○コンサータ(メチルフェニデート)
線条体、側坐核におけるドパミンの再取り込みを阻害します。ドパミンが増え、神経系が活性化されます。
前頭葉におけるノルアドレナリン、ドパミンの再取り込みが阻害されます。ノルアドレナリン、ドパミンが増え、神経系が活性化されます。
(各脳の部位によって受容体の分布が異なったり、作用の仕方が違うので、「どうしてドパミンだけ?」とか疑問になると思いますが、そこはそういうものだと思ってください)
薬は飲んだその日から効きます。
偽薬との比較などの成績を加味すると、3剤の中で最も効果があると言われています。
コンサータは12時間かけて、ゆっくりと放出されます。最高血中濃度に達するのに7時間かかります。急激に血中濃度が高まると、快楽を伴い、依存になりやすいですが、コンサータの場合その心配はありません。
まずは外側にある薬の成分が溶け、その後、内部にある成分が徐々に出てくる構造です。
1日18㎎で開始し、18~72㎎で維持をする
価格は18㎎344円 27㎎381円 36㎎410円
資格のある医師でないと処方はできません。
副作用は食欲低下、動悸、寝つきが悪いなどです。
コンテンツ
3つの薬について
メチルフェニデート徐放剤(コンサータ)はADHDの患者さんに使う薬物の一つです。ADHDの治療は薬以外にもあるのですが、薬物治療に関して言うと「メチルフェニデート」「アトモキセチン(ストラテラ)」「グランファシン(インチュニブ)」の3つを使用します。
「メチルフェニデート」は即効性があり、結構効果が強いです。こちらは登録医しか処方できません。薬局も登録された薬局でしか処方できません。朝飲んでから12時間ほど効果が続きます。
「アトモキセチン」はノルアドレナリン再受容阻害薬(NRI)で、SSRIやSNRIといった抗うつ薬に似たような作用をするので効果が出るまで時間がかかります。飲み続けることで眠っていた遺伝子が動き出し、脳の組成が変わり不注意が減ります。24時間効くので良いと言われています。
「グアンファシン」は交感神経系を落とすことで、イライラなどの衝動性を抑えます。もともと血圧の薬をアレンジしたものなので、副作用として低血圧になることがあります。
メチルフェニデートについて
メチルフェニデートの効果と副作用
不注意、衝動性、多動に効果があります。気分が安定したり、規則正しい生活を送るようになったり、冷静になったりします。
側坐核は報酬系に関与していると言われており、ADHDの人はそこを抑える力が弱いと言われています。ここのホルモンバランスを整えてあげることで冷静に、落ち着くようになります。ただ、急に増えすぎると多幸感が生まれてしまうので徐放剤(少しずつ放出し続ける)になっています。
副作用としては、食欲低下、不眠、動悸などが良くあります。頭痛、腹痛、めまい、イライラが出た場合はコンサータが体質に合わなかったということとなので、別の薬を使います。
側坐核や線条体を抑えることで人生がつまらなくなった、鬱っぽくなったと言う人もいます。その場合はやめることもありますし、つまらなくなったけれど生活はしやすくなったと言う患者さんもいます。
使用上の注意
使用上の注意としては、チック、重度のうつ病、狭心症など、交感神経系が上がるとよくないとされるものには禁忌となっています。
相対的にダメとされているものが、てんかん、高血圧、薬物依存、消化管の狭窄などです。