東西線「早稲田駅」徒歩1分。夜間・土曜も診療。心療内科・精神科。自立支援対応

WEB予約はこちら

再診患者専用

03-6233-9538

予約制:木・日・祝休診

0362339538
初診WEB予約

  

再診患者専用TEL

03-6233-9538

「うつ病と復職、リワークプログラム」について考える。雑談的ミニレクチャー

00:00 OP
00:31 復職までの期間
02:07 傷病手当
03:17 転職は?
04:17 休んでいる間
05:17 リワークプログラム

本日は「うつ病・うつ状態で休職したらどうするか」ということでお話しします。

復職までの期間

うつ病と診断される、適応障害かもしれませんが、調子悪いときにそういう風に診断されます。
薬物療法だったり、休職、自宅療養を命じられて休むということをします。

復職は休職してから1ヶ月だと早すぎるんです。
3ヶ月で30%ぐらい
6ヶ月で30%ぐらい
1年半で15%ぐらい(傷病手当がマックスで出る期間)
こういう統計みたいです。あくまでイメージですが。

データが2020年とかそれくらいのデータなので、今はちょっと変わってると思います。目安として考えてください。
3~6ヶ月が30%という感じです。

傷病手当

さっきサラッと言いましたけれども、休んで復職するのですが、その間、有給を使い切ったあとお金が出ないですよね。
そうすると「傷病手当」という制度があるんです。
社会保険を払っている人だったら傷病手当がもらえます。
これが給与の3分の2もらえます。最大18ヶ月もらえるので、これをもらって復職する。

退職するにしても、退職後も社会保険料を1年以上払っていれば退職金をもらえたりしますので、ここら辺はまた調べてもらったらいいかなと思います。

傷病手当は退職後ももらえたりします。最大18ヶ月。
退職後も引き続きもらえます。
復職を果たさなくても、退職したとしてももらえたりします、傷病手当は。

転職は?

ちなみにあともうちょっとだけ言うと、転職するパターンもあるんですけど、これはあまりどっちが良いかわからないです。
そもそも復職を前提に休職しているので、休職中に転職活動をしていいかどうかは、仁義的な問題もあるし、どっちが良いかわかりません。

ただ、そういうものを抜きにしても、やはりうつ状態のときは正しい判断ができなかったりするので、復職してから転職した方が良い就職先が見つかるんじゃないかなとは思います、一般常識的には。
ただ、あまりにもブラック企業であればどうですかと言われると、う~んと悩んだりします。
人間関係が嫌だからということもあるだろうし、ここはややこしいです。

休んでいる間

休んでいる間に、寝てるだけでいいんですか、と言うんですけど、まあそれで良いと言えば良いんです。

目安としては散歩。散歩ができるようになったら料理。料理ができるようになったら片付け。これが僕がよく外来で言っている目安です。

何となくだんだん元気が湧いてきて散歩できるようになってきて、食べたいものが出てきて、自分で料理や創意工夫ができるようになってきて、最後にやりたくないこと、片付けをしたりちょっと頭が要る作業なんですが、スケジュールを見てゴミを出したり、結構大変なんですけどそれくらいが出来るようになったら復職の目安かなと思います。
逆に家を片付けることがなかなかできないのに復職というのは難しいです。

もちろん元々ベースに発達障害があって片付けが苦手だとするとこの限りではないのですが、あくまで目安として考えてください。

リワークプログラム

普通はうつ病は自然に回復していくのですが、なかなか自然に回復しない、なかなか人間関係や色々なものが心のリハビリが足りないという場合であれば、リワークプログラムを間に挟むことがあります。

自衛隊のときは復職センターがあって部隊の中でリワークプログラムをやったりしていたのですが、普通の会社にはそこまで余力がないと思います。
リワークプログラムというと、病院のデイケアや民間の就労移行支援などで代用することが多いかなと思います。

どっちが良いかというと好みです。
病院のやっているデイケアもいいし、僕はより職場に近いし色々な種類を選べるので、就労移行の方がいいかなと思ったりしています。
だから自分のところではやらないです。

就労移行も色々な種類があります。
Kaienさん、LITALICOさん、リヴァトレさん、d-careerさんとかいっぱいあります。
その人のもともと持っているベースの能力、好み、色々なものを照らし合わせて決めるのかなと思います。

まとめとしては、焦らないということです。
そんなにすぐ回復しないので、半年ぐらい見て回復を目指す、と。

あとは自分の目安、片付けができるようになる、お金が不安な方は傷病手当を理解してもらう、リワークプログラムをやった方がいいよと勧められるのであれば、デイケアを利用する、就労移行支援を利用するなどを考えてもらえばいいんじゃないかなと思います。

ということで、今回は休職に含めてざっくり雑感を述べてみました。


2023.3.7

© 2018 早稲田メンタルクリニック All Rights Reserved.