本日は「アルコール・ドラッグ・ギャンブル・借金、共依存・不倫に注意」というテーマでお話しします。
特に共依存・不倫に注意してくださいという話です。
大人は若者に対して「これらが危険だから注意しなさいよ」ということを注意喚起しましょうという動画です。
コンテンツ
社会的弱者(若者)が注意すべきもの
アルコール・ドラッグ、ギャンブル・借金、恋愛の共依存・不倫関係は、社会的弱者、特に若者や貧困層が注意すべきものです。これらの誘惑に負けやすいです。
どうしてかというと、これらの持っているカルチャーが、自分の弱さやダメさを認めてくれるからです。
これらは、自分を弱者たらしめるもの、やってはいけない、ダメだ、という常識の逆を張るものです。
逆張りのものなのですごく安心できます。
アルコールを使うことやギャンブルを通じて、同年代の仲間意識が強まります。
不倫や共依存もそうです。孤独を解消してくれます。
悪い仲間を作ることで安心できたりするのですが、やはり良いものではありません。
一時的にそこに浸るのであれば良いのですが、そこにドップリ浸かると身を滅ぼしてしまいます。
理屈の上だけではなく、脳内麻薬も結構出ます。
お酒を飲むと気持ちが良くなります。ドラッグもギャンブルもそうです。
悪い恋愛もキチッと脳内麻薬が出てとても気持ちが良かったりします。
ケンカの後に仲直りするとアップダウンが激しいのでより依存してしまうし、多幸感を得やすいのですが、そういうものに振り回されてうつになったり精神科を受診する人はたくさんいます。
脳内麻薬が関係するので冷静さを失います。
冷静さを失うので過酷な現実と向き合えるとも言えます。
冷静なまま若者が現実を見たときに、絶望してしまいます。
今20歳で80歳まで生きなくてはいけなくて、あと60年ある。60年分の先輩が上にいて、上も詰まっています。
すごく閉塞感があって、こんな社会でやっていけるのか、と思ったりします。
彼らは60年分のキャリアがあって知恵が働くので、若者をやっつけるのは簡単です。
そういう中ですごく過酷な感じがあります。
「先生も舐達麻(なめだるま)のラップを聴くんだ」というコメントをもらったのですが、舐達麻にも「狂わなきゃやっていけない」という歌詞があります。
そうだろうな、と思います。
貧困の問題や虐待の問題が絡んでくると尚更そうなんだろうなと思います。
でもやはりダメです。
身を滅ぼします。アルコール・ドラッグとかそういうものは。
女性なら不倫です。
一回り上の先輩で、頼りになるなと思ったら既婚者で、でも助けてくれるから安心して好意を抱いてしまい、そこを見透かされていけない関係を強いられてしまう。
でも嫌われたくないからズルズルと不倫関係になってしまうし、そこを楽しんでしまう。でも嫌だなと思って心を壊してしまう。
共依存関係です。
弱さを認めてくれて、相手の弱さも認めて、それがうまく回る時もあれば、弱さと弱さを認め合うグルグル関係になる恋愛もあったりします。
これらは若者がよく嵌るものです。
酒、女、ギャンブルと言います、男だと。
飲む、打つ、買うは古今東西みんな嵌りやすいです。
男性だけではなく女性もそうです。
過酷な現実から目を逸らすために、友だちと仲良くするためにこういうものに嵌っていくということもあります。
大人としての対応は?
大人としてどういう対応をすべきか。
母親的な役割、母性を意識するのであれば、若者の弱さに気付いてあげる、支持してあげるということなのかなと思います。
思春期から、子どもたち若者は、上の世代、親たちに対して反発するし攻撃的になります。
自分の全力を持って殴ってくるというか心理的に殴ってきたりするのですが、やはりどこか甘えたいのです。
甘えたいんだろうなと思いながら聞く。
一通り興奮が収まったらシクシクと泣き始めるので、ヨシヨシとなだめてあげる必要があります。
父性としては、ダメなものはダメとちゃんと言うことです。
お前も辛いのはわかるけどダメなものはダメだぞ、と嫌われても良いから言うしかありません。
言えば頭の中に残ります。
そういうことを言わないとダメです。
ただ、さじ加減が大事です。
ダメなものはダメ、だけで押してしまうと、弱さを認めてくれないと感じて悪い仲間の世界に入ってしまう、全然考えてくれないじゃないかとなってしまいます。
かと言って、弱さを共有するだけだと大人ではなく友だちになってしまう、仲間になってしまうだけなので、過酷な現実に向き合うことを忘れてしまいます。
とてもさじ加減は難しいです。
タイミングや伝える量も難しいと思います。
とは言っても、普通の親子関係ではちゃんと言っていたりします。
折を見て、お酒は飲みすぎてはダメだぞ、借金をしてまでギャンブルをしてはダメだぞ、悪い男もいるから引っ掛かってはダメだよ、不倫とかすると恨まれるんだよ、一生を棒に振るかもしれないんだぞ、と言いますし、テレビのワイドショーなどを見ながら親は間接的に伝えたりします。
「ああ嫌だよね、こんな人はね」と言って伝えたりします。
だから自然と身に付きます。
ただ、自然と身に付けられない人たちもいます。
精神科に来る患者さんたちは、自然と身に付けられなくてアルコールに嵌ってしまう、ギャンブルに嵌っってしまう、恋愛に嵌ってしまう、悪い恋愛をしてしまうことも結構あると思います。
僕も自衛隊にいたときから、週7でお酒を飲んでメチャクチャでしたからよくわかります。
元気もあるので何とかなるのですが、だんだん年を取ってくると全然できなくなってきます。体力的についていけなくなってお酒はダメだと思うのですが、でもみんなそういうものです。
正論すぎると
正論すぎると「モラハラだ!」と言って子どもたちは反発します。
ではバランスはどういう風に理解すれば良いのか。
僕がよく考えているのは、小説や物語でよくあるのですが、若者は村から出て若者文化の中で揉まれて、また村や故郷に帰ってくるというストーリーがあります。
「もののけ姫」もそうかもしれません。
色々な物語はありますが、よく読むとこういうパターンを取っています。
社会から出て、若者や悪い大人の文化に揉まれて帰っていく。
ライオンキングもそうです。
お父さんを失って社会へ出て、ジャングルで生き延びて、ちょっと堕落を覚えて、でも戻っていく。
掟を教える
ただ、戻るためには、旅立つ前に危険を説明されます。
掟を教わる「いつか帰って来なければいけないんだぞ」「お前は俺の息子なんだぞ」何でもいいのですが、そういう説明を受けた上で旅立つことが大事です。
旅立ったら帰ってきますから、ちゃんと説明する、掟を教えてあげることが重要です。
掟とは何かというと、アルコール・ドラッグ、ギャンブル・借金、共依存・不倫というのは注意しなければいけない、それで身を滅ぼすこともあるし、誘惑に負けることもあるけれど、負けてもいいが帰って来なければダメだということをきちんと伝える。
みんな帰って来ることができるので、お前も大丈夫だよ、と励ますことが重要です。
今回は共依存・不倫の話です。
注意しましょうということで動画を撮りました。
肯定するわけではないですが、結構います。
患者さんが悩んでいたりするときに、そういう悪い恋愛に引っ掛かってしまう人はたくさんいます。
最初からそういう関係で来る人もいれば、途中でそういう関係になってしまって悩む人たちもいます。
弱い立場でいると嵌ってしまうことがあります、アルコール、ギャンブル、不倫には嵌ってしまうので気をつけましょうということです。