今日は「スポーツとメンタル疾患」というタイトルでおすすめの運動を紹介しようと思います。どのように体を動かすのが良いか、という話です。
悩んでいてもうまくいかないことはたくさんあり、頭で考えていると参ってしまいます。ですから体を動かせるなら動かした方が良いのです。そこでどんな運動をどれくらいすればよいのかと思われると思います。
運動、スポーツ
僕の独断ですが、
星3つのおすすめは「散歩」「ガーデニング」です。
星2つは「ジョギング」「ヨガ」「料理」です。
・散歩 ★★★
一番良い運動は散歩です。気軽にすぐ始められて道具もいりません。歩きながら景色を見たりしていると気持ちが晴れてくるものです。空は青く、雲は流れ、風に揺れる木々。スポーツを頑張ってやろうというもの良いですが、とりあえずちょっと歩いてみたら?という感じです。
・ジョギング ★★
歩けるようになったら次にジョギングをしてみるのも良いですが、ジョギングは普段運動をしていないと膝を壊したりするので注意が必要です。摂食障害の人は走るのは良くないです。
・ジム ★
筋トレも良いのですが、無酸素運動なのとジムは鏡も多いので精神科の患者さんとの相性はあまり、かなと思います。プールは良いかもしれません。ただ、ジムは行けなくなって悩むとか入会金を払ったのに行けてないとか悩むこともあるので、僕からジムに入ったらと勧めることはあまりないです。
・エアロビ ★
エアロビが好きな患者さんも結構多いのですが、トラブルもよく聞きます。
・ヨガ ★★
ヨガは人気ですね。オンラインヨガもありますのでやってみると良いと思います。
・自転車 ★
自転車も好きな人は多いです。ただスピードが出る自転車もあるので注意が必要です。
・バレー、バトミントン ○
バレー、バトミントンは時々やっている人もいます。中高生の時にやっていたと楽しんでやっている人も多いです。
・フットサル △
フットサルをやっている人も時々います。
・ゴルフ △
ゴルフをやっている人もいますが、仕事と絡むことが多いので悩みやすいです。ボールをカップに入れようと気も使うのでメンタル的にも疲れるかなと△にしておきました。
・ダンス ○
もともと好きでやっているなら良いかなと思いますが、新しく始めようとするとちょっとハードルが高いかもしれません。
・釣り、キャンプ★
釣りやキャンプというと自衛隊という感じがしますが、競う要素が少ないので良いかなと思います。
・格闘技 ○
格闘技をやっている人も意外と多いです。
スポーツ以外
他に楽器を入れても良かったかもしれません。
・食べ物 ×
・アルコール ×××
・ゲーム ××
・ギャンブル ×××
ゲームは悪くないといえば悪くないですがバツにしておきました。
なぜ食べ物やゲームをスポーツの中に加えたかというと、体を使っているようで使っていない、体を使っていないけれども体を痛める行為と似ています。食べることで自分の身体性を確認する、ゲームというバーチャルな世界で自分の身体性を確認する、動かしている気になるので、メンタルにはあまり、という感じです。それよりも自分で歩くとか。体は限界性があるので、疲れたら「疲れた」と言うのです、体が。でも脳みそは「疲れた」とあまり言いません。だからちゃんと歩いたりする方が良いという気がするのでこの辺りはバツにしました。
・ガーデニング ★★★
ガーデニングは結構人気です。意外と良かったという人が多いです。デイケアでも畑やガーデニングは人気です。体も使いますし、作業を通じてコミュニケーションも自然と取れるのも良いようです。
・ペット ?
ペットは育てる責任もあり大変なので、癒しにもなりますがトラブルも起きたりします。病気の時はやめた方が良いと僕は言っています。もともと飼っていたなら良いですが。
・料理 ★★
料理も結構人気です。包丁でものを切るのも良いようです。蕎麦を打つ、パンを作るなども人気のアクティビティです。何よりできたものを皆で食べるのも良いですね。
・SNS、YouTube ?
この辺はトラブルも起きやすいのでハテナです。自己表現、自分で気持ちを伝えるから良いだろうという話になるかもしれませんが、あまり、と思います。
それよりも、歩いたり自分の体を動かしながら、うまくいったら今度は誰かとコミュニケーションをする。顔が見える人とコミュニケーションを取ったり、ガーデニングや料理など仕事のようなことをする方がメンタル的には良いかなと思います。デイケアの王道なパターンです。
特別な話はなかったですね。精神科だから、精神科医だから特別に知っているということは多くはないのです。でもガーデニングなんかは意外と知られていないかもしれません。
今回はスポーツとメンタル疾患についてざっくり述べてみました。