今日は「中年男性(不倫)の失恋」というテーマでお話しします。
別に中年男性じゃなくてもいいのですが。
中年女性でもいいし、LGBTQでもいいし、不倫じゃなくて独身同士の恋愛でもいいのですが、中年の方の失恋というテーマでお話しします。
イメージしやすいように中年男性ということにしました。
こういうケースは結構多く、女性の側が新入社員、入社したての子で、男性というのが僕くらいか僕より上だったりします。
30代後半~40代の人、50代もいるかもしれない。
そういう人が女性に初めて愛されて、若い女性に愛されて、すごくキレイな女性に愛されたりするから有頂天になって付き合ってしまう。
でもその後に相手側も気付くんです。
別れ話になったときに男の方が引きずるという、よくある話です。
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女性の特徴
女性の方はどういう人かというと、若さがあって刺激を好みます。
若いということは刺激を好むということですから。
ルールに反したことも勢いでやってしまうということがあります。
自己中心的だし、それは若いからそういうものです。
あとは不安があるのです。
仕事の不安など色々ある中で、年上の男性、ひと回りもふた回りも上の男性のことがすごく頼りがいがあるように見えてしまう。
それは父親転移みたいなもので、父親像を重ねたりするのですが、そこに性欲が妙に混ざり、ただの上司-部下という関係から一線を越えてしまう、誘惑してしまう、もしくは誘惑に流されてしまうということがあったりするなと思います。
時間が経つと目が覚めてきて、別れ話を切り出すのも女性側、となるということですね。
男性の特徴
男性によくあるのは、大事にされた経験が少ないということです。
結婚はしていても奥さんから今愛されていない、子どもたちから大事にされていない、大事にされているんだけど過剰適応である、そういうことがあります。
自分の親との関係においてもすごく大事にされた経験はない。
親に対して気を遣いすぎている、過剰適応していたりする。
本当に初めてひと回りかふた回り自分より年下の女の子、ある意味自分がコントロールしやすい子どもみたいな人と付き合うときに、ようやく心がリラックスできたみたいなことだったりします。
自分の親世代は男尊女卑の時代でもありますから。不倫が許されていたと。
だから自分もやっていいんじゃないか、という勘違いがあったりします。
あとは性依存的な要素があるわけです。
ドパミンに支配されてしまう、依存してしまう、快楽に負けてしまう、ということです。
依存状態になっているので「もう他に幸せがないんだ」という言い方をしたりします。
「この女性を逃したら自分はもう幸せになれないんだ」「もうこれ以外の幸せはないんだ」みたいな言い方をすることもあるなと思います。
同じことをみんな言いますね、だいたいは。
相手の立場のことが考えにくいのです。
考えているけれども考えにくい、ということもあったりします。
究極的には相手の立場がどうなろうが、やっと掴まえた幸せだったりもするので、本人が言う通り生い立ちから考えてみると本当に幸せの時はなかったのかもしれないので、そうなのかなという気もしますけど、でも相手の立場をちゃんと考えられていないというのはあります。
とにかく若くて綺麗な女性に言い寄られて有頂天になっていた。
その時の快楽物質が忘れられなくて、フラれた後も手放せなくなっているということです。
治療
治療はどうやって進むかということなのですが、丁寧に話を聞いたり、生い立ちから語りを聞いたりとか、相手の立場・自分の立場を振り返って冷静に判断するということをしても、なかなかうまくいかないことが多いです。
そもそもこういうものである、仕方がないんだと切り替えにくい人がよく来ます。
だぶん世の中には精神科に来ないで落ち込んでいる、不倫をしている中年男性もたくさんいるのでしょうけれど、精神科にひっかかってしまう、来ざるを得ない人というのはなかなか切り替えが難しい人だったりします。
もちろん、うつ病など他の病気が隠れている可能性というのもゼロではないのですが、こういうケースも多いよ、ということです。
あとは結局丁寧に話を聞くよりも、お金と地位で女の人を手に入れたという成功体験とか、そのまま性体験ですね、性体験が絡むと、アルコールやドラッグというか快楽物質が出る。
丁寧に話を聞いてもらったということよりも快楽物質の方が強いのです、刺激として。
何か物足りなくてドパミンがガンガン来るような、脳内麻薬出まくりのこの快感に負けて、丁寧に話を聞いてくれたとか、ジワッとくる幸せやジワッとくる安心感には、価値を見いだせなかったりするなどあるみたいです。
僕みたいに心のことを考えているのが好きな男性というのはそんなに多くいないですから、そうと言えばそうなんだろうなとは思います。
場合によっては別の女性と恋愛をすることで立ち直っていく、他の楽しみを見つけることで立ち直っていくという人が男性では多くて、内省を深めた結果治療が進んだというケースでないことも結構多かったりします。
これは男性だけではなくて女性もそうで、逆パターンということもありますし、LGBTQの人でも同じようなパターンはあったりします。
ゲイの男性が若いゲイの男性と恋愛関係になってとか、全然いっぱいあります。
ということで、今回は、中年男性の失恋というテーマで、よくあるケースをちょっと創作してお話ししました。
あ、そうそう。
よく言われるんですけど、「全然解決策を言ってくれないじゃないか」と言われる。
「空腹な人に魚を与えるんじゃなくて、魚の釣り方を教えた方がいい」と言うじゃないですか。だから魚も与えているんですよ。
切り替えなさい、忘れなさい、別の趣味に打ち込みなさい、と言ったりするのですが。
それが魚なんです。
だけどそれを急に渡されてもそれだけでは人は満足できない。
でも自分なりにその魚の釣り方を覚えなきゃいけないんですよ。
精神科の治療はそうで、結論は同じなのですが、自分でそこに至ることが大事です。
自分で魚を釣るための補助線としてこういう話をしているのですが、まあまあって感じですね。
前向きになる考え方
2022.10.10