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仕事を休めない、やめられない人の特徴

01:01「もったいない」「申し訳ない」という言い訳をしてしまう
03:16 相談していない、他業種を知らない
04:29 自分に厳しい、親が厳しい? 他人に厳しい

今日は「仕事を休めない、辞められない人の特徴」を解説します。

この動画が、今仕事や学校がきつい、休みたい。でも休んで良いのか、もう少し頑張った方が良いのかと悩んでいる方に、自分を客観的に見てもらうきっかけになればと思います。その上で、休むべきなのか、もう少し頑張るべきなのかを考えていただければと思います。 

今回は、仕事を休めない、辞められない人の特徴3点を挙げます。
外来でよく話題になる内容のベスト3です。

「うつ」が悪化していて、「もったいない」「申し訳ない」という言い訳をしてしまう

このような人は病気による妄想のせいで言っているか、落ち込んで視野が狭くなってしまった結果、いろいろな可能性や選択肢を想像できなくなってしまい、ゴルフのバンカーのようなところにはまってしまうことがあります。

この場合は「知識」が必要です。
社会保険に加入していれば「傷病手当金」があり、給料の2/3が補填されるのでお金の心配はしなくても大丈夫です。
今後のキャリアプランも吟味する必要があります。診察室ではこのようなことも取り上げ、一緒に考えます。

また、患者さんは「申し訳ない」と言いますが、良い意味で他人はあなたに無関心です。
あなたが病気で休むことや仕事について文句を言う人はいますが、多くの人は文句を言いつつも「そんなものかな」とあまり関心がありません。ですからあまり気にする必要はありません。

とにかく自分にとって何が大事なのかを考えることが大事です。
病気が悪化した時は考えにくいのですが、改めて考え直すことが重要です。

相談していない、他業種を知らない

親、兄弟、友達など、人にまったく相談しない人が多いです。
相談しないので、他の業界、他の会社の給与体系、残業、有給休暇の取得率、育休、女性の管理職への出世率などを知らない人が多いです。

このようなことを知ると、「うちの会社はブラック企業なんだ」とか、「うちの会社は保守的で風通しが悪いんだ」などとわかってきます。そうすると、自分の今の悩みが自分が悪いのではなく会社の問題だとわかったりします。

これが誰にも相談していないとわかりません。
周りの人は悪い人ばかりではないので、相談をしていろいろな角度から物事を見ることが重要です。

自分に厳しい、親が厳しい? 他人に厳しい

仕事を休めない人は自分に厳しい人が多いです。
これは親の育て方が厳しかったこともあります。

また、自分に厳しい人は他人にも厳しいことが多いので、相手にも要求するし、相手からも要求されているような錯覚を感じています。

ですが、世の中はそんなに厳しいものではありません。
結構適当にやっています。

「益田先生はそう言うかもしれないけど、そんなことありません」と言われますが、「よく周りを見てください。みんな夏休みを取っていませんか? 遊びに行っているでしょ?」と聞くと「そう言えばそうかもしれない」と言ったりします。
患者さんが考えている世界は厳しすぎることがあります。

厳しすぎる原因にはこのようなものがあります。

・ルールや規則への妄信
ルールや規則の裏側を見ることはせずに、「ルールは守らなければいけない」「規則は守らなければいけない」となってしまいます。ルールを作った側の意見を考えたことがない人が多いです。

・負けず嫌い、完璧主義、白黒思考
負けず嫌いと言うと「いやいや私なんて」と言うかもしれませんが、負けず嫌いの人は多いです。
外来の場面で「あなたはこんなに頑張ってきたんだから休んだ方が良いですよ」と言えば言うほど説得されているように思うようで、「いいえ、私は休みません!」とここで戦ってしまうことがあります。

本人は気づいていないかもしれないけれど、負けず嫌いの人が多く、しなやかな思考が苦手です。

・幸福の「質」を重視しすぎる
このような人も結構います。「満足した豚よりも、不満足な人間が良い」「満足した人間よりも、不満足なソクラテスが良い」というのを地でやってしまうような人です。

仕事のやりがいがなくても楽しくやれば良いし、ストイックな筋トレや食事制限をしなくても良いし、多少太っても良いし、運動なんかしなくても良いし、ジャンクフードを食べたって良いわけです。

世の中の人は大抵そちらです。楽をして、美味しいものを食べて、「本当はこうした方が良いんだけど、なかなかできないよね」と言っている世界です。

でも、幸福の質を重視しすぎる人は、そのようなことをしていると自分を責めてしまいます。
「ああ、またマクドナルドを食べちゃった…」と。
良いんじゃないのと言いますが、そこの質を重視してしまうところがあります。

「私はくだらないYouTubeを見てしまったんです。本当は益田先生のYouTubeみたいに真面目なものを見るか、小説を読んだり映画を観るべきなんですけど」などと言いますが、そんなに頑張らなくても、と思います。(そして、僕のYouTubeを見ていないんだな、とわかります)

・趣味がない、楽しみを知らない
釣りだったりキャンプだったり、人生には楽しみがいっぱいあります。娯楽はたくさんあります。
ですが、そのようなことをあまり知りませんし、趣味があると仕事ができない、厳しくいられないと遠ざけている人もいます。
そういう人は考え方が固くなってしまい、いざ調子が悪くなると仕事を休めなかったり、辞められなかったりします。

以上の3点を知っていただいて、「自分はこういう特徴があるから、普通の人は休むだろうけど自分は休めないのかな」という気づきになればと思います。
「他の人だったら休むところなのでは?」という視点がとても大事です。
休んで良いわけですから、きちんと主治医と相談してください。


2021.9.3

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