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発達障害を疑うサイン

01:09 ASDを疑うサイン
03:23 ADHDを疑うサイン
04:39 ドラクエ化

今日は「発達障害を疑うサイン」というテーマでお話しします。

診断基準や教科書に載っている話を網羅的に話すというよりは、僕個人が普段臨床している上で注目しているポイントや、これは意外と患者さんが見ていないなというポイントをざっくりお話ししてみようと思います。

発達障害は主にASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如・多動症)の2つです。
この2つは合併しやすいということが知られています。
ASDの特徴はホワイトボードの青枠内、ADHDの特徴は赤枠内です。

ASDを疑うサイン

・重要な場面で黙る
重要な場面で黙ってしまうというのはASDのサインです。
喧嘩の最中、お金の話の時に旦那さんが黙ってしまい、ふっと向こうに行ってしまうというと、発達障害を疑うサインだったりします。
カサンドラの人はこのようなことで困っていて、こういう話をよくします。

このような場面でどうしたら良いかというと、色々なパターンがありますが、1つは「図を書いて説明する」というものです。

・相手を見て話さない
その人にその言い方をしたら絶対に怒るでしょう、という言い方をしたりします。
その人にその言い方をしても大体伝わらないよね、ということをしてしまいます。

相手を見ずに原則やルール(マイルール)を重視して、「規則にはこう書いてあるからこうすべき」と言って、すべての人に同じことを求めます。
社長、部長、平社員に同じ対応をします。

・騙されやすい
例えば高い絵を買ってしまったりします。

・予定外、新しいことが苦手
予定外のことや新しいことがあると固まってしまったり、怒ったりパニックになってしまったりします。

・「繰り返し」を好み、興味の幅が狭い
新しいことが苦手なので繰り返しを好みます。
反復動作の遊びを好む、同じような服を好む、同じようなお店でご飯を食べる、そのような人が多いです。
興味の幅も狭く、自分が好きなことには夢中になりますが、他のことに関しては繰り返しを好みます。

・音、味、匂い、肌触り
特定の音、味、匂い、肌触りにこだわりがあります。

ADHDを疑うサイン

・ミス、忘れ物が多い

・段取りが苦手、遅刻が多い
会話もまどろっこしかったりします。
スケジュール通りに進めることが苦手です。

・そわそわ、多動

・聞き方が下手
すぐ質問をしたり、すぐ自分の話をしたりします。

きちんとした診断のためには、上記のことが当てはまったからということではなく、きちんと受診することが重要です。

大人になってからこのようになった、調子が悪い時だけこのようになるというのではなく、「子どもの頃から」あるのが診断の大事な要素です。
もし受診をされる場合は、上記の点に注目をしてメモを用意していくと良いのではないかと思います。

ドラクエ化

受診するまでもない、発達障害のグレーゾーンだ、あるいは発達障害と診断された人もそうですが、治療の中で重要なことは「仕組み化」をするということです。

「仕組み化」→「可視化」→「細かく指示・細かく目標設定」
つまりドラクエのようなものです。仕事や人生をドラクエのようにするとやりやすくなります。

「発達障害だからドラクエが全然できません」ということはありません。むしろ好きだったりします。
現実生活もドラクエ化するとやりやすかったりします。

「本はここの場所」
「片付けの仕方はこうする」
「掃除は毎週何曜日の何時」
など決めてあげるようにします。それを紙に書いて貼ると良いです。

仕組み化をしたらそれを漠然とやるのではなく、できるまで細かく指示をします。
彼らが困らないレベルまで細かくして指示を書いてあげる方が楽です。そして、細かく目標設定をすることも重要です。

ただ、何でもかんでもドラクエ化すれば良いかというとそうもいきません。
そうはいかない時代に変わってしまいました。

発達障害と診断される人がなぜ多いかというと、これまでの世の中は変化があまりなかったのでドラクエ的に生活できたわけです。
職人さんの世界のように同じようなことをやり、その中で技術を高めていくという世界でした。
ですが、それがなくなってきています。

変化が多い世の中だと対応しにくいですし、逆に決めてしまうと予定外のことが余計に苦手になってしまうというジレンマもあります。
仕組み化してあげた方が良いのですが、やりすぎると今度は予定外のことが苦手になるというジレンマです。

また、しなやかさを失ってしまうということがあります。
しなやかな思考が大事だと僕は言っていますが、これはある意味自分で仕組みを作り続けるということでもあります。

もともと仕組み化が苦手で人の力を借りなければいけない人に対して「しなやかになれ」と言っているのは、矛盾するといえば矛盾します。

でも少しずつやれば得意になっていきますから、「もうできない」と放り出すのではなく、少しずつでも仕組み化する力、可視化する力、自分で自分に細かく指示する力をつけていくことが重要だと思います。

そのためには、構造や仕組みのバリエーションを増やすことが大事です。
最初のうちは人と一緒に作ってそれをノウハウとして身につけ、それを100個でも200個でも一緒に作っていけば、201個目は自分で作れるようになってきます。
そのような努力や治療の方向性が重要です。

今回は発達障害を疑うサインということで、どのような特徴があるのか、どのような治療法があるのかをざっくり説明しました。


2022.1.3

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