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幸福になるのに必要な「現実的な力」

00:00 OP
01:02 現実的な力
03:07 社会化する

本日は、幸福になるのに必要な「現実的な力」というテーマでお話ししようと思います。

ちょっと耳に痛い話を少ししようかなと思いますね。
よく「なかなか良くなりません」「治ることが難しい」「10年、20年通院してます」とか言う人がいます。

それは肉体的な弱さの問題だったり、遺伝的な問題だったりするんですけど、現実的な力が弱かったりすることがあります。
自分の悩みとかいろいろ考えているんだけれども、外に向いてなくて内的なものを追求していくがあまり、方向性を見失っていることがあります。

現実的な力

精神科というのはもちろん内面を追求していく、心とは何か、自分とは何かということを理解していく場所ではあります。
一方で、こういうことを追求していく中で、今の困っていることとか気持ちのコントロールとか、そういう自己理解の解決をしていくんですけれども、これをしつつですね、これをすることによって、現実的な力も高めていこうという話なんですよね。

目標をきちんと設定する、自分のやりたいことを見つける、やるべきことを決める、とりあえず決めてしまう。そしてその目標を現実的なところに落とし込む。
そして小さい目標に分けて、今の自分の目の前のことに集中するということです。

やり続ける力、継続する力、習慣化する力というのも大事です。
うまくいかなかった時や予定がずれたときに、「うわっ」とならずに問題解決をしていく。柔軟に問題を解決していく力も必要です。目標設定をずらしたりしつつ。

周りの人からサポートを得られるように、問題解決ができるようにコミュニケーションする力も高めていかなきゃいけない。
そして人に好かれるように誠実であったり、高い倫理観を持つことが重要だったりします。

これはあらゆるビジネス、あらゆる仕事、あらゆるスポーツなどで求められる力だと思います。
こういう力を身につけるために、今の自分の困りごとや悩み、生い立ちを振り返ることでもあるんです。
これらの力が身につけば、自己理解の力も身に付くんですよね。

これらは相補完的で、内的なものを追求していくときは、内的なものだけを行くとよく分からなくなってくる。外に目を向けつつ内的なものを追求することはとても重要です。

社会化する

こういう力を身につけていくことを「社会化していく」という言い方をするのかなと思います。
社会に馴染んでいくということですね。

社会の価値観に合わせて生きることは、人間社会で生きるにはとても重要ですね。
社会の価値観に適応する、そして社会の価値観に支配されすぎず、自分の価値観を持つ。

この相反する両輪をうまく駆動させるのがとても重要じゃないかなと思います。

例えばひきこもりの治療をするにおいても、自尊心を高めていくとか、他者の目線を気にしないためにはどうしたらいいのかというと、考え方一つで変わるというのではなく、そういう部分もあるんだけれども、そもそもベースのコミュニケーション能力を高めていくとか、自分なりに継続する力をつける。
嫌にならずに自分なりに高めていく力、自分でやっていく力を高めていく必要があるし、摂食障害や依存症の人も、やめるんだったらやめるという目標を立ててやめていく力も大事ですよね。

PTSDの人もそうですよね。
トラウマがあって、自分の中で篭ってしまっていて人をはじいている時もあるから、きちんとコミュニケーションを取っていく。誠実であること。
自分の弱さ、相手の弱さを認めていくことも重要だし、発達障害の人は相手の立場に立って考えにくかったり、集中を継続することは難しいかもしれないけれども、全体的な力を高めていくことで、2次的なうつを防ぐことができる。
発達障害の症状は改善していくからね。

心の中を追求していくんだけど、一方で外側の力にも目を向けるということはとても重要だったりします。


2023.5.4

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