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うつ病を克服した人から学ぶ、人生をよりよく生きる秘訣

00:00 OP
00:47 うつ病とは?
01:57 脳の疲労?
04:22 休むってどういうこと?

本日は「精神疾患を日常に活かす」というテーマでお話しします。

こういうことを言うと真面目な人に怒られそうです。
あえてちょっと面白くコミカルに動画を撮ってみようと思います。
精神疾患に興味がない人に向けて、脳科学や精神医学を身近に思ってもらうために動画を撮ります。

第1弾はうつ病です。
うつ病を日常生活に活かすということで喋ります。

うつ病とは?

うつ病というのはどんな病気なのかと言ったときに、本質は甘えじゃない、病気だ、と言ってるんですけれども、そこじゃないんです。

僕はうつ病というものの本質は何かというと、「ストレスマネジメントの失敗」だと捉えています。

疲れているのに休まない、無理をさせちゃうんだよね。
どんどん無理をさせた結果、疲れがたまってパンクしてしまう。
それがうつ病の特徴というか、ひとつの側面なんじゃないかなと思ってます。

最近の論文はそういうものが増えてます。
ストレスがたまってその炎症反応で神経がやられてしまって、脳の一部が萎縮することもあったりするわけです。
それがうつ病の本質なんじゃないかと考えられたりしています。

あくまで科学的なものというよりは、面白おかしく考えてもらえればなと思うんですけれども、臨床的にも結構大事です。ストレスマネジメントをするということは。
うつ病を良くするためには、このストレスマネジメントをしっかり理解するということがとても重要です。

脳の疲労?

ストレスというか、脳の疲労を感じるのはとても難しいんです。

やる気が出ないな、何かつまらないな、今動きたくないな、というのは、疲れているサインなんです。
そのサインをしっかり受け止めて、疲れてるなと思ったら休まなければダメなんです。

でも脳は我慢強い臓器なんですね。
無理がきいちゃうんです。

疲れてるなと思って、「よっこらしょ」と休んでいたら、ライオンに襲われて食べられてしまうわけです。
ある程度は疲れてるなと思っても、無理がきくようにできているんです。

誤魔化すことはできるんだけれども、それに甘えて「眠らない身体がいいね」とやっていると体を壊しちゃう。
そしてうつになってしまうということがわかっています。

疲れているかどうかをどう理解するかということなんですが、本能で理解することは基本は困難なんです。
センサーがバカになってしまっている場合は、データで把握するということが大事です。

僕だったら、ラーメン最近食べる日が増えてるな、イライラしてるな、夜中に奥さんに対して軽口を叩いている自分がいるな、と思うと「あ、これおかしいな」と思うんです。
奥さんに言う前に気づかなきゃいけないんだけれども、「あ、これはちょっと調子悪くなってるな、疲れてるサインだな」ということに気づけば、休んでみるということは大事だと思います。

頑張らないことですね。
最近コンビニで絶対甘いものを買ってるなとなったら、イエローサインなので、それがわかったら休みましょうということです。

こういうことを把握するのが大事で、イエローサインが出ているにも関わらず仕事を頑張る、嫌な人と付き合う、恋人に別れを切り出せない、別れようと相手が思っているのに無理やり粘っちゃう。そりゃ調子悪くなるので、疲れているときは疲れているということを認めてあげて休むということがとても重要です。

休むってどういうこと?

では、休むって何なのかということです。

わかりました、休むとはどういうことですか、気晴らしに何かしようということですか、ということを想像するかもしれないですね。
じゃあ買い物をしましょうということですか、とか。

そうじゃないんだよね。
これは結構難しいんですよ、休むというのが。

エナジードリンク、アルコール、カフェインを摂ると、疲れがとれたような感じがするんです。あと辛いものとか。
でも実際は休めるのではなくて、これは疲れを誤魔化しているだけなんです。
疲れを感じる機能をマスクしているだけであって、本質的に休めているわけじゃありません。

疲れを取るというのは何かというと、まず寝ることです。
当たり前ですが寝ることです。

スポーツ選手だってそうじゃないですか?
疲れていたら筋肉を休ませますよね。
それと同じように、しっかり寝る、しっかり食べる、またゆっくり休むということです。

筋肉と違って、脳の特殊なポイントというか、難しいポイントは、脳みそは休もうと思っても休まらないんですよ。常に動き続けているんです。

寝ている時も夢を見ているじゃないですか。
つまり活動してる、と。脳みそは常に活動してる。休まらないんです。
ちょっと工夫してあげないと休めないんです。

スポーツ選手はアクティブレストと言ったりして、完全なオフをするのではなくて、ちょっと散歩をする、軽いジョギングとかをするなどして、疲れを取ってあげたり、筋肉を修復させると言います。

人間の脳みそもそうで、いろいろなやり方があるし、人によっておそらく回復のさせ方は違うんです。
でも代表的なものを言えば、寝るということだったりするし、マインドフルネス、何かに集中する、呼吸に集中する、座禅を組む、瞑想するということは結構重要です。

瞑想するというのは、ボーッとするような瞑想、呼吸に集中するような瞑想もあるし、自分の気持ちを漠然と追いかけて行って頭の中の整理をしていくという瞑想もあるので、色々な瞑想があるんです。

その人に合ったやり方をしつつ、脳を休めるということを意識してもらったらいいんじゃないかなと思います。

僕の場合は、意外とYouTubeを撮るというのが休みになっているんです。
頭の整理になるし、知識の整理になるので、これが案外休むことになっています。
不思議がられるのですが、それが僕の変わったところというか、ちょっと発達っぽいところなのかなとか思ったりします。

3つ目は、問題解決をしっかりしましょう、ということです。
うつというのは気持ちの問題ではなくて、脳の問題であったり、休めない環境になってしまってる社会的な問題、環境的な問題、自分以外の問題だったりします。
気持ちじゃないよね、だからシステムを変えていこうよ、という話なんです。
根性じゃないよね、ということです。

そこをちゃんと見極めることが大事だし、問題解決のために前向きに今の問題に取り組むことはとても重要です。

うつ病をよくするということは、これらの技術をマスターすることでもあります。
うつ病から回復した人というのはこういう力に長けています。
基本的には疲れているなと思ったら引くことがうまいし、休んだ方がいいなと判断した時には、自分なりの休み方を覚えたりします。
そして問題解決も自分の気持ちで頑張ろうと無理するのではなくて、これってシステムの問題だよね? じゃあここのシステムを改善したらどうかな? という風に考えていけるということです。

精神疾患を日常に活かす、そして普通のビジネスパーソン、普通の学生さんにも活かしてもらう、ということになると、ここら辺が大事かなと思います。

もし良かったら、みなさんも日常生活で取り組んで、より良い人生を送ってください。


2023.2.20

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