東西線「早稲田駅」徒歩1分。夜間・土曜も診療。心療内科・精神科。自立支援対応

WEB予約はこちら

再診患者専用

03-6233-9538

予約制:木・日・祝休診

0362339538
初診WEB予約

  

再診患者専用TEL

03-6233-9538

セルフケアとストレスマネジメント

00:00 OP
00:59 どうしたらいいの?
02:46 何を把握すれば良いのか?
05:13 ステータス画面をどうやって作るのか
0616 理性を使う

本日は「セルフケアとストレスマネジメント」というテーマでお話ししようと思います。

心をうまく使うというのは、スポーツと一緒なんですよね。
スポーツ選手がスポーツの試合に臨んだり練習するのと似ていて、しっかりケアしてあげる必要があるんです。
筋肉をケアするとか、体をケアするように、心や脳みそもケアしてあげる必要があるんですね。

ケアをするためには、スポーツ選手が怪我の具合をマネジメントするように、栄養状況や睡眠状況をマネジメントするように、心の場合は休息の状況などをマネジメントする必要があります。

今回はその話をしようと思います。

どうしたらいいの?

多くの人は「どうしたらいいの?」と思っていると思います。
「何それ?」と混乱していることが多い。不安な時はとにかく何なんだろうと思っていることが多いですね。 

「生きるとは何か」とか、「人生とは何か」とか、「心とは何か」とか、「人間関係とは何か」というのは目に見えないものなので、数値化もしにくいし、実態を捉えることが難しいわけですよ。
目に見えないからね。具体的じゃないから。

だから把握しにくいんですけれども、知識を身につけたりとか、自分の心と向き合っていくと実感できるんですよね。
僕ら精神科医や治療者は、今HPはこれくらいで、MPはこれくらいで、装備品はこんな感じで、次の目的地はこんな感じなんだというのがわかっているんですね。
常にステータス画面が見えるように、ドラクエの画面みたいにね。

だから次はこれをしよう、今体力はこれくらいだからちょっと休めよう、次の目的地まではこれぐらいの距離があるから今のうちに休息を取っておこうとかわかるんですよ。
だけど、これがわからないでいきあたりばったりだと疲れますよね。

攻略本やネットなしでゲームをクリアしに行こうというのと似ている。
セルフケアとかストレスマネジメントができてないとか、そういう概念がないというのはこういう状況だったりします。
でも、セルフケアやストレスマネジメントができていると、自分の状況がわかるので、今は休めた方がいいなということが適切に判断ができるということです。

何を把握すれば良いのか?

具体的にはどういうことを把握するのかと言うと、今の脳の疲労具合です。

今、精神的に、心身的にどれぐらい疲労しているのか。
例えばスポーツに臨む前に、今ちょっと左足を痛めているなとか、練習の前に今日はちょっとここら辺がよくないなとか、ここら辺を痛めているから練習を頑張りすぎないようにしようとか思うわけですよ。スポーツ選手は。

それと同じように、今の心身の状況とか疲労具合を把握することで、今日は仕事をこうしようかなとか、今はちょっと弱っているから早めに帰って寝た方がいいなとか把握する必要があるわけです。

この精神の疲労具合はちょっとわかりにくいんですよ。
筋肉よりもわかりにくいですね。筋肉痛は痛みとして把握しやすいんだけど、脳がどれくらい疲労を溜めているかはわかりにくいんですね。

これをわかるためには、ちょっとしたテクニックが必要で、日々内省をしたりとか、自分が怒りっぽくなっているなということを早めに気づいたり、甘いものを食べ過ぎているなというところで気づいたりとか、いろいろなやり方があるんですけれども、ちょっとしたテクニックが必要なので、これを覚えてもらう必要があるという感じです。

あとは何をマネジメントするかというと、今抱えている問題や課題ですね。
今自分がどういう問題を抱えているのか、どういう課題を抱えているのか、それについてどういう戦略をとろうとしているのか。今どこに向かおうとしているのか、ということをきちんと把握している、整理しているってことが大事です。

自分が抱えている問題をきちんと整理していく。
問題がなくなることはないですから、人生ね。
問題はあるんだけれども、きちんと片付いている、整理されていることが重要です。

そして目的です。
自分の人生の目的も把握している。
目的なしでやるとわけがわからない方へ行く、その場の衝動に任せてしまうので、自分の人生ではここを大事にしているから、優先事項はここなんだから、ここを頑張ろうとわかると問題も整理しやすいし、うまくいくという感じです。

頭の中で、これが整理されていることが大事なんですよ。
これらが整理されていて、その上で戦略を立てて最適な行動を取るというのがとても重要。この状態を頭の中で作っておくことが大事ですね。これがステータス画面と同じです。
これらをうまくやるのがある意味認知行動療法だったりしますね。

ステータス画面をどうやって作るのか

ステータス画面をどうやって作るのかと言うとですね。マインドフルネス(瞑想)ですね。
瞑想しながら客観的に物を見たり、今自分が抱えている問題を観察することをしたり、書き出してみる。日記とかね。何かを使って紙に書き出してみる。
気持ちとか、今の状況を書き出してみる。
誰かに相談してみるということだったりします。

こういう行動を取ることで、整理して、きちんと自分のステータス画面を更新していくことが重要だし、それがセルフケアだったり、ストレスマネジメントだったりします。

毎回全部考えてるかというとすべてを考えているわけじゃないんですね。
基本的には何となく他人と同じ行動を取っていて、要所要所で他人と違う行動を取っているんですね。
無難な行動ってあるわけですよ。世間の人が大体やるような。
だいたいやるような行動をしつつ、ポイントポイントでは自分を出していく必要があるので、その時にはこういう風に戦略的に動くということです。

理性を使う

こういう話をすると、「冷たい」「論理的過ぎる」「論理的すぎて何か納得いかない」「そんな人生楽しくない」とかよく言われるんですけどそうじゃないんだよね。
本能的にやって、直感的に動いてうまくいかないから理性を使う必要があるんですね。

何でもかんでもロジカルに動く必要は僕もないと思います。
基本的には集団と同じ行動をして本能に従って動けばいいんだけども、ポイントポイントではそれじゃうまくいかない。
うまくいかない場面や重要な場面では、理性の力を使って補ってあげることが重要です。

ポイントポイントではきちんと合理的に動いてあげることが必要です。
全てを合理的に動く必要はないですし、そんな人生は面白くないと思いますよ、僕も。
だけど問題がある場面とか重要なポイントでは、本能だけとか直感に任せて衝動的に動くのではなく、深呼吸をしてゆっくり考える。それで戦略的に動くことが重要だったりします。

ただこれはあくまで基本なんですよ。基本ね。
実際セルフケアやストレスマネジメントを感じている人たちは、発達障害の人だったり、うつがあったり、PTSDやトラウマを抱えているいわゆる精神疾患を持たれている方だと思います。

こういう人たちはこれだけじゃうまくいかないんですよね。
これは基本であって、病気があったりする場合は応用編なので、応用編としてのセルフケアとかストレスマネジメントを覚える必要があります。
それは結構複雑だし、個別によって違うので、マインドフルネスのやり方とか日記の書き方とか相談のし方は結構違うので、それは他の動画を見たり、診察室で主治医の先生に相談してもらえればいいんですけども、あくまで今回は基本です。

応用編もあるんですけど、基本はこれなので、まず基本を押さえた上で自分なりにアレンジしていったり、自分の疾患ごとにアレンジしていくことが重要なのではないかなと思います。

今回は、セルフケアとストレスマネジメントというテーマで基本をおさらいしました。


2023.8.28

© 2018 早稲田メンタルクリニック All Rights Reserved.