本日は「不安障害の人と発達障害の人のコミュニケーションの違い」についてお話しします。
僕は今、「オンラインサロン」ならぬ「オンライン自助会」をやっています。
(興味のある方はメンバーシップの2990円のプランに入っていただくと、オンライン自助会にご招待します)
参加者の方がSlackやZoomでコミュニケーションを取っているのですが、そこでトラブルではありませんが、コミュニケーションの行き違いがありました。
どうしてこのような行き違いがあったのかを解説したときに、不安障害にはこういう特徴があり、発達障害の人のコミュニケーションにはこういう特徴がある、だからバッティングしてしまうという話をしたところ、皆さん感心してくれたのでこちらでもお話ししようと思います。
ちなみに2990円は高いじゃないかと言われるかもしれませんが、YouTube側に3割取られます。
もっとひどいのは、Andoridからだと3割で済みますが、iPhoneからだともっと取られるようです。
手数料が引かれた残りを運営費に当てています。何に当てているかというと人件費です。
コミュニケーションを取るにしても司会進行をしてくれる人を雇う必要があり、そういう人件費に当てたり、その他諸経費に使っています。今のところ僕の懐には入っていません。
コンテンツ
不安障害の人のコミュニケーション
不安障害の人のコミュニケーションにはどのような特徴があるかというと、オブラートに包み、デリケートな話し方をします。
いろいろなことに不安を感じますし、不安の範囲が広いです。
例えばライオンが怖かった場合、ライオンそのものだけでなくライオンがいそうな茂みが怖かったり、茂みがありそうな場所が怖かったりします。
怖いのはライオンだけのはずなのに、ライオンに関係するものまで怖いのです。
ですから、すごくオブラートに包むような言い方になってしまいます。
人と会話をしていて嫌なことを言われたときの悲しみ、コミュニケーションエラーが嫌なのに、「人間が嫌だ」となってしまいます。
そうすると「社交不安障害」や「回避性パーソナリティ障害」となります。
とにかくどんどん怖いものが膨れていきます。
不安障害の仲間であるパニック障害であれば、パニック発作が怖いのに発作が起きそうな時も怖いですし、起きそうな場所も怖かったりします。
とにかくどんどん大きくなるというのが不安障害の特徴です。
ですから、直接的には扱わずオブラートに包んだような話し方を好みます。
何を喋っているかよくわからないというのも不安障害の人の特徴です。
オブラートに包みすぎて結果よくわからなくなってしまうことがあります。
発達障害の人のコミュニケーション
逆にストレートで具体的なものの言い方をするというのが、発達障害の人の特徴です。
発達障害の人はすごくストレートなものの言い方をしますし、ある意味生々しいです。
ライオンの牙をそのまま描写してしまうような感じです。
それでも本人は「え? これ怖いのかな?」と、苦手なものにもかかわらずすごく鈍感です。
自分が怖いもの、苦手なものにもかかわらず、無防備に突っ込んでいってしまいます。
そして噛まれてからようやく「痛い」「嫌だ」と思います。
この鈍感さ、具体的でストレートなコミュニケーションのやり方が発達障害の人の特徴です。
不安障害の人と発達障害の人はコミュニケーションの相性が悪いのです。
発達障害の人はすごく具体的にストレートなものの言い方をしますし、そうすると不安障害の人はビクッとなってしまいます。「え、何? 怖い…」となってしまいますし、「なんか嫌な人だな」と思ったりします。
逆に発達障害の人は「嫌だったら早く言ってよ」となり、対立が生まれてしまいます。
不安障害でも発達障害でもない人
では不安障害でも発達障害でもない人はどうかと言うと、相手に合わせて話し方を無意識に変えています。
発達障害の人に伝わらないなと思えばストレートな言い方をしますし、具体的、ロジカルになっていきます。
不安障害の人と会話をする時は、オブラートに包んだ話し方をします。
感情をいたわるように共感的に話します。
・相手の気持ちはよくわかる?
不安障害の人も発達障害の人も、「相手の気持ちはよくわかる」と言います。
不安障害の人の場合、相手の気持ちがわかるというよりは、細かい変化にビクビクしてしまう意味での「わかる」という感じです。
結果的に茂みにライオンがいたわけではなく、ただのネズミしかいなかったかもしれませんが、ササッという動きに対してすごく敏感で「相手の気持ちがわかる」という言い方をします。
発達障害の人は相手の心の生々しさまで何度も触れたことがあります。
つまり「怒らせた」ということです。
そういう経験があるから相手のことがよくわかるのだという言い方をしますが、どちらもあまり「わかっている」とは言いません。
無意識に変えられるのが「気をつかえる人」であり、「相手の心がわかる人」です。
そのように常識的には言うかなと思います。
そういうものなのですが、あまりよく理解していません。
恋愛では
では不安障害の人と発達障害の人の相性が悪いのかというと、こと恋愛に関しては相性が良かったりします。
女の人が不安障害で男の人がASD的というパターンで、相手は不安を感じずにいつも淡々として物おじしないので頼りがいがあると不安障害の女性が思い、発達障害の人はこの人はいつもビクビクしていて何もわかっていないのかな、自分が助けてあげなければいけないのだという感じで付き合ってうまくいくこともあります。
付き合ってうまくいくこともあれば、恋愛感情というのは時間とともになくなってしまうので、結婚して何年か経つと「あれ、違ったかも?」と別れてしまうこともありますし、女性側がカサンドラ症候群になってしまうこともあります。
発達障害の人が奥さんからいろいろ言われて参ってしまい、抜毛症になってしまったり、アルコール依存などに逃げてしまうこともあります。
感情などの抽象的な世界を「なんでわかってくれないの」と言われて、具体的なものの世界、アルコール、ドラッグ、ギャンブルなど、物理的で数字で表せる世界にのめり込むことがあります。
不安障害+発達障害
不安障害と発達障害の両方があわさったものも確かにあります。
巷ではHSPという言い方をすることもありますが(HSPというのは医学用語ではありません)、発達障害の過敏さと不安障害特有のうつっぽさを併せ持つ人もいます。
このような人は「茂み」が怖いどころか、何が怖いのかよくわからないけれどとにかく怯えていて不安で、どうしたら良いかわからず混乱しています。
ですからこの2つの特徴を併せ持つとかなり苦しいです。
今回は、不安障害の人と発達障害の人のコミュニケーションの違いについて簡単に説明しました。