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締め切りを守る方法

01:10 精神科の治療の流れ
03:54 締め切りを守るために

今日は「締め切りを守る方法」というテーマでお話しします。
主に発達障害の人向けの内容です。

・仕事の締め切り
・レポートの締め切り
など、どうやったら締め切りを守れるかという相談をよく受けます。

発達障害の薬物治療をするというのも1つの治療ですが、それだけでなく生活習慣の見直しも大切です。薬を開始する前にできることがあります。

治療の流れ

ここで精神科の治療の流れを振り返ります。

まずは今の問題を明らかにします。
・困りごとを聞いて、医学的、社会的なものを同定する
・認知の歪みを特定する(人物アセスメント)

そして、治療のゴールを目指します。
・しなやかな思考を身につける(色々な考え方ができるように)
・不安と正しく向き合う(不安はなくならない。うまく付き合う)
・世界を信頼する(周りは敵ではない)

どのようにゴールに到達するのかというと、
・自己理解
・他者理解
・社会理解
・問題解決
を少しずつ進めていきます。

このようなことはすぐにできるものではなく、少しずつ身につけていく、修行していくものです。
急いではいけません。休みながら焦らずに、年単位で身につけていきます。

あとはプラスαとして薬を補助的に使うこともよくあります。
うつ病、躁うつ病、統合失調症であれば薬は必須ですが、そうでなければ薬は補助的なものという位置付けで考えていた方が良いです。

締め切りを守るために

締め切りの話に戻します。

締め切りが守れなくて困っている方は、このようなことをやっていますか?
やっていなければやってみてください。

・腕時計を着ける
時間がルーズになりやすい人は、時間を常に意識できるようにまず腕時計を着けます。それを習慣化します。
すぐ失くしてしまうならば安いものでOKです。
お金を使って解決することにためらわない方が良いと思います。

・3ヶ月分のカレンダーを貼るx壁ごとに
常に視界にカレンダーがあるような状態にします。
ウチのクリニックも貼っています。壁ごとに4面貼っている人もいます。

・手帳(時間の構造化)
カレンダーに加えて、手帳も付けます。(カレンダーには予定を書いても書かなくても良い)
紙の手帳だと持ち運びにくいのであれば、GoogleカレンダーやiPadのメモなども良いです。

・場所を分ける(時間の構造化)
今コロナなので外出しにくいかもしれませんが、レポートをやらなければならないならば、「○時~○時まで喫茶店でやる」など外に出てしまいます。場所を分けることも結構大事です。

○○をする時はこの場所、何をするのは○時~○時までときちんと決めた方が良いです。
昼食は12時~13時の間、寝る時間は24時、などそれを守っていきます。食べる場所も決めます。

・本を読む
時間術の自己啓発本は大量に売っているので、そのような本を読むことも大事です。
正しいか正しくないかは別として、そこに関心を持って、ある程度雑食のように知識を得ていく時期は必要です。

腕時計を買う、カレンダーを買う、手帳を買う、喫茶店代を払う、本を買うなど、時間を守れない時にお金を使って解決していくことが重要です。

このようなことを続けていくと、だんだん締め切りを守る方法が身についてきます。


2021.7.10

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