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ホームレスと精神疾患

00:50 ホームレスの人の背景
03:57 生活保護を取れない?

今日は「ホームレスと精神疾患」というテーマでお話しします。

【参考書籍】
松田亮三 小泉昭夫 監訳「社会的弱者への診療と支援 格差社会アメリカでの臨床実践指針」(金芳堂 2020)
こちらの本は以前、総合臨床の先生におすすめしていただていたものです。

ホームレスの人の背景

・精神疾患、アルコール、薬物
ホームレスの人の60%近くが精神疾患を抱えた経験があり、40%近くが現在進行形です。
また、60%近くの人がアルコール依存や薬物依存の問題をかつて抱えていたことがあり、今でも40%近くの人にアルコールの問題があり、25%の人に薬物の問題があると言われています。

こちらはアメリカのデータですが、日本でも大きく外れてはいないと思います。

・IQ
34%の人がIQ70未満ということです。(2009 森川Dr.)

このような問題がベースにあるので、路上にいる人たちが必ずしも自分の意志でいるというわけではありません。これだけ多いということは、どちらかというと医療、福祉、公衆衛生の問題です。
個人の問題だと考える人が多いように思いますが、実際はこのようなことです。
https://www.min-iren.gr.jp/?p=14969

・なかなか仕事に就けない
また、精神疾患だけでなく、虐待や少年院を出た後に仕事がなかったといったケースもありますし、刑務所から出所してそのままホームレスになったという人もかなりいます。
仕事をするにしても日雇いの仕事しかなくて家を借りられないなど、社会構造の問題もあると思います。
病気やIQの問題があると、なかなか仕事に就けなかったり単発の仕事しかないということが結構あります。

・認知症の問題
他に認知症の問題もあります。
現在、日本人の年齢の中央値は47~48くらいです。ホームレスの人にも高齢化が進んでいるので、認知症の人もかなりの割合でいるのではないかと言われていますし、実際にいるようです。
どうやってその人たちと繋がり、福祉のサポートを提供していくのかは問題となっています。

生活保護を取れない?

生活保護を取れば良いのではと思われるかもしれませんが、これがなかなか取れません。
日本は他の国に比べると取りにくいと言われています。

その理由としては、
・就労指導される(とにかく働けと門前払いされる)
・どうして生活保護が必要なのか説明できない(疾患、IQの問題)
・扶養の義務の通知(親族に届く通知によって、虐待から逃げてきたのに居場所がばれてしまうのでは…)
・最初の共同生活、施設、グループホーム(生活保護を受けて共同生活に移行しても、共同生活に馴染めず抜け出してしまう)
といったことがあります。

どうすれば良いかというと、生活保護をどうやって取るのか知らない人が多いので、まずは「生活福祉課に行く」ということを知ってもらう必要があります。
これは外来の患者さんも同じです。逼迫していて受診料さえギリギリだという人もいます。そういう人にはまずは生活福祉課に行ってみるよう提案します。

もしそこで自分でうまく説明できずはねられてしまうのであれば、
・保健所の助けを借りる
・保健師の助けを借りる
・PSW(精神保健福祉士)のいる病院に行く
・知人の助けを受ける
などの手段を考えます。
生活福祉課の人も鬼ではないので、病院でそのように言われたなどきちんと説明がつけば対応してくれます。

僕らは薄氷の上に立っているというか、歯車が1つ違えば病気だったかもしれないですし、生活がうまく回らなかったかもしれません。そのことを知ってもらうためにこの動画を撮りました。


2021.8.17

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