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なんとなく不安が続く。全般性不安障害の症状と治療 / CBTの注意シフトトレーニング

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00:00 今日のテーマ
01:28 全般性不安障害の診断と治療
03:33 鑑別(併発)
06:10 不安体質

今日は、不安で仕方がない人に向けて「全般性不安障害」について解説してみようと思います。

この動画を見るとわかること:
・症状と治療法
・似た疾患(鑑別)
・病院へ行く基準(2/3が行かない)
ただ不安だからといって通院には繋がりにくいのはよくわかります。

【結論】ベンゾジアゼピン系の薬は少なめにして、抗うつ薬と認知行動療法が基本

全般性不安障害の診断

診断

・6ヶ月以上続く不安
6ヶ月以上、非特定の漠然とした不安が続いている状態です。

・対象が限局されていない
限局されている場合は「恐怖症」になります。

治療

SSRI(抗うつ薬)を使い、それに加えてベンゾジアゼピン系の抗不安薬を頓服として使います。

認知行動療法(CBT)も有効です。認知行動療法はカウセリングの手法の1つで、その人の認知の歪みを指摘して認知を直したりや行動を変えたりする治療法です。
例えば「注意シフトトレーニング」というものがあります。不安になった時に注意を内側に向けるのではなく外側に向けなさいというものです。「ああ…」と不安になった時にその部屋にある色の数を数える、その部屋にいる人の数を数える、時計の針が動くのを集中してみる、などといったやり方があります。

鑑別

鑑別というか併発とも言いますが、全般性不安障害という診断を単独ですることは珍しく、パニック障害、恐怖症、社交不安障害(人と会うのが苦手、赤面症)などを併発していることが多いです。治療法も全般性不安障害と同じです。

パニック障害、恐怖症、社交不安障害の方が焦点がしっかりしていて目立つので、そちらだけを診断名として取り上げることもあります。社交不安障害と言いながらも全般性不安障害の特徴もあるなと思いながら診療していますが、患者さんにそこまで言うかどうかは話は別です。

その他にこれらの合併、鑑別も重要です。
・うつ病、気分変調症
・知的障害、発達障害
・人格障害

「この人は全般性不安障害だからなかなか不安が取れないんだよね」とドクターから引き継がれることがあるのですが、よく話を聞いてみると気分の波があったりして、診断をうつ病に変えて抗うつ薬をしっかり効かせたら良くなるとか、実は躁うつ病で躁の時には来ていないだけだったというパターンもあったりします。

知的障害や発達障害の問題があり、そのために仕事がうまくいかなくて常に不安。本人は社交不安だと言うけれど実はベースに発達障害があった、人格障害があったということはたくさんあります。ですから鑑別が大事です。

不安体質

全般性不安障害を僕はよく患者さんに「不安体質」と言ったりします。生まれ持ったもので不安を感じやすい人、感じにくい人がいるわけです。

僕はどちらかというと感じにくい方・・・?ちょっとわからないですね。僕は自衛隊やレスリングで常人では考えられない訓練を受けていて訳のわからない心の傷を負ったりしている上に、精神科医としてみっちりトレーニングを受けているので、もはや最初の自分の繊細さがどこに行ってしまったのかわからなくなっています。

ともかく生まれ持ったセットポイントがあり、それを抗うつ薬で治してあげるというイメージです。セットポイントがありつつも波があって躁うつの感じもあるし、生まれ持ったセットポイントは低めだけれどそこに知的障害、発達障害、人格障害が絡んできたりすることもあります。

全般性不安障害というとファジーなのでもう少し診断を見直してみようよ、というのが僕の全般性不安障害に対する考え方です。

ホワイトボードの青線の言葉に関する動画を撮っていますので、そちらも見ていただけると全般性不安障害への理解も深まるのではないかと思います。

全般性不安障害の動画リンク(マインドマップ)
https://mm.tt/1843910742?t=aCTPBCFiDx

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2021.4.5

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