東西線「早稲田駅」徒歩1分。夜間・土曜も診療。心療内科・精神科。自立支援対応

WEB予約はこちら

再診患者専用

03-6233-9538

予約制:木・日・祝休診

0362339538
初診WEB予約

  

再診患者専用TEL

03-6233-9538

声をかけてはいけない人に声をかける女性

00:00 OP
01:12 関わるのが難しい人達
04:49 群の性質を理解する
07:50 理想は理想

本日は「声をかけてはいけない人に声をかける女性」というテーマでお話します。

臨床をしていると、パワハラや職場の人間関係でストレスを感じうつになってしまいました、ということで来院する女性が多いです。
「適応障害」という診断がついて休職したりします。

よく聞くと「その人に声をかけちゃまずいよな」「ちょっとこの人、脇が甘かったんじゃないかな」ということが多いです。
悪い人に声をかけたり刃向かったらダメです。

そういう人に正論でぶつかって、痛い思いをしている患者さんが多くいます。

「あなたが言いたいことはよくわかるけれど、相手があんな人だからね」ということがよくあります。
今回は、その手のことを話題に取り上げてみようと思います。

関わるのが難しい人達

男性から見ると、この人に声をかけたり刃向かったら絶対に嫌な思いをするだろう、勝ち負けは別として面倒くさい思いをしそうだな、ということは嗅覚というか、何となくわかります。

反社会的というか、会社の中にも少しヤンチャな人がいます。
元ヤンだったり、卑怯だったり、スケベな人はいるので、男性社会の中でも関わり合うのが難しい人たち、友だち付き合いをするには気を遣わなければいけない人たちがいます。
男から見ると注意して付き合うのですが、そこに正論でぶつかり口論になってしまって、痛い思いをしている女性は多いです。

若い女性もいれば中年の女性もいますが「そういう人と戦ったら絶対にまずいでしょ」ということはあります。
そこにぶつかっていってしまうことが多いなと思います。

元ヤンの人、ヤンキーでなくてもヤンチャな人は結構多くて、中小では特にそうですが、社長や部長クラスには多かったりします。

普通のオジサンに見えたり、優しそうな顔をしていても、何かちょっと鋭い目というか、変にブランド物が好きだったり、武闘派を気取るというかナルシスティックなところが見えたりすると警戒します。

でもそれは男性から見る男性の話です。
女性から見る女性の話だと、例えばすごいぶりっ子の人に騙される男性など、こう言ったら職業差別かもしれませんが、キャバクラで騙されてお金を使ってしまったり、好きじゃないのに「好きよ」と言われて騙される男の人はいます。そういうことですよね。
こと異性になると見えにくくなってしまうことはあります。

確かに最初の人当たりは良かったりします。
異性だからということで上手く付き合ってくれるのかもしれないですが、途中で正論を言うと、プライドを傷つけられたような形になって争いに発展することがあります。
そこに「私が正しいはずだ」と正論でぶつかっていくと痛い思いをするので、上手く強かに生きることも大事です。

言ってしまえばこれくらいです。
「性善説」を信じ過ぎているところがあるのかな、と思います。

「性悪説」も性善説と同じくらい重要な概念です。
だからあまり人を信用し過ぎるのもどうかなという気もします。
皆に対して警戒しろとは言わないですが、警戒した方が良い人は一定数います。

群の性質を理解する

精神科は自分の心のことばかり考えるべきだ、自分の心の問題ということで狭い領域に入ってしまうことが多いのですが、人間を理解するためには「群」という性質を同じくらい理解する必要があります。

あまり語ってきませんでしたが、最近は群であること、群の中でこういう振る舞いをしているということを意外とみんな知らない、ということに気付き始めたので、言うようにしました。

僕は自衛隊にいました。
その中で決して上手く振る舞ってはいなかったのですが、群としての性質を肌身で感じて学んでいました。

子どものとき、僕も昭和生まれですから言わなくてもわかっていたことはたくさんあったのですが、今の子たちは妙にわからないことが多いなと思います。
特に適応障害やパワハラになったり遭ってしまう人たちは、人間が群の動物だということをあまり意識していないことが多いなと思います。

群という要素を理解することは難しいです。
人間は複数のアイデンティティを同時に持っていたりしますし、多重の価値観を同時に持っていたりします。
時間や時期によって目標や目的が変化し続けるので、自分自身のことを理解するのも困難です。
自分が属する集団だったり共同体が、今どういう動きをしているのかということを理解することも難しいのかな、と思います。

人はみんな違います。
当たり前ですが自分と他人は異なり、知識や関心も全然違います。
自分がこう思っているということは相手もこう思っているはずだ、ということが成り立たないことが多いです。
その辺りは意識した方が良いと思います。当たり前といえば当たり前ですが。
でも意識しないとわからなかったりします。

こういう傾向は発達障害やASDなのかというと、ASDだから空気が読めないということではなくて、オタク化というか、平和ボケというか、あまり危機感がないんだろうな、と思います。
他人に関心を向けなさ過ぎている、それはASDの特徴だからというよりも、平和ボケしている人たちだな、という気がします。
平和ボケしているから危険な人に対して正論でぶつかってしまい、痛い思いをすることがあったりするかなと思いますね。

理想は理想

こういう話をすると、益田はこちらに正義があるのに悪に屈しろと言うのか、正義をないがしろにするのか、正しくあるべきではないのか、と言われそうです。
確かにそれは理想ですが、理想通り動きません。
マキャベリズムというか、人間社会は奇麗事だけではありません。

中小だと特に生き残りをかけたりサバイバルという要素があるので、気に入られて仲良くなれるなら良いのですが、仲良くなれなかったときに「法律ではこうなっています」と正論をかざしても上手く行きません。

ただ嫌な思いをするだけだったりするので、そこら辺は気を付けた方が良いんじゃないか、と思います。
あまり具体性がない話し方をしてしまいましたが、コメント欄で議論をしましょう。

とにかく、どういう人がヤバいかというと、職業差別や元ヤンだからということを言いたいわけではなく、パーソナリティ障害というわけでもないのですが、ちょっと注意を払った方が良い人たちは一定数いるので、それには気を付けた方が良いんじゃないかと思います。

僕自身のことを言うとあまり上手くやれないのですが、患者さんには上手くやってもらいたいなと思いつつ、動画にしてみました。


2022.7.23

© 2018 早稲田メンタルクリニック All Rights Reserved.