染み込んでいて、門前の小僧じゃないですけども、そういう要素があります。
だからちゃんと学ぶよりも門前の小僧の方が、体で覚えているので吸収していることが多いんですよ。
そういう意味でも自分自身を守るとか成長する、セルフケアの方法をしっかり身につけてもらえたらなと思います。
あと知るべきこととしては家族ごとにちょっと違うんですけども、ひきこもりになりやすい病気のことを理解する。
あとひきこもりの原因となる精神疾患ないし、ひきこもりであるがゆえに起こしてしまう精神疾患。そういう部分を学ぶ必要があるなと思います。
うつ病、発達障害、社交不安障害、回避性パーソナリティ障害、複雑性PTSD、トラウマ、統合失調症とかいろいろありますけどそういう各論ですね。
あとは社会問題としてひきこもりの問題、ひきこもりそれぞれ特有の精神病理の問題もあるので、ひきこもりのこととか自殺の問題。
あとはなかなか働けない、自己責任論の問題。
世代の問題としては、各年齢ごとの価値観やこだわりとか特殊病理がありますから。
世代ごとの問題も理解してもらうということです。
あとは集団病理としてリーダーシップのあり方、コミュニケーション理論、他には精神分析の話ですね。
あと家族病理。その子供が悪いとか、そのひきこもりの人が悪いとかではなくて、そうと言えばそうなんだけど、チーム全体の問題として考えましょうよという発想も大事なんですね。
そういうチーム全体を治療していきましょうよというのを「家族療法」と言ったりするんですけど、家族療法的な理解も必要かなと思います。
あとは背景学問として唯物論というか、科学的なアプローチというか、こういう理解も大事だなと思うんですね。
つまり、甘えじゃないよと、病気なんだよと。
我々の心というのは、魂とかがあるんじゃなくて、脳という物質が生み出している。
脳という物質があるがゆえに、心は脳である。
脳だからこそ原因を分解していって治療していきましょうよ、合理的に感情的にならず解決していきましょうよということなんですね。
あとはその他は交流の方法とか。どうやって家族で交流するのか。
自分たちだけで解決しようと思うと大変なので、どうやって福祉の人とつながるのか。どうやって精神科医とつながるのか。どうやって当事者の家族、当事者同士とつながっていくのか。
具体的な成功例や失敗例、葛藤している例はどういうものなのかを知るためには、生の情報はネットじゃ伝えられないし、動画にできないですから。
だからこういう意味で交流が必要だし、できればメンバーシップに入ってもらって、家族会、ファミリーサポートグループを作ってますので、そちらの方に入っていただければと思います。
ここが遺伝的な問題があるのか、ハードウェアの問題、脳の問題があるのか。こちらに対しては薬が効きますからね。
もしくは思い込みや記憶の問題、トラウマの問題、いじめの問題考え方の問題があるのであれば、記憶の問題なので、ここについては言語的介入、カウンセリングだったり体験だったりが必要ですよね。
でも、そもそも仕事がないよとか、地域によっては働く場所がないよとか、偏見が多すぎてその村では働けませんよとか、その町では働けませんよということであれば、環境の問題ですから、どういう場所に移動するのか、転居をするのか、環境を変えてあげるのかも考えなきゃいけない。
こういうことを心は脳だと割り切らないとなかなかそういう風にアプローチできないと思うので、こういういわゆる精神医学的なアプローチでできないと思うので、その時には科学哲学というか唯物論を理解してもらう必要があるなという気がします。
知るべきこと、学ぶべきことは結構多いんだけれども、だいたいこんな感じです。
ひきこもり
2023.12.23