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発達障害の(二次性)うつの特徴

00:43 発達障害とは
05:47 二次性のうつ
08:20 治療

今日は「発達障害の二次性のうつの特徴」についてお話しします。

「二次性」というのはどういうことかと言うと、もともと発達障害の人がストレスやトラブルに遭って疲れてうつ状態になってしまうことを言います。

その場合どのような特徴があり、どのような治療をすれば良いのかということをお話しします。

発達障害とは

まず、発達障害とは何かを簡単におさらいしましょう。

発達障害は能力の凹凸と言われたりします。

・ASD(自閉スペクトラム症)
・ADHD(注意欠如・多動症)
・LD(学習障害)

これらの3つは独立した病気のように考えられていますが、合併しているケースがほとんどです。
ASDとADHDの両方の特徴を持つ人が多いので、凹凸として1つにまとめています。

発達障害の人は、その分特別な才能があるのではないかと考えられがちです。
もちろんそのような人もいます。
自閉スペクトラム症の特徴として感覚過敏があり、人よりも音や匂いなどの感覚に敏感です。その敏感さにASDの人の一点型の興味の持ち方が加わると、ピアノを上手に弾けるなど、特別な他の人には考えられない能力、普通の人ではできないことができたりすることもごく稀にあります。

ですが、残念ながら多くの人には特別な才能はあまりありません。
この辺りを誤解されて苦しんでいる人がほとんどです。

簡単に言えば、発達障害の人は見た目では分かりません。
ですから「できそうで、できない」のです。

「頑張ればできるよ」「ちょっとやったら大丈夫だよ」と言われるのですが、なかなかできません。
そのため仲間外れにあってしまったり、「自分は甘えているのではないか」とつい自分を責めて、どんどん自尊心、自己肯定感が低下していくということが起きやすいです。

また、できることとできないことがあるのでトラブルも多いです。

普通の人よりも疲れやすいということもあります。
それは、例えば感覚過敏がありうるさいところだと疲れやすい、マルチタスクが苦手なので疲れやすい、ADHD的なところがあり落ち着きがなく集中するのが難しいので、同じような作業をしていても他の人より疲れやすい。

発達障害の人は誤解されやすいということもあります。
できそうでできないので、他の人からはサボっているように見えます。
ヘラヘラしているように見られることもあります。

落ち着きがないので逆に前向きなのかと思われていじられるけれど、実は全然性格は違うというパターンもあります。
自分の気持ちを喋るのが苦手な人も多いです。そのためついつい誤解されてしまいます。

発達障害の人は、親に発達障害があることがあり、それが虐待につながることも珍しくありません。
ネグレクト、手が出るということもあったりします。

また虐待ではなくとも、しっかりさせなければと過度に甘やかしてしまったり、過度に教育熱心になり「こいつはダメなやつだから無理やり教え込まなければダメなんだ」と教育的な虐待になるケースもあります。

性的な被害も、男の子女の子どちらにもあります。
女の子だけでなく男の子も痴漢に遭いやすかったりします。
仲間外れになってしまっているので、一人でいるところを襲われてしまうということも結構あります。
特に女の子の場合、守ってくれる人がおらず、自己肯定感も低いので、つい悪い大人の誘いに乗ってしまい性的な被害に遭うことがあります。

ずっと悩み続けているので、ゲームをしている時、買い物をしている時、違法薬物、ギャンブル、アルコールを摂取している時だけ落ち着くというパターンも多くあります。
そのため、ついつい依存症の方に流れてしまう人も多くいます。

以上が、ざっくりとした発達障害の人の特徴です。

二次性のうつ

このような発達障害の人がストレスを感じることで、うつ状態になってしまう。これを「二次性のうつ」と言ったりしますし、ストレスでうつになってしまうことを適応障害と言うので、「適応障害」と診断されて発達障害が見逃されてしまうこともあります。

また、ストレスを感じている結果パニック発作が起きることもあります。過呼吸、手の震えなどが起き、発達障害が見逃されてしまうこともあります。

うつ病の症状として、普通のうつ病の症状、不眠、食事がとれない、気力・意欲の低下、集中力の低下、不安で落ち着かない、思考制止(頭がまわらない)などを取ることもあります。

また、非定型うつの症状を取ることも多かったりします。
過度に食べてしまう、過度に寝てしまう、鉛のように体が重い、自分の好きなことだけできてしまうといったことです。

このように、発達障害のうつの症状は結構多彩だったりします。
そのため逆に見逃されてしまいがちなのも、発達障害のうつの特徴です。

発達障害の二次性のうつが、そこからさらに悪化して「うつ病」「双極性感情障害」「統合失調症」に診断が変わることも珍しくありません。

どちらも脳の問題なので、脳の遺伝的な脆弱性があり、普通の人よりもうつ病などを発症しやすいという説もあります。
普通の人がうつ病を発症するよりも、発達障害の人が発症・発展するという説もあるのです。
これは遺伝子解析ではわかっていませんし、統計を取っているところです。

治療

発達障害の二次性のうつであれば、まず先にうつを治すのではなく発達障害へのアプローチを行います。

発達障害が「木の根っこ」だとしたらうつ状態は「枝葉」です。
枝葉を刈ってもまた伸びてきますから、まずは発達障害の治療をすることが大事です。
発達障害を治すことでうつが良くなってきます。

・なぜ薬物治療が必要か?
発達障害の人やグレーゾーンの人になぜ薬物治療が必要かというと、放置しておくと二次的な問題としてうつ病やパニック障害に発展しやすいためです。
ですから、発達障害のグレーゾーンで悩んでいる人にもやはり薬物治療が必要ではないかということです。

・なぜカウンセリングよりSST(Social Skills Training)か?
内的なものの葛藤を話すことがそもそも苦手だったりしますし、発達障害の人はスキルが足りません。
人間関係をうまく構築するスキル、仕事のスキルが足りないので、まず内的な不安の解決よりも技能を身につければ解決することも多いので、カウンセリングよりもSSTが重要と言われます。

認知行動療法よりも具体的な仕事のスキルを身につける方が重要と言われているのは、ここに根拠があります。

・なぜ周囲の理解が必要か?
発達障害に関しては本人の力では治せないことも多くあります。
生まれ持った特性だったりするので、周囲の人が理解して援助することでストレスが少しでも減れば、うつなどに発展することも減ります。ですから周囲の理解が必要です。

今日は「発達障害の二次性のうつ」について解説しました。
まずは発達障害の治療をすることが大事です。
ケースによってはこの限りではありませんが、原則としては発達障害の問題をケアしていくことが重要だと思います。


2022.1.1

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