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出版記念。精神科医の本音、精神科医のやっている聞き方・話し方、を紹介・解説します

00:00 OP
00:35 精神科医の本音(8/5)
03:32 精神科医がやっている聞き方・話し方(8/22)
05:11 何のために出版するのか

本日は、2022年8月に出版される本2冊を紹介します。

精神科医の本音(8/5)

1冊目は「精神科医の本音」です。

<独特なルール>
精神科には独特なルールがたくさんあります。
例えば、
・再診は5分+αの診療しかしていない。
・口コミが悪いところが多い。かといって良いところは詐欺っぽい。
・共感が大事だと言いながら、精神科医は患者さんが泣いていても話を長く聞いたり、抱きしめたり、励ましたりもしない。
何というか、普通では考えられないことが結構起きます。

落ち込んでいる人は励ましたり、話をじっくり聞いてあげるのが大事だと言いながら、全然やってくれないのです、精神科は。
だから「どうなってるんだ!?」と思うわけです。

インターネットで調べても、「建前」が多いです。
建前が多く、実情を全然知らずに困惑することが多いと思います。
ですから、この本では「リアルな精神科の話」を僕が書いています。

<常識→精神医学>
精神科の治療というのは、常識を壊す作業とも言えます。

常識ではこう考えられているけれど、脳科学的に考えるとそうではない、ということはたくさんあります。

・不運
運が悪いと病気になってしまう。

・多様性
多様性を理解してもらえない。
人間は一人一人違うので病気になりやすい人もいればなりにくい人もいます。
不安を感じやすい人もいれば感じにくい人もいます。
ですから甘えではないのに、甘えだと言われてしまう。

・脳
心は「脳」なのです。
脳の現象でしかないので薬を飲めば良いのですが、何か薬は嫌だなと思ってしまう。
心は脳だということを考えたことがない。

・社会的問題
社会的問題で引き起こされることも多いです。
パワハラ、虐待、ベースにある貧困、そのようなことも知られていません。

このようなことを知ることで治っていくこともありますが、なかなかそこまで考えたことがなかったり、普通の通院の中ではそこまで話が展開しなかったりします。
それで困っている人も多いと思うので、その辺りの話もしています。

<受診前や受診中、周りの人、人文系の人たち>
これから受診を検討している人や通院中の人だけでなく、ご家族の方、友人、恋人など周りの人にも読んでもらいたいです。
人文系の人たち、哲学、小説、歴史が好きな人たちにも読んでもらえたらと思います。
精神医学は社会的な問題も扱いますし、一方で科学的でもあるし、リアルな臨床現場の話でもあります。ですから面白いのではないかと思います。
読書が好きな人は一度読んでもらえたらと思います。

精神科医がやっている聞き方・話し方(8/22)

実はこちらが1冊目です。
インタビューを受けたものをライターさんが書いてくれたのですが、こちらが先で、精神科医の本音の方が後でした。
編集の人が僕のYouTubeを見つけてくれて、企画が上がり、出来た本です。

精神科医が一人前になるまでに、このようなコミュニケーションをとりなさいと学びます。
先輩や上司から、診療のやり方や話の聞き方、説明の仕方を習います。
それらをまとめたのがこちらの本です。

精神科は独特の技術があります。
カウンセリングの技術もあれば、マネジメントの技術もあります。
気の合わない人、話の合わない人、理解力が乏しい人、自分の思いをぶつけるのに必死な人、色々な人と会話をする力を身につけなければいけません。
そういうものを書いています。

こちらの本は、ビジネスマンやコミュニケーションが苦手な方向けに書いています。
主にビジネスマン向けです。

会話術というものを、精神医学という新しい切り口から書いている本です。
これも面白いと思います。

何のために出版するのか

YouTubeの登録者数は30万人を超えました。
この本をきっかけに、日本一の精神科医インフルエンサーを目指したいと思っています。

これらの本は何のために発売するかと言うと、精神医学を世の中の人に知ってもらうためです。

精神科にかかる人は人口の2、3%と少ないです。
この人たちの声は、数が少ないのでかき消されてしまいます。
かき消されている結果、偏見があったり救われないことが起きたりします。
この声が大きくなるように僕は協力したいと思っています。

コミュニティの声と社会を結びつけることで、世界がより良くなればと思います。
いま病気でなくても、皆がかかるわけではなくても、誰もがかかる可能性はあります。
一生のうちに40%くらいの人が精神疾患になっているかもしれないという論文もあるくらいです。決して無縁ではありません。

精神医学は科学でもあるので、人間とは何か、人間の脳とは何かを考える良いきっかけにもなると思います。
ですからいろいろな人に読んでもらいたいですし、いろいろな人に精神医学のことを知ってもらいたいと思います。
そうすることで社会はより良くなりますし、患者さんたちもすごく楽になると思います。

今回は8月に発売される本をざっくり紹介しました。


2022.7.30

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