学生さんや若い会社員の人から「マルチタスクをこなすにはどうしたら良いのか?」という相談をよく受けます。これには発達障害も絡んでいます。そもそもマルチスタスクをこなすためのベースとなる考えがなかったりするのと、意外と言語化していなかったり漠然とやっている人も多く、イチから教わることもあまりないなと思いましたので動画にしてみます。
僕の場合、今回説明するようなことは大学受験の時に学んだように思います。戦略を立てることに勉強時間の半分くらいを割いていたような気がします。ドラゴン桜を読みながら。
学生だとこういうことはあまり必要ないかもしれませんが、自分の取れる行動に自由度が増すと今回の動画のようなことが大事になってきます。
コンテンツ
①その仕事や課題は必要があるのか?
その仕事や課題は本当に必要があるのかを考える中で、「やらない決断」をすることが大事です。
やるにしても完璧を求めすぎずに6割〜8割くらいのクオリティでよいかもしれません。
もし8割でよければ2割のエネルギーでできることになります。これをニッパチの法則と言います。最初の2割のエネルギーで8割が完成し、残りの8割のエネルギーで後の2割が完成するという法則です。
世の中のほとんどのことは「やらなくても良い」し「やるにしても8割くらいで良い」のです。自分の人生にとってやるべきことは本当に少ないと思っていて、8割のクオリティで良いと思っています。僕のYouTubeもそんな感じです。
自由度が高まると①を吟味することは本当に大事です。平社員のうちは言われたことだけやっていれば良かったとしても、役職が上がるにつれて①を考える必要が出てきます。
②全体像から細部への把握
何かしなければいけないとなった時に、細部にこだわって全体像が見えなくなるのはよくありません。何かやるときは全体像から細部を考えるようにします。
例えばハンバーガーを美味しくするにはどうしたら良いかと考える時に、漠然と「ハンバーガー」と考えるのではなく細分化します。バンズ、レタス、トマト、チーズ、ビーフ、バンズとある中でまず「お肉」を美味しくしようとしたら、産地を変えよう、原価を上げようなどと細かく考えます。これだとケチャップやピクルスなど抜けているものがありますが、それは別に良いのです。とにかく全体像から細部を把握するという習慣をつけていけば、だんだん洗練されていきます。
「人生」の場合だと家族、友人、恋人、仕事、お金、趣味、勉強と分けて、さらにこの中の「趣味」だとしたら、体を動かす系、インドア系と分け、そこからさらに「インドア系」をゲーム、ネットサーフィンなど細かく分けて行きます。
マインドマップなどを使いながら一度自分の全体像を作っておくことが大事です。
③スケジュールに落とし込めるか
だいたい項目が出てきたら、それをスケジュールに落とし込めるかが大事です。
タスクとごに「長期目標、中期目標、短期目標、今月の目標、今週の目標、今日やること」と分けていきます。
例えばクリニックの広告戦略だとすると、Googleマップ、HP、twitter、FB、YouTube、Ad Sense、Yahoo Adなどありますが、これらをA,B,Cと分けます。今はYouTubeをメインにしているから長期目標として1日のアクセス数を増やしたい、短期目標としては1日のアクセス数をこれくらいに、そのためには1ヶ月の動画の本数をこれくらい、今週の目標は再生回数が伸びやすいうつ病系の動画を1本は上げよう、今日やることは撮り溜めもしたいので2本は撮ろう、といった具合に全体を作った上でスケジュールに落とし込むことが必要です。
④規則正しい生活に組み込めるか
ここまでを作ったとして、目標が高すぎると継続できないので規則正しい生活に組み込めるかということが大事です。やるべきことをいつやるのかをきちんと把握し、組み込んでおきます。突発的な仕事がどんどん入ってくると毎回スケジュールを作り直すのがキツいので、規則正しい生活のどの時間にやるのかを考えておきます。
僕の場合、寝る時間は余裕を持たせて23時〜8時くらいを確保しています。診療時間は10時半から20時くらいまでで、診療時間内に書類仕事も終わらせるようにしています。YouTubeの撮影や勉強は20時〜23時の間にやっています。20時〜23時の間に撮るのならどれくらいのクオリティでどれくらい時間を割けるのかがわかってくるので、その中でやれることをやります。そうすればマルチタスクというかある程度のことはこなせます。
もちろん突き抜けようとか良い成果を出そうと思えば、マルチタスクではなくやらない決断をどんどんしてそれに割ける時間を増やすためのチューニングをしていくことになります。ただ、やらない決断は難しいですし、本当にやらなくて良いのかというのはギャンブルになってしまうので、ほどほどに平凡にやっていくことが重要だと思います。
大事なことは
ここまで説明をしましたが、①〜④まで全部やる必要はないですし、あまり気にしないことです。3割くらいで良いなと思っています。④も若い人ならば寝る時間を削ってでも遊びたいとか、恋愛に時間を割くとかあるでしょうし、人間はそういうものだと思います。
スポーツ選手にトレーナーがついているように自分の人生にトレーナーがいるわけではありません。自分自身が自分のトレーナーではありますが、自分で考えながら、完璧を目指さずにやっていくというのが大事かなと思います。
仕事の悩み, 前向きになる考え方, 発達障害
2020.12.6