今日は「桃鉄は友情破壊ゲーム、現実では?」というテーマでお話しします。
桃鉄(桃太郎電鉄)をやったことがない人もいると思いますが、そのような人は検索してみてください。
桃鉄はすごろくゲームです。
最下位の人には「貧乏神」というキャラクターがつき、悪い出来事がどんどん起こります。
そしてまた次の目的地へ向かっていくということを繰り返すゲームです。
一度最下位になってはめられるとずっと最下位になってしまうのですが、こういう事は現実でもあります。
将棋でも桃鉄でも、現実にある問題をゲームに落とし込んでいるので面白いのです。
ですから、ゲームで起きていることというのはだいたい現実でも起きています。常に起きているわけではありませんが、そういうものです。
だからゲームは楽しいし、ゲームから学べることもたくさんあります。
ゲームから生活の知恵を学ぶ、そして今起きていることをもう少しゲームとして捉え、抽象的、俯瞰的にものを見る訓練をしてもらえたらと思います。
コンテンツ
桃鉄とは?
まず桃鉄とはどんなゲームかを説明します。
2人~4人でやるゲームで、何度もすごろくを繰り返して行きます。
すごろくの目的地は日本地図に置き換えられています。今回は札幌、今回は福岡など、ゴールを目指します。ぐるぐる回りながら誰が一番最初に着くかを競うゲームです。
誰かが着いた時に、目的地から一番遠くにいた人には「貧乏神」というものがつきます。
すごろくで1位になると賞金がもらえるのですが、貧乏神がついていると賞金がどんどん取られてしまいます。ですから皆つけたくありません。
ゲームが有利になるアイテムもあるのですが、それも捨てられてしまいます。
とにかく貧乏神がつかないように、弱い人になすりつけるというゲームなのです。
(うまく説明できていませんね…)
順番にサイコロを振っていくので、平等なルールです。スタートラインは同じです。
それがゲームが進むにつれてだんだん差が広がっていきます。
そうすると最下位の人には貧乏神をつけやすくなります。
サイコロを振って相手を追い抜いたらこの貧乏神をなすりつけることができるのですが、特殊なカードやアイテムを使うと最下位の人になすりつけやすくなるので、他の3人が最下位の人になすりつけるということをしてしまいます。
結果、4人でやっているとD(最下位)になる人が腹を立てて「お前らとはゲームやらん!」とコントローラーをぶん投げるということが起きます。
僕も防衛医大の時にみんなでやっていたのですが、本当にこういうことがありました。
桃鉄状態になってしまう環境
会社や学校などの人間関係でも、桃鉄状態になってしまうことはあります。
ですから、これはゲームだけの話ではないのです。
一人にすべての責任をなすりつけることは、大きな組織でも小さな会社でもあります。
そのような時にどうしたら良いかと言うと、
・風向きが変わるのを待つ
・異動する、転職する
などがありますが、このような状況の中で悩んでいる患者さんは結構います。
桃鉄状態になっているということに気づいていれば良いのですが、気づいていないこともあります。
Dにある人が気づいていなかったり、他の人も自分たちがDに押し付けているということをわかっていなかったりします。
人間関係や社会は、「協力プレー」だったり「競争」だったりします。だいたい協力プレー7割、競争プレー3割ぐらいかと思います。
協力プレーの方が多めではありますが、やはり競争はあるので、そこで負けないように一人の人に負債を押し込むということがあります。
そのため会社には転勤があり、定期的に自浄できるシステムを作るようにしています。
しかし、風通しの悪い組織だとだんだん桃鉄の状態になり、一人の人が不利になることが起きやすくなります。
Dの人が、自分がそのような状態になっているということがわかれば少し楽なのですが、それがわからずに周りが見えなくなってどんどん自分を責めるようになってしまうと、やはりうつっぽくなってしまうことがあります。
やるべきこと
やるべき事は、落ち込むのではなく「周りを見て判断すること」です。
桃鉄同様、「99年プレイなんかやりません、別のゲームをするか仕切り直しましょう」と提案しなければいけません。なかなか言えなかったり反対されたりしますが。
ですが、現実は桃鉄と違い、環境を変えていくことはできます。
逃げることは人生において恥でもありませんし、有効な手段です。
このような目線で社会を見ることは大事だと思いますので、今回は桃鉄で人間関係や社会をたとえてみました。
前向きになる考え方
2021.10.15