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精神科患者さんの嫌われやすい特徴(疾患別)

00:00 今日のテーマ
01:03 うつ病
02:13 躁うつ病
03:54 不安障害
04:52 依存症
06:25 トラウマ
08:28 発達障害の場合
11:33 結論

今日は「精神科患者さんの嫌われる特徴」を解説してみようと思います。なかなか大胆なテーマです。

診察室で「私は嫌われているかもしれない」という議題はよく出てきます。ですが、「いや、そこじゃないよ」と僕はいつも思います。あなたがもし嫌われているとしたらそこじゃないよ、と。

落ち着いたタイミングには言えたりしますが、診察室でうまく伝えることは難しいです。なかなか難しいので動画にして皆さんに見ていただけたらと思います。

病気ごとに嫌われるポイントがありますのでそれを解説していきます。

うつ病

うつ病の人が嫌われるポイントは「休まない」ことです。うつ病の人が職場の人や家族とのトラブルになる原因はだいたい休まないことです。「でも頑張らなきゃ、こんなに苦しいのに頑張っていて何で僕は…」と皆さん思っているのですが、そもそも休めという話です。

もう休んだ方がいいよと周りは言っているのですが、本人はそれをキャッチできていませんし、それを「頑張れ」という合図なのかなと変に受け取ってしまっていたりします。

うつ病は休んで薬を飲めば良くなる病気ですから、休む。仕事ができないとか調子が悪いから嫌われているのではなく、休まないことに皆が困っていることが多いです。

躁うつ病

統合失調症の人もそうなのですが、よくあるのが「薬を飲まない」ということです。調子が良くなってきたり悪化したりすると薬を飲まなくなります。そうすると周りは何で飲まないのとイライラすることが多いです。

病気とわかる前は「この人の性格なのだろうか」「なんでこの人はこんなことをするのだろう」と誤解を招いたりイライラすることが多いのですが、病気なのだとわかれば多くの人はその人に対してそれほどネガティブな感情は持ちません。「これは病気のせいでそうなっているのだな」とわかるためです。動画を見ている人はそのように思えないかもしれませんが、基本的には社会の人は優しいです。

ただ、「薬を飲まないのは何で? 飲んでよ?」というのはあります。
ですから薬を飲む。飲むのです。

不安障害

パニック障害、社交不安障害、強迫性障害などです。
この人たちはそもそも嫌われていません。嫌われていないのですが、気になるのです。「嫌われているのでは?」とあの手この手を使って確認してしまいます。その結果、苦手に思われてしまうことが多いです。

強迫性障害で潔癖症だったりすると周りを巻き込んでしまうのでその巻き込みで苦手と思われることもありますが、基本的には皆さん病気だと思うので嫌うということはあまりありません。ただ、何度も確認されると嫌かなということはあります。

依存症

アルコール、ギャンブル、過食嘔吐など。
この人たちは嫌われていません。嫌われていませんが、「お酒を飲むところ」だけが嫌われています。依存症のところだけ嫌われているのです。

お酒飲むところだけを止めたら良いんですよと言うと、患者さんは「そうか、僕嫌われてないんですね、よかったよかった、これでお酒が飲める」みたいになってしまうのですが、いやいやいやそこですから。

「僕は嫌われているからもう飲むしかないんだ」と言う人もいます。お酒を飲むところだけが嫌われているんだけどなと言っても、否認が強くてなかなか話が進んでいかないです。それだけ依存というのは強いということだと思いますが。
 
お酒を飲むところだけが嫌われているのだから、それだけをやめれば全部何も問題なく過ぎていくんですよということはよく説明しています。

トラウマ

トラウマ、虐待がある人たちです。
トラウマがある人たちはどういう点で嫌われたり苦手と思わたりするかというと、また悪い人と付き合ってしまうという点です。

反復強迫と言うのですが、親から虐待を受けていた人は恋人も暴力的な人を選んでしまったりします。どういうわけか、良い人と悪い人の見極めが苦手なのです。トラウマで学習機会がなくなかなかちゃんとした仕事に就けない人もそうですし、虐待的に勉強を強制された高学歴の人も良い人と悪い人の見極めがつかなかったりします。それで、悪い人を選ぶのです。この2択でそっちを選ぶ?というような。

とにかく何度もそれを繰り返し、周りの人の助言を聞きません。それで周りも疲れてしまいます。

本人にしてみれば、虐待をされたことのリベンジなのです。悪い経験をしたことで 今度の人間関係ではうまくやろうとリベンジをしに行くですが、リベンジしようとしてもだいたいうまく行きません。ある意味そういう人たちですから。そうでない人を選べば良いのですが、選ぶことができません。そのため周りが苦手と思い離れていくことが多いです。

発達障害の場合

・人の顔色を見ながら調整ができない

発達障害の場合は、人の顔色を見ながら会話の調整をすることができません。簡単に言うと、それが嫌われる原因です。相手の顔色や雰囲気を見ながら「今こういうこと言ったらダメだな」と調整することが苦手なのです。外来で「何が悪いのですか」と聞かれると何とも言いにくいことが多く、そのバランスや調整が弱いのです。「こういう人にはこうする」と事前決められることではなく、その場でやらなければなりません。それが苦手なのです。

・仕事の会話はできるが、雑談は苦手

情報伝達のような仕事の会話はできますが、コミュニケーションをするような雑談は苦手です。

■ASD
ASDの人はこだわりが強かったり巻き込んだりすることが多いです。自分を押しすぎてしまって、相手の反応を見ながら調整できないのでうまくいかなかったりします。

声の大きさが小さすぎたり大きすぎたり、合っていないことも結構あります。

■ADHD
一方的に喋りすぎ、相手に返答の間を与えないことがあります。自分で喋っていて筋を忘れてしまったりするところでも、苦手と思われたり嫌われてしまったりすることもあるのではないかと思います。

マルチタスクが苦手とか忘れ物が多いとか、そういうところで嫌われるものではないのです。
発達障害の知識は急速に世間に広まっているので、意外と発達障害的な特徴で嫌われるというよりは、会話の中の調整能力のようなところで苦手と思われることが多いなと僕は思っています。臨床的な実感です。

結論

もちろん医師によって見解は違うと思いますが、共通して言えるのは、患者さん本人がここが嫌われているのだろうなと思っているところと違う場合が多いということです。

「そこじゃないんだよな」と思っていることが多いのですが、かといって最初から僕らがズバッと言ってしまうと、その人が思っていることとあまりにも違うのでギャップに苛立ってしまったり、こちらに対する不信感を持ってしまったりするのであまり言えません。

僕も発達っぽいので空気を読まないだろうと言われそうですが、一応顔色を見ながら投げる球を変えています。本当は伝えたいことはたくさんあり、その人の問題はたくさんわかっているのですが、引き算して「これかな」と思うものを投げています。すべてを伝えることはできないのでYouTubeを撮っています。

本人は病気の症状を気にするばかりで端の方には注意を払わないことが多いですが、今回の動画を参考にして、周りの意見を聞きつつ治療につなげていっていただければと思います。


2021.5.2

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