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SNSを突然やめる、人間関係を急に切る。人間関係リセット癖について解説

00:00 今日のテーマ
00:53どんな人脈も資産
03:11 多くの人は資産管理が下手
11:02 自分という土台、目標が不確か
13:35 管理を丁寧にやろうとして失敗
15:51 人を傷つけてしまうことがある
16:55 誤解されてしまう、選択を迫られる
18:04 新しい出会いを避ける

今日は「人間関係リセット癖」をテーマに解説してみようと思います。
人間関係をリセットするというのは、SNSを突然やめるなど人間関係を切ってしまうことを言います。今まで付き合っていた人と連絡を絶ってしまう人、そのような癖がある人はなぜかということを解説していきます。

どんな人脈も資産

僕の先輩ドクターにこんな方がいました。臨床の腕は正直あまり良くないのですが、とにかく顔が広い。どこの病院にどのような専門の先生がいるとか、あそこの市役所の担当者は面倒見が良いから生活保護が取りやすいよとか、友達ではないのですが緩やかに知っている人がとても多いのです。

そのような人は、困ったときに相談する相手を知っていますのですごく頼りになります。「こういう時はどうすれば良いですか?」と、その先生を挟んで別の人に相談しに行くことができるのです。結果的に別の人に相談するわけですが、やはりその先生がキーなのです。そのような人が出世していくことが多く、出世は必ずしも個人の業績だけで決まるものではありません。

人脈は資産なのでリセットしてはダメなのです。緩やかで良いし、忘れていても良いのです。ですが、自分から減らしてはいけません。

多くの人は資産管理が下手

にもかかわらず、多くの人は資産管理が下手です。僕もそうですが。
人間関係という資産管理が下手なのを、防衛を張るように「私は人間関係リセット癖があるんだ」とあらかじめ自分の評価を下げることで傷つくことを避けることがあります。また、資産ということを意識していない人もいます。

・自衛隊にいた頃
僕は自衛隊にいたので数年おきに転勤がありました。そうすると強制的に人間関係をリセットされるような部分があります。やっと仕事に慣れてこれから力をつけていこう、というところで転勤になってリセットされる感じもありました。

転勤によって色々なことを知ることができるから力がつく、という発想もあると思います。僕が研修医として心臓外科を回っていた時に、ある先生が「1箇所の病院で働き続けると腕が落ちるからクズになる。少なくとも5、6年ごとに転勤するとかキャリアを組み直した方が良い」と言っておられました。

もちろんそういう部分もあるとは思いますが、僕はやはり同じところでしっかりと診療し続けていくことが成長なのではないかと思います。少なくとも精神科の場合はそうではないかと思います。比較的早い段階で開業したのも同じ患者さんを長く診たかったからです。

ただ、本当に循環がないと良くないのかなと思いましたので、人の入れ替わりのある早稲田という土地で開業しました。長く通ってくれる患者さんがいる一方で、新しい患者さんもたくさん来るのでちょうど良い刺激なのかなと思います。今長く診ている患者さんは防衛医大の頃からの患者さんなのでもう5、6年一緒にいますが、今後も一緒に人生を歩んでいける患者さんです。

長く診ていると最初の診断と変わってくることもありますし、統合失調症やうつ病、躁うつ病を発症してしまう患者さんもいます。それは最初の診断が違ったということではなく、統計的に10代、20代の人口の1〜2%は統合失調症や躁うつ病を発症するので、100人診ていたら1人は発症します。もう少しそのパーセントは高いと思います(3~5%)。診断の途中で発症する人も多く、それは治療を長く同じ場所でやっているからわかったことです。

前置き長いですね…

・子どもの頃
僕は転勤族の家庭で育ち、2〜3年おきに転校していましたがやはり友達ができません。お前のキャラだろうという言い方をされるかもしれませんが、本当に友達づくりは難しいなと思いました。転校生は結構目立ちますし、僕は変わっているのでぐちゃぐちゃしました。

黒歴史の話をします。僕は小学校6年生の時に自己紹介で自分のことを「ウルトラマンだ」と言ったらしいのです。「ウルトラマンなんだよね、おれ」というギャグから入ったようなのですが、今考えるとあり得ません。ウケる可能性もあればスベる可能性もあるわけで、そこがわかっていませんでした。自己紹介でホームランを狙いに行ってはいけません。それで友達は最初にガッとできたのですが、まあいろいろありました。友達を作る代わりに敵を作ったような感じです。でも涙ぐましい努力をしていたなと思います。

・自分の心を利用しながら相手のことを理解していく
患者さんから人付き合いが苦手だとかグループ分けに入れてもらえないとか、いろいろな悩みを聞く中で、自分のことを結構考えながら相手の立場を想像したりします。

精神科医の仕事は「自分の心を利用しながら相手のことを理解していく」という作業です。違うという人もいると思いますが、僕はどちらかというとそういう立場の人間です。もちろん、その上で逆転移が起きないようにします。でも本当に色々なことを考えます。

自分という土台・目標が不確か

どうやって人間関係の資産管理をするかというと、結局「自分って何?」ということになります。
自分という土台や目標を確立していないと、いろいろなことに惑わされて訳がわからなくなります。しっかりしていれば、最悪気に入られなかったとしても「仕方がない」と思うことができます。全員から愛されることも、全員から嫌われることもないのですから。

ですが、自分というものがなければ、自分で自分のことを嫌ってしまったら、本当に救いがなくなってしまいます。まず一番は自分で、自分が自分のことを好きであれば、あとはどうにでもなります。

自分という土台や目標が不確かだと:
・何がしたいかわからない
・嫉妬する・される、落ち込む
・利用される、バカにされる
といったことが起こります。

自分があれば利用されても「これは税金みたいなものだ」と割り切れるし、馬鹿にされても「あいつの方が問題だ」と思えます。僕もずっと「またバカにされたな」「すごい誤解されたな」「意地悪な人を言われたな」と思っていましたが、本当に僕のことを知ってくれている人は「いや、あいつが悪いんだよ」と言ってくれますし、自分があれば大丈夫です。逆に自分がないといつまでたっても苦しいです。

管理を丁寧にやろうとして失敗

人間関係リセット癖で言うと、多くの人は管理を丁寧にやろうとしすぎて失敗していることがあると思います。完璧主義だったり、他人のことが気になって忘れられないなど。

株などの資産管理も完璧にやろうと思ってもできないですし、1回買ったら忘れろと言います。それと同じで、あの人に好かれているかな、嫌われているかなとか花びらをむしっても疲れます。だからやらないようにします。

管理を丁寧にやろうとすると失敗して嫌になってしまいます。ですから、自分を一定に保って、自分ができることはやる、他人に対してはどんな人にも親切にする、そのようなスタンスを決めたらあとはいちいち悩まないことが大事です。

患者さんでも1回遅刻した、受診をすっぽかしたことで通院できなくなる人もいます。でも気にしなくて良いのです。全然通院しなくなって近所の病院で薬をもらったりしていて、また忘れた頃にしれっとやってきて「最近調子が悪い」と30分くらいガーガー文句を言って帰る人もいます。そういうものです。資産管理を丁寧にやりすぎないことが大事です。

人を傷つけてしまうことがある

もちろん、資産を減らしてしまうこともあります。つまり、人間というのは人を傷つけてしまうことが絶対にあります。軽はずみで何かを言ったり、相手の立場や大切にしているものを忘れてしまい傷つけてしまう。それで謝っても許してもらえないこともあります。

人は、相手が本当に一生懸命やっていることや本当に大事にしていることを忘れてしまうことがあります。自分が大事にしているものとは違うので、そんなつもりはなくても相手の大事にしていることに土足で入ってしまうことがあるのです。人を傷つけてしまうのはどうしようもなく、できるだけ減らす方向に行きたいなと思いつつでもやってしまいます。仕方ないのです。

誤解されてしまう、選択を迫られる

選択を迫られるというのは、二人の女性から「どちらにするの!」と迫られる、ということではありません(恥ずかしい…これは台本です)。

そうではなく、会社でもどちら派なのか、薬理グループなのか病理グループなのかなど、どれを選ぶかで人脈が減るパターンもありますが、これは事故みたいなものなので気にしても仕方がありません。人生にはそういうこともあります。

新しい出会いを避ける

資産管理と一緒なので、新しい出会いも常に入れていかなければいけません。

生産性を持ち込めない

人間関係において生産性を持ち込めないと人間関係は切れてしまいます。共通の趣味、共通の仕事、共通のプロジェクトなどがないと結局疎遠になってしまいます。

ただ、これはリセットをしているのではなく、結果的にリセットされているのです。相手からか空気なのかわかりませんが、自分から積極的に切っているのではなく切られています。それを「切っている」と防衛するために言っている感じかと思います。

以上、人間関係リセット癖について語ってみました。

自分というものを作る、管理を丁寧にやろうとして失敗するのでスタンスを決めて考えすぎない、できるだけ普段から親切であるように心がけつつ仕方がないこともあると知る、新しい出会いや生産性を人間関係に持ち込む意識が大事、ということでした。

今回は人間関係リセット癖と言いつつ僕の人間観について語ったような気がします。

僕もよく誤解されますが、スタッフや仲間にも恵まれていますし、未来を見据えて本当に正しい医療情報を伝えよう、YouTubeも含めた治療体験を提供しようと思っています。


2021.4.17

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