患者さんに「これって甘えなんですか?」とよく聞かれます。それについて精神科医がどういうことを考えているのかをお話しします。
結論から言うと、患者さんが甘えていると考えたことはないです。
意思決定は、疲労・環境・学び・体質の4つの要素から成り立つと考えます。患者さんの考え方が悪いといった捉え方はしません。ですので、例えば適応障害の人には休むことや環境調整を進めたりしますし、発達障害の人には合う環境を一緒に考えたり薬を使ったりしていきます。
とはいえ、軍隊・刑務所、学校教育などでは有効な場面もあります。必要悪ということです。
成長していく過程で学校教育や親の教えが持っている必要悪に気づけるか、常識を疑っていける環境や学びが大事です。また、助けをしっかり借りることも大切です。