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秋冬になると必ず調子が悪くなる、季節型うつ病について解説します

01:12 季節型うつ病の特徴
02:51 季節型うつ病の治療
03:21 プラスαの治療法

今日は「季節型うつ病」の解説をします。
季節型うつ病とは で、脳の病気です。

うつ病は1つの疾患ではなく、複数の疾患が1つの病気に見えるのではないかと考えられています。「うつ病群」ということです。

この考えはまだ仮説の段階ですが、今後医学が進んでいくと、うつ病はさまざまな疾患が1つにまとめられていたとわかるのではないかと言われています。だから薬が効くうつ病もあれば、効かないうつ病もあるというわけです。
「季節型うつ病」はうつ病群のアイディアを支える、貴重な疾患パターンです。

季節型うつ病

季節型うつ病は冬眠に似ています。

・秋~冬
秋~冬にかけてだるくなって食欲が増します。主に炭水化物がすごく食べたくなり、過食があり睡眠時間が延びます。

・春~夏
時々、春~夏にかけて軽く上がる人もいます。その場合、診断名としては躁うつ病になります

・北国、若者に多い?
季節型うつ病は緯度の高い地域(ノルウェー等)に多いと言われていて、また若者に多いのではないかとも言われています。

実は、哺乳類は皆冬眠するシステムがあると考えれられていて、人間も冬眠できるのではないかと研究されています。
その遺伝子と何か関係がありそうですね。

空想の話ではなく、現実的に、患者さんの中には秋~冬にかけて毎年調子が悪くなる人はいます。

季節型うつ病の治療

うつ病→抗うつ薬(SSRI)
躁うつ病→気分安定薬(Li, VPA, LTG)

季節型うつ病の場合は抗うつ病を使い、季節型躁うつ病の場合は気分安定薬(リチウム、バルプロ酸、ラモトリギン)等を使います。季節型だからといって特別な治療をすることはなく、いわゆる標準的なガイドライン通りの治療を行います。

プラスαの治療法

季節型の場合、特殊な治療法があり、夏はサングラスをかけた方がよく、秋冬は「高照度光療法」という治療を追加します。高照度光療法は「ライトボックス」で1日30~60分光を浴びるというものです。
これは予防効果はなく、落ち込んでいるときに使います。薬物療法と併用すると良いと言われています。普通の照明ではダメで、ある程度光の強い専門器具でないといけないということです。

今日は、うつ病の派生系「季節型うつ病」を解説しました。

★note「季節型うつ病」
https://note.com/wasedamental/n/n87337bce4afd


2021.6.17

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