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不登校、転校、休職、転職について、知っておいてほしいこと

02:01 学生の延長のような感覚
04:21 マトリックス
09:28 時代は流動的、開放的な方へ
11:16 どちらにもメリット、デメリットがある
12:02 100年人生
12:26 個人によって答えは違う
14:35 常識から抜け出せない

今日は「不登校、転校、休職、転職」をテーマにお話しします。

不登校、転校、休職、転職が正しいかどうかは個々のケースによるのですが、個別で考える前に「ここは押さえておくべき」というポイントがあります。

臨床で不登校のお子さんが家族と来たとき、新入社員として入社してすぐに休職となり親子で来院したとき、僕がどのような点を重視しているのか、「何を話さないと余計な不安や誤解を与えうつが悪化してしまう」と考えているのか、そのことについて話そうと思います。

学生の延長のような感覚  

僕は防衛医大を卒業後、陸上自衛隊に入りました。自衛隊は途中で辞め、民間病院を経て開業しました。自衛隊はまさに学校という感じで、訓練や勉強が続きます。

医者になってからも資格取得の勉強などをしていましたので、社会にいても学校の中にいるような感覚がずっとあリ、開業後、最近になってようやく「社会ってこうなのか」と見方が変わってきました。

それまでは学生の延長のような感覚でした。無責任という意味ではなく、学び続けてそのカルチャーの中で出世していく、力を付けていかなければならないという思いに囚われていました。
ただ、それは僕だけではなく終身雇用制で働いてきた人もそうなのかなと思います。

でも今の人はもう違います。転職を前提としたキャリアプランを考えなくてはなりません。
このことはまだ一般には知られていませんし、学校にいる人たちは転職を前提とした社会は見えづらいのではないかと思います。

落ち込んでしまったときや不登校になってしまった時は、そこのところに目が行きません。

マトリックス

人材の流動性が多い少ない、集団の構成員が多いと少ないという2つの軸で図を書いてみました。
メリットとデメリットという1つの軸で考えるより、もう1つ軸を加えると別の見方ができます。悩み事で行き詰まった時は2軸にしてみると良いです。

・師弟関係(閉鎖的で少人数)
親子関係にも似ていますが、師弟関係の場合は学びは生活全般に及びます。食事や服装、何から何まで師匠の影響を受けます。閉鎖的で少人数です。そうじゃないと伝えられない学びもあります。

・オンラインサロン、イベント(開放的で大人数)
師弟関係の真逆がオンラインサロンやオンラインでのイベント、セミナーなどです。
より多くの人がいて入れ替わりがあり、開放的です。

・寮生活
僕は防衛医大で寮生活でしたが、これは閉鎖的で狭いコミュニティでした。自衛官なので制服もありましたし、食事も決められていました。もっというと学ばなければいけないことも決められていました。

・学校
自衛隊ほど閉鎖的ではありませんが、学校(小、中、高)も閉鎖的な空間です。

・終身雇用
終身雇用制の会社は学校にも似ています。

・宗教
各宗教団体も閉鎖的で人数が多いところに位置します。

世の中は閉鎖的なところからより開放的(流動性が高い)なところに動いています。

勉強に関してはオンラインサロンやオンライングループなど。
仕事に関しては、転職ありの世界に変わっていくので、マトリックスでいうと左下「より開放的で、仲間は少ない(個人でキャリアを決める)」になっていきます。

時代は流動的、開放的な方へ

昔の世代の人は、「学校から終身雇用」というマトリックスの右下から右上に移動する人生でした。
閉鎖的なところにずっといたので、不登校になる、休職するといったことにすごく抵抗感があります。とても恐ろしいことなのだと思います。

でも、実際はそんなことはなく、世の中は流動性が高い方に移っていますし、転校、不登校、休職、転職は普通のことになってきているので、それほど異常なことが起きているのではありません。
ただ、学校・終身雇用・家庭という世界しかない人にとってはわからないことだったりします。

ちなみに、医療でいうとカウンセリングは右下になります。治療者とクライアントは師弟関係の要素に似ていて、逆に精神科の外来は左上(人数が多くて開放的)になります。
右下をイメージして外来を受診すると変な感じがすると思いますし、外来をイメージしてカウンセリングを受けるとべったりくっつきすぎて嫌な感じがするかもしれません。

どちらにもメリット、デメリットがある

マトリックスの左と右のどちらにもメリット、デメリットがあります。

終身雇用制が悪いわけではありませんでし、学校のような閉鎖的なところにいることが悪いとも思いません。流動性が高いというのはどこか無責任な印象を抱かれやすいので、どちらが良いということではありません。

不登校になったけれど転校せずに今の先生とやっていくことも大事だったりしますし、レールから外れるデメリットもあるのでもう少し頑張ってみようかと言うこともあります。

100年人生

大事なことは「100年人生」だということです。人生は長いのです。

学校は何のために行くのか、学校を卒業した後に大学に行くならばその後どのようなキャリアを積むのか。専門学校に行くならば、その後どのようなキャリアを積みたいのですか。
どのような人生設計をしたいのか、ということがあります。

個人によって答えは違う

こういう人生を歩みたいけれど自分の特性が違うという場合は、自分の特性に合わせていかなければなりません。

例えば僕の場合、閉鎖的な自衛隊や寮生活が好きでしたし、学校も好きな方です。
YouTuberの会に大学の先生が複数いらっしゃいますが、大学の中で学生に教えたり研究したりという生活にすごく憧れますし、羨ましいなと思います。

ですが、僕のキャラクターというか体質というか、それはもっと開放的で、アクティブで起業家っぽい感じなのです。

本当はそっちに行きたいけれど、自分の特性上違うので分かれてしまっている。
そんなことは良くあります。

だいたい皆学校から始まっているので閉鎖的な方が好きですが、自分の特性に合わせて変えていった方が良いです。

答えは人によって違います。
子供によって、不登校に対する治療のゴールを「学校に戻る」にした方が良い場合もありますし、今の生活の中で勉強をして大検を取ることを目指す方が良い場合もあります。決めなくても良いし、なんとなく親子の中で了解を得ていれば良いという場合もあります。

常識から抜け出せない

「学校・会社」の常識から抜け出すことが大事ですが、ここからは抜け出せないものです。ひよこが最初に見たものを親と思い込む「刷り込み」のようなものがあります。

小さい時に友達を作った場所も学校だったりするので、学校のような場所、学校のような会社を本能的に求めてしまうしそれを正しいと思いがちですが、それにもデメリットがあるし、そうではない正解もあるのだということをしっかり理解してもらうのが大事かなと思います。

臨機応変に考えたりケースごとの答えを受け入れるのは、うつが酷かったり不安が強い時ほど難しいのですが、そういう時こそしなやかに考えることが大切です。

マトリックスを使ったりしながら、「本当はこうなりたかったけれど、自分はこういうキャラクターだしな」と理解してもらえれば良いかなと思います。


2021.7.24

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