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信頼ができる人、できない人の見分け方

04:11 信頼できる人(リーダー)
06:18 信頼できない人
11:13 弱っている時は都合の良いリーダーや救世主を求めがち

今日は「信頼できる人、できない人」をテーマにお話しします。

外来で「この人は信頼しても良いのですか?」「この人を信頼した私がバカでした」という話が出たり、「どういう人を信頼すれば良いのですか?」「こういう人は信頼してはいけないとかありますか?」など聞かれたりします。

その場その場で患者さんに応じて「あなたはこういうところが弱いから、こういうことをされたらたぶん騙されるよ」と言います。だいたい聞き流されます。

信頼できる人とできない人を見分けられない人は、「自分から騙されに行く人」が多いです。
周りの人がその人を信頼して良いと言ったかどうか聞いてみると、「そうですね、家族も友達もみんな止めるんです」と言います。ですからそもそも僕に聞くまでもないのです。

絶対にその人を信頼してはいけないし、恋人だったら別れた方が良いのです。周りの人もそう言っているのですから。でもなかなか本人はそのようにしません。

今回改めて信頼できる人・信頼できない人を語ることで、客観的に考えてもらえたらと思います。

動画を撮るにあたって参考にした本はこちらです。
『リーダーになる』(ウォレン・ベニス著 海と月社 2008)
『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』(ふろむだ著 ダイヤモンド社 2018)
『説得の心理技術』(デイブ・ラクハニ著 ダイレクト出版 2013)

若いビジネス系のYouTuberは『説得の心理技術』など洗脳系の本を読んでいて、動画の中でいろいろなテクニックを使っています(騙す意図ではないにしても)。
これがテレビやYouTubeの中ならば良いのですが、このような人が身近にいた場合騙されてしまいますから気をつけた方が良いです。

信頼できる人(リーダー)

ウォレン・ベニス氏の「リーダーになる」によると、信頼できる良いリーダーはこちらです。

1.指針やビジョンを持っているリーダー
生きることに芯が通っている

2.情熱
打ち込んでいるものがある

3.誠実さ
・自分を知る
・率直、成熟

4.すでに周囲から信頼されている
ゼロ1から見つけるのは大変なので、ある程度周囲から信頼されている人を選ぶ。

5.好奇心と勇気

僕自身、この5項目を考えながら信頼される人間であろうと努力しています。

僕のYouTubeで言うならば、
1.指針:毎日やる、病気の説明など治療に関係あることをしっかりする
2.情熱:精神医学に対する情熱
3.誠実さ:自分より優秀なドクターを見てきたので、そのような意味で自分を知っていると思います。
4.信頼:そこそこ信頼されていると思います
5.好奇心と勇気:好奇心はあると思います。YouTubeをやっているのも怖ものしらずです。

信頼できない人

1.困っている時に近づいてくる人
困っている人を助けるために近づいてくる人はいるのですが、本当に信頼できない人はもっと近づいてきます。すごく近づきます。下心がないと近づかないところまで入ってきます。

友達であっても入ってくる時は、何かしらの問題が起きる前兆になります。
助けてあげたいという思いがあっても自分ができることは決まっています。ですが、できることできないことがわからずに近づいてくるので、後々トラブルになったりします。

2.都合の良い答えを言ってくれる人
「困っている時に傷口に塩を塗るようなことを言わないでよ」ということがありますが、信頼できる人は傷口をある部分広げてくるようなことを言ってきます。
逆に傷口を広げてこないようなタイプの人は信頼してはいけません。

・「損しますよ」、早口
「損しますよ」という言葉や早口だったりすると人は信頼しやすくなります。
損をすると言われると早く決めなきゃと焦ったり、早口でまくしたてられると自分の思考ができなくなってきてYesと言いやすくなってしまいます。これをテクニックとしてやっている人には気をつけた方が良いです。

・悪い人ほど信用したくなる
また、悪い人ほど信用したくなるというのが人間にはあるようです。
悪い人だから裏の道を知っていていろいろなことができるのではないか、などと逆パターンのように信頼してしまうことがあります。
自分は可愛いから、優秀だからと理屈を付けて、自分だけは騙さない、自分だけは助けてくれるのではないか、というフィクションを作りがちです。

3.ハロー効果
1つの能力が突出していると他の能力も高く見えるのを「ハロー効果」と言います。
営業マンとして優秀な人が、税金や科学など他のことにも詳しいと思われたりすることがありますが、人間はだいたい同じくらいの能力を分散させているわけなので、1点特化型の場合は他の能力はほぼ低いです。他のことを鍛える暇がなかったりします。

全部できる人は時々いますが、基本的には皆同じ能力です。

4.単純接触回数
何度も会っているとその人を信頼しやすくなってしまうので注意が必要です。

5.身内バイアス
身近な人や同じような価値観を持っている人を信頼しやすくなります。
同じような意見の人たちで集まってトラブルが多くなることもあります。

弱っている時は都合の良いリーダーや救世主を求めがち

信頼できない人は、普段の冷静な時ならばわかります。ですが、弱っている時は誰かに助けてもらいたいので自分に都合の良いリーダー、救世主を求めがちです。そうすると自分から騙されに行きやすくなるので、高額なサプリを買ってしまったりします。

相手にそのようなつもりがなくてもこちらから騙されに行って、相手に「信じていたのに」と言ってトラブルになることもあります。相手も困ってしまいます。 

基本的には、調子が悪い時は信頼できる人を探すのは難しいです。

今回は、信頼できる人・信頼できない人を対比させながら特徴を述べました。


2021.7.19

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