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ODやリスカにひきますか? 自傷行為があったときについて解説します

00:00 今日のテーマ
02:11 医者が考えること
04:38 自傷をするときに患者さんの心で起きていること
05:52 治療方針を見直す
06:30 3ヶ月は目の前のゴールを
08:29 コメディカルの方へ

今日は「OD(オーバードーズ)やリスカに引きますか?」ということを取り上げたいと思います。

自傷行為は精神科ではよくあります。びっくりすることはありますが、引くことはありません。
境界性人格障害、発達障害、依存症、子ども、女性などに多く、特徴としては言葉にするのが苦手でドラマや映画などの物語を見ない人が多いです。物語を見て自分がどう思ったかを言語化したり、登場人物と自分を重ね合わせるなどの経験が足りないということです。

治療としては、言葉としてわかりやすく伝えることが大事なので動画にしてみます。

医者が考えること

医師がどんなことを考えるかというと、まずは「安心」です。亡くならなくてよかった、大きな事故にならなくてよかったということを思います。
それから診断や治療方針の見直しを考えると思います。

一方患者さんは、医師は「保身、不安、責められる、実力不足」といった思いにばかり支配されるのではないかと想像します。

例えば、勤務医だったら事故が起きてしまって自分の身が危ういのではないか、患者さんの家族や本人、医者仲間やコメディカルから責められるのではないかと不安になる。自分の実力がないのではないか、患者さんの気持ちを取りこぼしてしまったのではないか、嫌なことを言ってしまったのではないかといった不安に襲われることがあるなどです。

このようなことを患者さんは想像することはあっても、医師が安心していたり診断・治療の見直しを考えたりしていることはなかなか想像しません。それが患者さんらしさだと思いますが。

そもそも今回のテーマはtwitterの質問箱からきたものですが、その患者さんも保身や不安を想像しているし、否定してほしいのだと思います。

医師が考える割合で言うと、だいたい安心側が7割〜8割、保身・不安側が2割〜3割くらいかと思います。不安が全くないというのも人間の心としては共感性がないというか、変な感じがします。

自傷をするときに患者さんの心で起きていること

自傷の直前は何も考えられず不安になっていて、少し切ると少し楽になったり冷静になったりします。
ですが、やってしまったことを後悔してしまいます。開き直ったり、かえって攻撃的になる瞬間(「だってお母さんが!」「だって先生が!」等)はあるのですが、それは一瞬の出来事で、また孤独や不安の気持ちに戻ってしまいます。それがグルグルしてしまいます。つまりこのサイクルは「依存」ということです。

治療方針を見直す

事件や事故は治療方針を見直す良いタイミングです。理想と今のギャップで患者さんは苦しんでいるので、時間をかけて理想というか、あるべき姿に近づいていこうということです。
自立と援助の割合は、最初は援助が多めでだんだん自立の割合を増やしていきます。

3ヶ月は目の前のゴールを

・孤独感の解消
治療方針を見直す際には上記のことやどのようになりたいのかを共有したりします。ただ、いきなりこれを全部やるかというと、事件があって3ヶ月間は目の前の治療をゴールにした方が良いと思います。孤独感に支配されているので、そういうときに理想や理論の話をされても気持ちに寄り添っていない感じがしますし、入らないものです。

これは医者の弱さや悲しみを開示しろというわけではなく、人間同士であることを確認するやりとりです。具体的にどうやるのかは言えないのですが、どうやったらこの人の孤独感が癒えるのかを個別に考えていきます。

・社会資源の見直し
一方で理性的な部分も必要なので、家族関係はどうなのか、今の仕事がきついならば傷病手当を申請して休むのかといったことも見直したりします。

・薬は1〜2週間、最小限
薬は1〜2週間分にして通院頻度を高め、また事故があったらいけないので薬の量は最小限にします。

コメディカルの方へ

僕の動画はコメディカルの方も見ているということでもう少し話すと、もし責める上司がいたら、その上司は三流以下なのであまり気にしなくて良いです。ただ、上司にそのつもりがなくても責められているように感じてしまうものです。そこは自分のマインドを客観視する意識が必要だと思います。

指導側も何か言ってやりたくなるかもしれませんが、言うのは翌日以降など時間をおいてからにしないと孤独や不安が投影されてわけがわからなくなってしまいます。理想的な二者関係を意識することが大切です。


2021.1.10

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