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自分の意見がない発達障害(ASD)

00:34 自分の意見がない
01:56 治療
05:05 まとめ

今日は「自分の意見がない発達障害」というテーマでお話しします。
主にASD(自閉スペクトラム症)の特徴の1つです。

自分の意見がない

「自分の意見がない人」と言うと、そんなことないのではと思う人もいると思います。というのは、ASDの人はこだわり、自分のルール、好きなもの、嫌いなもの、苦手なものがはっきりしているからです。

「変わっているかもしれないけれど、だからこそ自分の世界観があるのだ」と皆さんは想像するのですが、それが意外とありません。自分の意見や感想がなかったり、意見を求められてもコロコロ変わってしまう、黙り込んでしまう、ということが結構あります。

それに加え、共感性がなかったり話のテンポを無視してしまったりするので、会話をしていてもつまらない、薄っぺらい人だと思われてしまいます。「つまらない人間だ」と評価されて人間関係が発展していかなかったり、そのような評価を受けて苦しんでいる患者さんは結構いらっしゃると思います。

治療

治療は大きく3段階に分けます。

STEP1 特性の理解
本人も周りの人も、特性を理解する必要があります。発達障害に限らず、どんな精神疾患も疾病理解から進みます。

発達障害の場合は「中枢結合能力」が乏しいと言われています。
自分が経験したことやその時の気持ちを言語化し別の出来事とくっつけて考えたり、体験を自分の一部として取り込んだりする能力が弱いです。1つ1つの知識が個別に存在し、統合されていきません。

興味の偏りもあるので、体験と体験を結びつけていくマテリアルがそもそも少ないということもあります。一部にしか素材がないため、こだわりがある一方で自分らしい意見がなかったりします。

STEP2 体験の幅を広げる
色々な体験をする、色々な人と会話をすることが重要です。
こういったことに対する薬物治療はないので、基本的に治療は座談会、カウンセリング、デイケア、訪問看護などになります。人との交流を増やしながら、体験、経験を言語化していき自分の一部にしていくという作業が大事です。

ただ、苦手なことをやるわけですからやりすぎると苦痛になります。
普通に考えると、デイケアで皆で話したり料理するのは楽しいのでは? カウンセリングで話すのは楽しいのでは? と思われますが、苦手なことなので本人にとっては、相手が聞き役に徹してくれる、本来なら贅沢な自分主体の会話もただの苦痛でしかありません。

STEP3 自己理解
人と関わるのは苦手ですがこれしかやりようがないので、ゆっくりやりながら自己理解を深め、自分の軸、考えを持つことを目指します。

まとめ

繰り返しになりますが、本人のペースでやる、周りは焦らず見守ることが重要です。治療は数ヶ月でできるものではなく、年単位になります。

自分の意見がない人に「意見を持て!」と怒るのは、特性理解の観点からも間違っています。こういう人なんだと理解しながら、彼らの伸び代に期待することが重要です。

発達障害は彼らのわがまま、甘え、育て方の問題ではなく、脳の特性です。そこを十分理解することが大切です。


2021.8.14

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