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60代男性、更年期? パニック障害?

00:00 OP
00:40 ケース紹介(創作)
03:13 治療
07:02 友人も見つけにくい

本日は「60代男性、パニック発作」というテーマで、創作したケーススタディをやっていこうと思います。

Katsutoshiさんですね、このケースもChatGPTに作ってもらって、僕が肉付けしたり変だなと思ったところは削除して作ったものです。

ケース紹介(創作)

Katsutoshiさんはどんな人かというと、63歳男性で定年したサラリーマンです。
サラリーマンで定年退職後、家に一人でいる時間が増えて不安になってきた。

仕事をしようとするんだけども見つからないんですね。
どんな仕事をしていたかというと人事系とか事務職系をしていたけれども、雇ってくれるところはなくてどうしようと言っていて、夜眠れなくなってくる。

その中である時過呼吸を起こしてしまったという感じですね。
救急車を何回か呼ぶことがあった。

結構勉強熱心な方なので、自分は男性の更年期障害なんじゃないかと思って、病院に行ってみたり色んな健康本を読んだりセミナーに参加したり、栄養食品とかヤクルト2000とか大量に買い込んだりしているんだけれども、なんかよくならならない。
時々過呼吸になったりするし、外出が怖くなってできなくなる。

奥さんはパートに行っていたり、息子たちはもう独立したりしてどうしようという時に、精神科の通院に至るということですね。

パニック発作、過呼吸、手の震え、今にも死ぬんじゃないかという恐怖感、冷や汗が出るとか自律神経症状が出たりして、外出困難になる。
広場恐怖と呼ばれるものなんですけど、外に出た時に過呼吸を起こすので外に出られなくなる。
人混みを避けてしまう。密閉された空間を避けてしまう。

広場恐怖があり、予期不安がある。また発作が起きるんじゃないかという不安感で困っている。
パニック障害と診断されて治療されたというケースですね。
結構あります。よくありますね。こういうケースも。

定年退職後にどうしたらいいかよくわからないし、新しいアイデンティティを見つけにくい。
だんだん寝れなくなってきて、疲労がたまってきてある時、発作に至ってしまう。不安と疲労がたまっていてで過呼吸になってしまうのは結構あります。

最初から精神科に行くことは結構少ないんですよ。
内科に行ってみたり、心臓が悪いんじゃないかとか、男性の更年期なんじゃないかとか、健康グッズを買いあさって、最後に精神科に来るという感じですね。

治療

こういう話をすると、うつ病は考えないんですかとか、双極性障害は鑑別に上がりませんかとか、認知症の初期はないですかとか言われるんですけれども、うつ病の可能性もありますよね。
うつ病を発症して、うつ病の合併症としてパニック障害があるケースもあるし、躁うつの可能性もあります。

躁状態があっても気付かれなかった、うつがあったとしても気付かれていなかった、軽かったので、何となく職場でぼーっとしている時期はあったけど許されてたとかいろいろあります。

うつ病と鑑別しながらパニック障害として治療していくというのは結構よくありますね。
うつ病の可能性とか、他の病気の可能性を考えつつ、パニック障害として治療していくということが普通にありますね。

うつ病の治療にしてもパニック障害の治療にしても、使う薬物は一緒なんですよ。SSRIですね。
抗うつ薬と、発作の時にベンゾジアゼピン系の薬を頓服で使うということなので、基本的には薬物治療としては一緒です。

とりあえず治療を開始して、今後の経過を見ながらうつ病なのかパニック障害なのか、もしくは合併しているのかを見極めていくということになっていきます。

カウンセリングをした方がいいのかとか結構聞かれるんですけども、これもケースによりますね。

今までしっかりサラリーマンをされてきた方でもあるし、自分で問題を解決する力もしっかりあるので、カウンセリングまでしなくてもいいんじゃないかなという時もありますし、お金に余裕があるのなら、1回1万円くらいですからやってみてもいいのかなという気がします。
人生の棚卸しというか、そういう意味でやってもいいかなと思います。

ただ、この63歳男性の話を聞けるカウンセラーというのもそんなにいないんじゃないかなと僕は思います。というかいないですね。
これだけしっかりされた方で、会社の話も含めて自分の生い立ちを語ったり、今の悩みや両親とのかかわりを話せる、話を受け止められるカウンセラーはそれなりに年齢を重ねたりとか、キャリアを積んでなければいけないので、なかなかいないですね。これだけ力のあるカウンセラーは。

だから見つけにくいこともあるだろうなとは思いますね。
そういうカウンセラーはだいたい患者さんをたくさん抱えていて、キャリアも積んでいる分、もう昔からの患者さんもたくさんいるから、新規に取れないことも結構あったりします。

カウンセリングを受けたいですとか、カウンセリングはどうでしょうと言われるんだけれど、ちょっと様子見ましょうという形になることが現実的には多いかなという気がします。

診察場面ではいろいろ聞いたりして、ああそうなんですかとか、今どうなのかなという話を聞いていく中で、喋る相手がいなかったのかなと思ってできるだけ聞く。
頭の中を整理すると、自分で警備の仕事をしたり、想定していたよりも給料が安くなるかもしれないけれど体を動かす仕事をしてみたり、後は最近セミナーに通っているんですよとかいって、早稲田の生涯センターのセミナーに通い始める患者さんも結構いる。

友人も見つけにくい

実際確かに友人を見つけにくいというのはありますよね。
定年退職した後に友達を見つけにくいとかあったりするので、色んな事情があるからウェットな話はしにくいんですよね。

相手は相手で健康の問題だったり家族の問題を抱えていたりするから、自分が何か最近暇だなとかどうしたらいいのかなくらいのライトな悩みは、言いやすい人もいますよ、キャラ的に言いやすかったりそういう相談するのが上手い人もいれば苦手な人もいる。

でも通院しながら色々とメンタルのことを学んでもらったりとか、益田先生のYouTubeを見てますよと言ったりやり取りしていく中で良くなっていって、月1とか数ヶ月に1回とか通われる人はいますね。

パニック障害と聞くと若い人の病気という印象を受けるかもしれないですけども、若い女性という印象を受けるかもしれないですけれども、60代で初発のパニック障害の男性も珍しくないです。
全然普通にいますので、しっかり薬物治療をしてもらえばいいんじゃないかなと思います。

嫌がらずに来てもらえれば。
こういうメンタル系のカルチャーも楽しんでもらえたらなと思います。

今回は60代男性、パニック発作のケースの感じをお話ししました。


2023.5.29

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