今日は「なぜ先延ばしをしてしまうのか?」を皆さんと一緒に考えていけたらと思います。
「ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか」というピアーズ・スティールさんの本を元に、先延ばしをしてしまうことの要素分解をして、それを説明するとともに対策を考えます。最後に、先延ばししやすいものもご紹介したいと思います。
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物事を開始するには?
物事を開始する要素を著者はホワイトボードのように分けました。僕の創作も少し加えています。
・報酬を手に入れる可能性
可能性が高ければ人はやります。やってもうまくいくかどうかわからないものに対しては始める気が起きません。例えば「もう宿題終わらないや」と思うとやる気はしませんが、「間に合うかも」と思えばやり始めます。
・報酬そのものの価値
宿題をやっても何の反応もなければやる気はしません。ですが、宿題をやればスーパーファミコンを買ってもらえるとなったらやる気は上がります。
つまり、報酬を手に入れる可能性が高く、その価値が高いほどやる気が出てきます。
・阻害する要素:必要な時間
時間が掛かれば掛かるほどやる気はしなくなります。宿題をやれと言われても、ものすごく時間が掛かりそうだったり、締切がすごく先だとなかなかやる気はしません。夏休みの最初にやる気がしないのはそういうことです。
・阻害する要素:その人の衝動性
これはADHD的なものです。誘惑に負けやすい人ほど開始しにくいです。
・阻害する要素:計画性(数的感性)
計画性がない人ほど開始しにくいです。この辺は腹時計のようなものがあり、必要な時間を計算できる人の方がやりやすいです。
・阻害する要素:疲れ
疲れている時はやる気はしないものです。ですから疲れている時は物事を開始しにくいです。
その他の要素
・習慣化
習慣化されていると物事を開始しやすいです。
・周囲からの圧
周りがやっているなど。夏休みの宿題も皆んながやるからやりますが、クラスの半分くらいが終わらないなと思えば、まあいいかとなります。
・阻害する要素:どうせ失敗すると思っている
・阻害する要素:退屈だと感じやすい
・阻害する要素:誘惑に負けやすい
先延ばしを防ぐには
・報酬を手に入れる可能性を高める
先延ばしを防ぐには、まずは報酬を手に入れる可能性を高めるのが良いです。頑張ればやれそうだという目標設定に変えてあげます。
・報酬そのものに価値を足す
「これをやったらプリンを食べて良い」など自分ルールを作ります。
・必要な時間
宿題だったら細かく分けて、小さなゴールをいくつも作ることで必要な時間数を減らします。
・衝動性
衝動性が高いならば薬物治療が良いかと思います。
・計画性
計画性がないならば、計画ができる人と一緒に計画を作ります。
・疲れ
疲れている時は夜にやらずに寝てしまい、朝やるのも大事です。疲れている時に開始はしないはダラダラとスマホをいじるは、あげくに翌日に疲れが残っているとなったら最悪ですので、疲れていると自覚があるならば休んでしまうのも1つです。
・習慣化
習慣化も大事です。やると決めたらやる。
習慣化しやすいようにハードルを下げます。「明日勉強する」と決めたら机の上に準備しておきます。
・周囲からの圧
「自分はやる!」と周りに宣言する、一緒にやる仲間を作る。
・どうせ失敗する→楽観的になることが必要。
・退屈を感じやすい→価値をもう一度見直す。自分の人生は何のためにあるのか、この目標を達成したら夢にどれだけ近づけるのかをもう一度考える。
・誘惑に負けやすい→誘惑が目に入らないようにする。スマホを遠くに置いておく。お酒が出てくる動画は見ない、など。
どうして先延ばしをしてしまうのかを漠然と考えていると対策を立てにくいのですが、一度書き出して要素分解をして、1つ1つに対して検討していくと頭の中がスッキリしてやりやすくなります。
先延ばしいやすいものランキング
先延ばししやすいものランキングが載っていたのでご紹介します。
下に行くほどすぐにやりやすいことです。
1位 健康(ダイエット、禁酒)
2位 転職
3位 教育
4位 ボランティア
5位 恋愛
6位 お金
7位 自分
8位 友達
9位 家族
10位 趣味
11位 精神分野、宗教・哲学、人生の意味
12位 子育て
精神分野に関することはすぐ取り掛かってしまうのですね。
「人生の意味ってなんだろう?」というのはついつい考えがちのようです。本来ならば人生の意味を考える前に転職したり勉強した方が解決まで早いことはたくさんあるのですが、ついつい足を踏み入れやすいとのことです。
確かに、メンタル系のコンテンツは伸びますからそうなのかなと思います。
今回は「どうして先延ばしをしてしまうのか?」をテーマに、要素分解をして対策を考えてみました。
前向きになる考え方
2021.5.25